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【Jリーグ】開幕スタメンあるか！？高卒ルーキーのMF荒木遼太郎(東福岡高→鹿島アントラーズ) | | |　

■　今年も鹿島が勝利

毎年恒例のいばらきサッカーフェスティバルは2月1日(土)にケーズデンキスタジアムで行われた。ACLのプレーオフのメルボルン・ビクトリー戦から中3日の鹿島はメンバーを大きく入れ替えてきたが序盤から攻め込んだ。何度かチャンスを逃した後の前半38分にFW白崎の絶妙なスルーパスを受けた高卒ルーキーのMF荒木遼が相手をブロックしてシュートコースを作ると左足で豪快に決めて鹿島が先制に成功する。

1点を追う水戸は後半開始から19歳のFW山谷を投入すると彼を起点にチャンスを作るようになった。後半33分にはFW山谷のダイレクトパスから抜け出したMF深堀がキーパーと1対1に近い決定機を迎えたが決められず。さらに後半42分には途中出場したMF外山にビッグチャンスがやってきたが鹿島のキーパーのGK沖が好セーブを見せて同点ゴールとはならなかった。終盤はピンチを招いたが鹿島が1対0で逃げ切った。

この時期に水戸と鹿島が激突するのは恒例になっているが鹿島は15試合負けなしとなった。水戸は未だにいばらきサッカーフェスティバルで勝利をつかむことが出来ずにいる。水戸のクラブ規模は右肩上がりで大きくなっており、勝てるチャンスは年々大きくなっていると思うがなかなか初勝利をつかむことは出来ない。今年の鹿島はサブ組中心のスタメンだったので初勝利のチャンスだったが届かなかった。

「2度目のアジア制覇」を本気で狙っていたので鹿島にとってACLのプレーオフでの敗退のショックは非常に大きいと思うがいばらきサッカーフェスティバルでは若手が躍動。メルボルン・ビクトリー戦で敗れて落ち込んでいたサポーターに明るい話題をたくさん提供することが出来た。目立ったのは何と言っても高卒1年目のMF荒木遼になる。サポーターへのお披露目の試合になったが鮮烈なデビューを飾った。

■　躍動したのは高卒ルーキーのMF荒木遼太郎

MF荒木遼は「4-2-2-2」の右SHで起用されたが立ち上がりから積極的なプレーを見せた。開始早々にも惜しいシュートを放っているがいい位置でボールを受けてたくさんのチャンスに絡んだ。今オフの鹿島は4人の高校生が加入しており、いずれも年代別代表プレーヤーになる。評価の高い高校生が大量に加入したが4人の高卒ルーキーの中では最も知名度や期待値が低かったMF荒木遼が大きなアピールに成功した。

MF荒木遼は2018年の秋に行われたU-16アジア選手権のメンバーだった。このときはアジア制覇に貢献しているが鹿島という名門クラブに加入してPSMとは言っても開幕前の大事な時期にスタメンで起用されてゴールまで決めてしまうのだから只者ではない。FW白崎のスルーパスは絶妙だったが右サイドから中央に入ってきて最後は左サイドに流れながらシュートチャンスを作った。一連の動きは見事と言うしかない。

当然、メルボルンと水戸では現時点での完成度や総合力は大きく異なるがこれだけのプレーを見せられると「開幕スタメン」も十分に考えられる。右SHの1番手は現時点では新戦力のMFファン・アラーノになるがメルボルン・ビクトリー戦は不発。この日は途中出場だったがほぼ見せ場はなかった。MFファン・アラーノも能力の高い選手であるが「MF荒木遼がポジション争いをリードしている。」という見方もできる。

他には後半から出場したGK沖の活躍も光った。GKクォン・スンテがいてGK曽ヶ端がいるので現状は3番手になると思うが滅多にないチャンスをしっかりと生かした。後半42分のMF外山のシュートを止めたセーブはビッグプレーだったが正確なフィードでしっかりと味方にボールをつなげる場面が多かった。監督が交代した鹿島は後方からパスをつなぐサッカーにトライしているが「フィード力」は大きなアピール点になる。

■　スピードが光ったMF深堀

一方の水戸は今オフも主力の流出が目立った。特に攻撃的なポジションは主力が大量に抜けたのでゼロからの再スタートになる。「誰が攻撃の中心になるのか？」は全く見えてこないのでどの選手もモチベーションは高いと思うが練習試合で結果を出し続けているMF深堀が目立った。名古屋からの期限付き移籍になるが持ち味であるスピードを生かしていくつかチャンスを作った。類まれなスピードは大きな武器になる。

後半から登場したFW山谷は出来が良かった。こちらは横浜FMからの期限付き移籍になるが中央でしっかりと起点になった。前半途中にFW奥田晃が怪我をして交代。FW中山仁が前半23分に投入されたがFW中山仁はハーフタイムで下がった。FW山谷の現状は「フォワードの4番手」くらいになるが鹿島のCB相手にこれだけボールを受けることが出来ると高評価される。彼がフォワードの軸になっても不思議はない。

水戸にとってもったいなかったのは失点シーンになる。後方から縦パスを入れた収めきれず。中央でFW伊藤翔に起点を作られるとMF白崎がフリーでボールを受けて絶妙なスルーパスを通された。右サイドから中央に入ってきたMF荒木遼に対しては左SBのDF乾貴哉が対応していたがうまく体を入れられて最後はキーパーと1対1に近い決定機を作られてしまった。DF乾貴哉にとっては悔やまれる対応になった。

後半33分の水戸が作った決定機も少しだけ似た形だった。FW山谷が中央で起点になってこちらは左サイドのMF深堀がフリーで抜け出してキーパーと1対1に近い決定機を迎えた。MF荒木遼の決定機の場面と異なるのは左SBのDF杉岡が懸命にカバーをして最後の最後で自由を与えなかった点になる。DF乾貴哉の対応と比べるとDF杉岡の対応は素晴らしかった。MF深堀にパスが出た瞬間のDF杉岡はかなり遠いところにいた。

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