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【ジュビロ磐田】オフの補強ポイント&獲得できたら面白いと思う選手 (2021年-2022年) | | |　

ジュビロ磐田

→　J2は34節が終了した。残りは8節となったが首位の磐田と2位の京都がこのまま自動昇格を達成する可能性が高まっている。首位の磐田と3位の甲府の差は「10」。セーフティーリードと言える。37節が新潟戦(A)、38節が京都戦(H)、40節が長崎戦(H)なので11月に上位との対戦を残しているので油断はできないが残り8試合で「10差」なので『よほどのことがない限りは大丈夫』と言える。J1復帰は確実と言える。

開幕2連敗と出遅れたがその後は32試合で22勝3敗7分け。ハイペースで勝ち点を積み上げてきた。34試合で62得点というのもJ2最多となる。FWルキアンが34試合で20ゴールを挙げて攻撃陣を牽引しているがMF山田大も32試合で8ゴールと活躍しており、新加入のMF大津祐も32試合で6ゴールを挙げている。MF大森は29試合で無得点となるがそれでも6アシスト。シャドーの選手がしっかりと結果を残している。

左右のWBがたくさんのゴールに絡んでいるのも今シーズンの磐田の大きな特徴と言える。右のMF鈴木雄はストッパーの位置で起用されるケースもあったが34試合で5ゴール6アシスト、左WBのMF松本昌は32試合で4ゴール6アシストを記録している。MF遠藤とMF山本康のWボランチもたくさんのチャンスに絡んでいるので「どこからでも点が取れる」というのは大きな武器となった。攻撃力は文句なしでJ2屈指である。

一方の守備陣は開幕当初は失点が多かった。11節を終えた時点ではJ2で2番目に多い18失点だったが12節以降は23試合で17失点のみ。14節から7試合連続でクリーンシートを達成するなど奮闘した。途中でGK八田からポジションを奪ったGK三浦龍が活躍しており、夏に横浜FMからDF伊藤槙を獲得したのも大きかった。37歳になったDF大井は今シーズンも30試合に出場するなど守備の要として活躍している。

2022年は久々にJ1の舞台で戦う可能性は高い。まずは「J1残留」が目標になるが1日でも早くJ1復帰を確定させることが出来るとオフの動きは取りやすくなる。来シーズン以降のことを考えても早くJ1復帰を決めたいが各種のスタッツを見ると攻撃に関してはほとんどの項目がJ2屈指となる。「シュート数」、「枠内シュート数」、「30mライン進入回数」、「ペナルティエリア進入回数」はJ2最多となる。

「クロス数」と「パス数」と「ボール支配率」もJ2で3位となるが「ドリブル数」はJ2で7位。打開力のある選手は少ない。最も気になるのは平均年齢が非常に高い点。ここまで29.87歳というのはJ2で最年長になる。磐田の次に平均年齢が高いFC琉球が28.76歳であることを考えると「磐田は突出して平均年齢が高い。」と言える。J2で平均年齢が最も低い北九州は24.89歳なので磐田と比較すると5歳近くの差がある。

昨今のサッカー選手は選手寿命が長くなってきたので30歳を超えてからも第一線でバリバリの主力として活躍する選手はたくさんいるが、やはり、30歳を超えるといつ衰えても不思議はない。磐田には41歳のMF遠藤を筆頭に37歳のDF大井、38歳のMF今野、35歳のGK八田など35歳を超えている選手がたくさんいる。ベテランという印象はあまりないMF山本康ももうすぐ32歳になるので高齢化は着実に進行している。

以上のことを踏まえて「今オフの磐田の補強ポイント」を挙げてみると

○ 将来性の高いアタッカー
　→　平均年齢はJ2で最も高い29.87才。高齢化が進む。

○ 将来性の高いボランチ
　→　MF遠藤保仁は41歳。MF伊藤洋輝は海外移籍。

○ サイズのある正キーパー候補
　→　2021年は181センチのGK三浦龍輝が素晴らしい活躍。

○ ドリブラーで仕掛けられるアタッカー
　→　自ら仕掛けられるアタッカーは少ない。

○ 左利きの選手 (ポジション問わず)
　→　レフティはMF三木やMF清田など数名のみ。

○ セカンドストライカー系の選手(セカンドトップ)
　→　FWルキアンやFW小川航基はCF系の選手。

あたり。平均年齢が高いというのは今年に限った話ではない。2015年は28.10歳、2016年は28.24歳、2017年は28.83歳、2018年は28.88歳、2019年は28.33歳、2020年は28.35歳なのでJ2で2位になって昇格を果たした2015年以降はずっと平均年齢が28歳台だった。FW小川航が伸び悩んでDF伊藤洋が海外に移籍したこともあって「未来の主力候補」と呼べる選手はCBのDF鈴木海など数名のみ。これはキツイ。

「J1ブランドを駆使してどこまで若手の有望株を集めることが出来るか？」が今オフの磐田の最大の注目点になるが「期限付き移籍中のMF遠藤の引き止めに成功するのか？」も気になるところである。2022年の1月に42歳になるが「現役生活の最後はG大阪で・・・。」というのは本人もクラブもG大阪のサポーターも望んでいると思うので磐田がJ1に再昇格したタイミングでレンタルバックすることは十分に考えられる。

依然として大きな存在であるMF遠藤が抜けると磐田は代わりの選手を探さないといけないが「今オフに磐田が獲得できたら面白いと思う選手」を具体的に何人か挙げてみると

○ MF 金子拓郎 (コンサドーレ札幌)
　→　J1でも屈指のアタッカーに成長。東京世代。

○ MF 松尾佑介 (横浜FC)
　→　Jリーグ屈指のスピード。横浜FCでは左SHで活躍。

○ MF 長谷川雄志 (大分トリニータ)
　→　左右両足のキック。展開力のあるボランチ。

○ GK ヤクブ・スウォビィク (ベガルタ仙台)
　→　190センチ。セーブ能力はJ1屈指。元ポーランド代表。

○ MF 山下諒也 (東京ヴェルディ)
　→　Jリーグ屈指のスピードスター。磐田U-18出身。

○ MF 中原輝 (モンテディオ山形)
　→　初挑戦のJ2でも躍動。右サイドからの仕掛け。

○ FW V・アラウージョ (モンテディオ山形)
　→　2020年はJ2で14ゴール。J2有数のストライカー。

あたり。高齢化が進んでいないのはフォワードくらいになるがそれでもFWルキアンとFW小川航の共存には成功せず。292分のプレー時間にとどまっているFW小川航は他クラブへの完全移籍 or 期限付き移籍が考えられる。キーパーは、先のとおり、29歳のGK三浦龍が奮闘したが181センチなのでJ1レベルで考えるとサイズに不安を抱えている。「実績のあるキーパーを獲得する。」というのも考えられる。

最後に新卒の選手で加入が内定しているのはMF古川(静岡学園高)とMF藤原健(磐田U-18)の2人になる。京都U-15から静学に進んだMF古川はテクニックのあるドリブラーで、ユース育ちのMF藤原健は展開力が武器となるボランチでU-18日本代表に選出されている。新加入の2人に関してはFW三木直、FW吉長、MF清田、DF鈴木海という同じパリ世代の選手と切磋琢磨して順調に成長していくことが期待される。