■ J1の第11節J1の第11節。0勝7敗3分けで勝ち点「3」のみ。最下位の横浜FCはホームのニッパツ三ツ沢球技場でアルビレックス新潟と対戦した。新潟は3勝4敗3分けで勝ち点「12」。2連敗中となる。どちらも昇格1年目となるがここまでは好対照。まずまずの成績を残している新潟に対して横浜FCは開幕から10試合勝ちなしと苦しんでいる。昨シーズンはともにJ2に在籍したが新潟が優勝、横浜FCは2位で自動昇格を果たした。
ホームの横浜FCは「3-4-2-1」。GKブローダーセン。DF岩武、ンドカ・ボニフェイス、吉野恭。MFユーリ・リマ・ララ、和田拓、近藤友、林幸多郎、小川慶、山下諒。FW小川航。エースのFW小川航はここまで10試合で5ゴール。孤軍奮闘している。脳震盪などの影響で開幕から欠場が続いていた守護神のGKブローダーセンは3試合連続スタメン。ベテランの域に入ったMF小川慶は今シーズン2回目のスタメンとなった。
アウェイの新潟は「4-2-3-1」。GK阿部航。DF長谷川巧、トーマス・デン、田上、渡邊泰。MF秋山裕、島田譲、松田詠、高木善、小見。FWグスタボ・ネスカウ。過密日程ということもあってメンバーを大きく入れ替えてきた。FWグスタボ・ネスカウとDF長谷川巧はJ1初スタメン。MF松田詠とMF高木善は今シーズン初スタメン。10試合ともスタメンだったMF伊藤涼はベンチスタート。MF三戸もベンチスタートとなった。
■ 昇格組同士の注目の一戦昇格組同士の注目の一戦は熱い展開になった。横浜FCはこの日は3バックを採用した。前半22分に右サイドからMF小川慶が抜け出すと中の動きをよく見てからグラウンダーのクロスを入れたがゴール前にいたMF山下諒のシュートはヒットせず。大きなチャンスを逃した。前半36分にも横浜FCはFKを獲得するとファーサイドのDF吉野恭がヘディングシュートを放ったがキーパーのGK阿部航が好セーブを見せた。
0対0で迎えた後半8分にMF近藤友が右サイドからクロスを入れるとゴール前に入って来たボランチのMFユーリ・リマ・ララがヘディングシュート。これが決まってホームの横浜FCが先制に成功する。MFユーリ・リマ・ララはJ1初ゴールとなった。さらに後半16分にはFW小川航が抜け出してキーパーと1対1に近い決定機を迎えたがGK阿部航がビッグセーブを見せた。横浜FCは絶好の追加点のチャンスを逃した。
1点を追う新潟はFW谷口海、MF伊藤涼、MF三戸、DF早川を投入。後半49分にロングボールから抜け出したMF三戸がキーパーと1対1の決定機を迎えたがGKブローダーセンがビッグセーブを見せた。1対0で逃げ切った横浜FCは11試合目にしてようやくの今シーズン初勝利を手にした。横浜FCは1勝7敗3分けとなった。敗れた新潟はこれで3連敗。3勝5敗3分けとなった。ターンオーバーを採用したが成功しなかった。
■ 唯一の未勝利クラブだった横浜FCJリーグの60クラブの中で唯一の未勝利クラブだった横浜FCが5月最初の試合で勝ち点「3」を獲得。遅まきながら今シーズン初勝利を手にした。今シーズンのJ1の降格枠は「1」なのでまだまだ残留のチャンスは十分に残されている。残留争いにたくさんのクラブを巻き込みたい状況になっていることを考えると同じ昇格組の新潟との差を「9」から「6」に縮めることが出来たのは非常に大きい。新潟の背中を捉えた。
殊勲の決勝ゴールを決めたのはボランチのMFユーリ・リマ・ララだったが上手くゴール前に侵入してヘディングで合わせた。近くには相手のボランチのMF秋山裕がいたがバックステップ気味にゴール前に入って行って頭で合わせた。「FW小川航以外の選手のゴールが少ない。」というのが今シーズンの横浜FCの大きな問題点になっているのでボランチの選手がゴールに絡めたというのはチームにとっても大きい。
後半8分に先制ゴールを奪ったが残り時間はたくさんあった。後半49分にはMF三戸が抜け出して決定機を迎えたがGKブローダーセンが神がかり的なスーパーセーブを見せた。GKブローダーセンの手に当たったボールがわずかのところで枠を外れたが超・ビッグセーブだった。脳震盪の影響もあって開幕から欠場が続いていたが守護神が戻って来たのは大きい。セービングの技術はJ1の中でも上位クラスと言える。
この日は3バックを採用したがこれが上手くハマった。昨シーズンはほぼ3バックだったが今シーズンは開幕からずっと4バックだった。DF橋本健など4バック向きの選手をオフに獲得して新しいことにチャレンジしたが成功せず。慣れ親しんだ3バックの方が現状はベターと言える。「3バックの左」で起用されたDF吉野恭は攻守に貢献。CB系の選手を3人起用できるようになるのでセットプレーは大きな武器になった。
■ ターンオーバーを採用したが・・・。敗れた新潟はこれで3連敗。最初の踏ん張りどころを迎えている。過密日程で、かつ、2連敗中ということもあってメンバーを大きく入れ替えてきたがターンオーバーは成功せず。むしろ、失敗に終わった。FWグスタボ・ネスカウ、MF松田詠、MF高木善、DF長谷川巧、DF田上など出番に恵まれなかった選手にとっては大きなチャンスだったが生かせず。横浜FCに初勝利を献上するなど収穫の乏しい試合になった。
これで横浜FCとの差も一気に縮まって「降格ゾーンを意識した戦い」をせざる得ない。次の12節はホームの柏戦。ここまで2勝のみと下位に沈んでいるものの、一時と比べると状態が上がって来た柏との直接対決になるので落とせない試合になる。柏にも敗れて4連敗となると完全に残留争いに巻き込まれてしまう。ターンオーバーを採用したことでリフレッシュできた(だろう)主力組の活躍に期待が集まる。
先のとおり、チャンスを与えられた選手は総じて低調だったが最前線でプレーした新戦力のFWグスタボ・ネスカウもあまり良さを出せず。ここまでは途中出場で4試合のみ。トータルのプレー時間は90分のみだった。ようやく長い時間プレーする機会を得たが自分の良さを発揮することは出来ず。高さと強さを持った選手は今の新潟には少ないのでFWグスタボ・ネスカウにかかる期待は大きいがフィットしきれていない。
勝ち点にはつながらなかったがGK阿部航は何度か好セーブを見せた。今シーズン3回目のスタメン。スタメンでプレーした3試合はいずれも敗れているので彼が出場した試合は3戦全敗となるがいいプレーを見せている。後半16分のFW小川航の決定機を阻止したプレーはファインプレーだった。キーパーはGK小島亨がいるのでなかなかチャンスは回ってこないがようやく出番が回ってきて評価を高めている。
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