ようやく、J1の第1節の全カードを見終わっての雑感。
① 活躍が期待できそうな新外国籍選手 ベスト5第1位 DFバヤリッツァ(名古屋) → 攻撃意識の高いセンターバックで、つなぐ能力が高い。前線に駆け上がっていく時の迫力は抜群。スピード不足の感は否めないが、それを補って余りある技術を備える。エレガントなプレースタイルは必見。
第2位 DFボスナー(千葉) → 191cmの超大型DF。繊細さは感じないが、パワフルで空中戦の高さは圧倒的。左足の強烈なフリーキックも見どころで、1人で千葉のDF陣を立て直すだけの能力を持つ。
第3位 FWカボレ(FC東京) → 186cmと長身ながら、抜群のスピードで相手を置き去りにするアレン・ボクシッチのようなタイプ。決定力については未知数だが、Kリーグのクラブともめ事を起こしてまで獲得を熱望した理由がよく分かる。平山との2トップなのか?それともカボレの1トップなのか?
第4位 MFダヴィ(新潟) → 柔らかい左足を持つレフティ。左サイドで起点を作る仕事とラストパスを繰り出す仕事を高いレベルでこなせそうなブラジリアン。チームのリズムを壊すことなく、中盤で精度の高い仕事を黙々とこなしそうだ。
第5位 FWロニー(横浜FM) → 高い技術をもつセカンドストライカータイプ。高度なテクニックとイマジネーションで攻撃にアクセントをつける。ストライカーとしての才がどの程度なのかは未知数だが、周りの選手を生かす術を心得ている厄介な選手。
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② ブレークしそうな選手 ベスト5第1位 FWペドロ・ジュニーオール(大宮) → 新しい大宮のエースストライカー。独力でDFを突破する迫力はJ1トップ級で、決定力に磨きがかかれば得点王争いも可能な逸材。まだ21歳で末恐ろしい選手。
第2位 DF竹内彬(名古屋) → いきなり右サイドバックで起用されて、高精度のクロスを連発した新鋭。開幕戦で見せたヨンセンへのクロスは、スピード、コースともパーフェクトだった。今後、相手の警戒が強くなることが予想されるが、どう跳ねのけるか。
第3位 FW矢野貴章(新潟) → 日本代表を経験したことでスケールアップを果たした伸び盛りのストライカー。開幕戦では大宮DFを相手に圧巻のプレーを見せた。シュート精度に課題を残すが、ダイナミックな動きは誰にも止められない威力を持つ。新エース誕生か。
第4位 FW青木孝太(千葉) → 日本代表クラスが続々と流出したことが幸いし、がっちりとポジションをつかんだレフティ。魅惑的なドリブルと高い精度を誇る左足のキックは、爆発を予感させる。開幕戦から次代のエースとして責任感をもってプレーした。
第5位 DF辻尾真二(清水) → DF市川の負傷で開幕からチャンスをつかんだルーキー。高い身体能力を生かした強引な突破で右サイドを躍動した。06年のアジア大会の日本代表選手で北京五輪代表候補。
③ 調子が良さそうな選手 ベスト3第1位 FW玉田圭司(名古屋) → ドイツの地でブラジル代表を相手にゴールを奪ったのもはるか昔。その後は不安定なプレーが続いていたが、今シーズンのキレ具合は目を見張るものがある。運動量は十分ではないが、ボールを持った時の威力は全盛期以上のものを感じる。
第2位 MF田中隼磨(横浜FM) → 開幕戦でキレ味抜群のプレーを披露した右サイドの刺客。右サイドバックから右ウイングバックになったことで、攻撃的な良さが前面に押し出せるようになった。対面した浦和のMF相馬を攻守とも圧倒したパフォーマンスは際立っていた。
第3位 MF石川直宏(FC東京) → 久々にらしい動きで右サイドを躍動した。クロス精度に課題を残すが、そのダイナミックさは全盛期のものだった。この調子をどれだけ維持できるか、そしてどれだけ決定的な仕事を続けられるか。
④ 苦戦しそうな選手 ベスト5第1位 FWエジミウソン(浦和) → 明らかにコンディション不良でキレを欠く。それに加えてパートナーの高原とのコンビも確立されておらず、当分は苦労するだろう。新潟時代は絶対的な存在だったが、浦和ではそうはいかない。ストレスを重ねるかもしれない。
第2位 FWマルコス・アウレリオ(清水) → MFフェルナンジーニョとタイプは違うが、プレーエリアが重なるため、開幕戦では持ち味を発揮できなかった。スピードやテクニックといった能力の片鱗も見せることが出来なかった。FW矢島とのコンビネーションもいま一つで、サブにFW岡崎が控えていることを考慮すると、スタメン落ちも考えられる。
第3位 駒野友一(ジュビロ磐田) → 大きな期待を背負って磐田に移籍してきたが、今シーズンは日本代表のときもコンディションが悪そうで、万全ではない。それに加えて、中盤でタメを作ることができないチーム構成を考えると、彼の右足が宝の持ち腐れになる可能性が高い。
第4位 ミネイロ(ガンバ大阪) → 高さのあるセンターバックという触れ込みも、CBとしては見限られた印象。基本的なポジショニングのミスが目立ち、サイドプレーヤーとしても守備では信頼を置けない。ダイナミックな攻撃参加は魅力的だが、代表選手が集まるG大阪で多くの出番が回ってくるとは思えない。
第5位 中村憲剛(川崎フロンターレ) → 彼自身のパフォーマンスは大きく変わらないだろうが、中盤の指揮官として悩み多き一年を過ごしそうな印象。フッキやジュニーニョに扱われるのではなく、逆に彼らを操ることが出来るようになれば、川崎Fは無敵になるが・・・。
⑤ 注目したい選手 ベスト5第1位 本間勲(新潟) → 「シルビーニョの退団の影響は大きい。というステレオタイプの批評を覆すことのできる選手。シンプル且つ正確なつなぎでチームに貢献する堅実なボランチ。どれだけ生きたボールを前線に供給することが出来るかはすべて彼の出来にかかっている。
第2位 伊東輝悦(清水) → 中盤の底から右サイドにポジションを移したいぶし銀。制約の多かった1ボランチでのプレーと比べると自由度の高くなった右サイドでどのような貢献を見せるか。完全にダブルボランチになってしまうと意味がない。天賦のバランス感覚が生かされるか。
第3位 野沢拓也(鹿島) → どうしてもMF小笠原がいるときは、存在感が薄くなる印象が残る。テクニックは申し分なく、アタッキングエリアで仕事ができるという点では欠かせない存在だが、もっと力を発揮できる選手である。ACLとリーグ戦を勝ち取るためにはレべルアップが必須。
第4位 藤田義明(大分) → 開幕戦ではMF高橋の怪我で空席になった右ウイングバックでプレー。攻撃的になり過ぎず、かつ守備的になりすぎない絶妙のバランスを保った。もっとも本人が希望しているというポジションでどういうプレーを続けるのか?
第5位 ダヴィ(札幌) → この選手のプレーがJ1で通用するか否かは、札幌の未来に大きく影響を与える。開幕戦の鹿島戦では伊野波と中後を相手に互角以上の攻防を見せたが、本職のCBを相手にしたときに、どれだけの仕事ができるか。
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