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【移籍市場】大失態と言わざる得ないFWペドロ・ジュニオール(アビスパ福岡)の契約解除 | | |　

■　補強の目玉だったが・・・。

アビスパ福岡は「クラブ史上初となるJ3降格の危機」を迎えている。23節を終えた時点で5勝13敗5分けで勝ち点「20」。21位と降格圏に位置する。J2の残留争いはかつてないほどの熾烈な争いになっているが、J1経験が豊富で、かつ、今シーズンの開幕前は上位候補に挙げられた福岡がJ3に降格するようだと大サプライズと言える。愛媛FC・福岡・鹿児島・栃木SC・FC岐阜の5チームが残留争いの中心になっている。

イタリア人のペッキア監督は16節を終えた時点で辞任。家庭の事情で退任することになった。クラブOBである久藤清一監督が就任して巻き返しを図ったが監督交代後は7試合で1勝5敗1分け。7試合で9得点/16失点。散々な成績になっている。監督交代が決まったときは「今以上に悪くなることはないだろう。」と言われたが現状では結果も内容も「ペッキア監督時代の方がむしろマシだった。」と言わざる得ない。

J3降格を回避するために「今夏、福岡が移籍市場でどんな動きを見せるのか？」に注目が集まってたがサイドアタッカーのMF村田和(柏)を獲得してさらにJ1で過去に3度も2桁ゴールを記録しているFWペドロ・ジュニオール(ブリーラムU)の獲得に成功した。新潟やG大阪や神戸や鹿島などで活躍したFWペドロ・ジュニオールは「今夏の福岡の補強の目玉」だったが7月23日(火)にクラブは仮契約を解除することを発表した。

■　福岡が3チーム目になる。

クラブの公式サイトでは契約解除になった件についてはシンプルに「手続きの過程で同選手の登録上の問題が発生したため」とだけ説明されているが、いくつかのメディアでは『「選手は1つのシーズン期間中につき、最大3つのチームに登録することができる。この期間中、選手は、最大2チームのために公式試合に出場する資格を有する。」という規定に反することが登録解除の理由と考えられる。』と報じられている。

FWペドロ・ジュニオールは今年の1月にブラジルのフォルタレーザに完全移籍して公式戦に出場した後、2月にタイのブリーラム・ユナイテッドに移籍してタイでプレーしていた。福岡への移籍が決まった場合は福岡が3チーム目になる。規定通りに解釈をすると「福岡の選手として登録をすることはできるが福岡の選手として公式戦に出場することはできない。」となる。当然、試合に出場できなかったら意味はない。

情報どおりであれば、まず、「1月にフォルタレーザに移籍をしてその翌月の2月にブリーラムUに移籍をする。」というのがかなりイレギュラーである。ブリーラム・ユナイテッドで出場機会を得られなかったり、逆に評価を大きく高めてより上のクラブでプレーしたいと考えても、夏の移籍期間中に身動きは取れなくなる。フォルタレーザからブリーラムUへの移籍の経緯は分からないが不思議な移籍である。

■　さらなる補強を明言しているが・・・。

先のルールに引っかかってトラブルが生じた例はJリーグではあまり聞かないが欧州サッカーでは稀に発生する。あまりにも基本的なことなので強く意識していないが故に引っかかってしまうのか？普通であれば引っかからないので最初からほとんど意識していないが故に引っかかってしまうのか？の詳細は分からないが「補強の目玉」だった選手がこういう形で契約解除になるというのは福岡にとっては痛い。

7月20日(土)と7月21日(日)に行われた試合からJ1もJ2も夏の補強で獲得した新戦力をリーグ戦で起用できたのでさっそくMF村田和は途中出場している。試合前の時点では「4差」の17位だった千葉との直接対決だったので『FWペドロ・ジュニオールとMF村田和の活躍で千葉を撃破して千葉を残留争いに巻き込みたい。』というシチュエーションだったが、当然、FWペドロ・ジュニオールはベンチにも入らなかった。

詳しい事情は伝えられていないので「本件、誰(or どこ)に一番の非があるのか？」は分からない。代理人を含めた相手方に問題があったのは間違いないが福岡への移籍が発表されたのは7月16日(火)で、契約解除が発表されたのは7月23日(火)。その期間中に「福岡が3チーム目になるので公式戦には出場できないのでは？」という声がどこからも出てこなかったことに関しては少し不思議に思うところもある。

夏の移籍市場は期間も短いので「1週間のロス」は痛手であり、「FWペドロ・ジュニオールの獲得に費やした労力がすべて無駄になった。」というのも痛すぎる。強化部長は「引き続き戦力補強は行って参ります。」とコメントしているが今シーズンの福岡は「ペッキア監督の突然の辞任」、「MF石津の大怪我」、「本件の契約解除」などバッドニュースが多い。降格するチーム特有のネガティブなオーラを感じる。

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