■ 第2集団を形成するのは?大宮・甲府・新潟・千葉・徳島に次ぐ第2集団は松本山雅・福岡・東京V・横浜FC・山形・岡山・大分・金沢あたりになると予想される。(上)で記した通り、第1集団と言われるチームも盤石とは言えない。第1集団と第2集団の差は小さいので大きなひと塊になることも十分に考えられる。2017年は開幕前の段階で15番手あたりの評価だった長崎が自動昇格を果たしたがあっと驚くようなチームが昇格を果たす可能性はある。
賛否両論ある中で反町監督の続投を決めた松本山雅は充実した補強ができている。DF浦田延(愛媛FC)、MF藤田息(愛媛FC)などが加入して質がアップしたが目玉は水戸で13ゴールを挙げてチームに復帰してきたFW前田大(水戸)だろう。五輪代表にも初選出されたホープがどこまで存在感を発揮できるか?に注目が集まる。大きく成長してチームに戻ってきたが彼中心のチームに生まれ変わる可能性がある。
むしろ、FW前田大を生かせなかったら反町監督に対する批判の声は大きくなるだろう。松本山雅は平均年齢が高くなってきてマンネリ化が顕著。ここ2年間は長身ストライカーのFW高崎を中心としたサッカーに取り組んできたがFW前田大を軸に据えて変化を加えるのがクラブの未来を考えてもベストな選択に思える。FW前田大という選手は1人でチームを大きく変えることが出来るだけのパワーやエネルギーを持っている。
■ 予想が難しいアビスパ福岡福岡は予想が難しいチームである。井原監督はチームに残ったがFWウェリントン(→神戸)が退団。MF三門(→大宮?)も退団濃厚。DF亀川は「柏への移籍」が噂されているが「福岡に残る。」という報道もある。とにもかくにもFWウェリントンが抜けるのが最大のニュースと言える。ただ、加入が決まった193センチのFWトゥーリオ・デ・メロ(シャペコエンセ)はFWウェリントンと似た系統の大型フォワードに思える。
なので、FWウェリントンに代わってFWトゥーリオ・デ・メロが中心になるだけで攻撃のスタイル等は大きく変わらない可能性もある。他にはDF篠原(岡山)、DF輪湖(柏)の加入が決定して、MFユ・インス(FC東京)、FW森本(川崎F)の加入が噂されているが、守備の中心になったDF冨安にはベルギー移籍の話があるので不確定要素は多い。上位争いに顔を出す可能性もあるが10位前後で低迷することも考えられる。
プレーオフの準決勝で福岡に敗れてJ1昇格を逃した東京VはFW林陵平(水戸)、MF李栄直(讃岐)、MF森俊介(新潟)などを獲得したがDF安西(→鹿島)が流出した。MF高木善(→新潟?)の移籍も噂されているので戦力収支はどちらかというとマイナスに傾くだろう。近年の東京Vは20位→8位→18位→5位と波が激しい。順番から行くと2018年は低迷するシーズンになるが攻守の要となるMF内田達が残ったのは大きい。
■ 即戦力を大量補強したファジアーノ岡山横浜FCは流出の可能性があった大エースのFWイバの引き留めに成功したのがとにかく大きい。J2の中では規格外のストライカーなので流出となると大きな穴が空いた。加入が決まったのはDFペ・スンジン(城南FC)、FW戸島(町田)、MF渡邊一(岡山)など。かなり地味な補強にとどまっているが主力がほとんど流出しなかったのは大きい。2017年のシーズン終盤に監督に就任したタヴァレス監督にかかる期待は大きい。
木山監督になって2年目の山形は結果を出したいシーズンになる。攻撃の中心候補としてMFアルヴァロ・ロドリゲス(コンフィアンサ)を獲得。この選手がどの程度やれるのか?にチーム成績は大きく左右されるだろう。選手の入れ替えは激しくなかったので大きなプラスαをもたらすことが出来るのはMFアルヴァロ・ロドリゲスくらいである。助っ人として違いを生み出すことが出来ると2015年以来のJ1復帰が見えてくる。
岡山はリオ世代のMF豊川、MF石毛、GK櫛引などが抜けたがFW齊藤和(磐田)、FWイ・ヨンジェ(京都)、MF上田康(磐田)、MF末吉(福岡)、DF後藤圭(松本山雅)、DF濱田(福岡)、GK金山(札幌)など即戦力となる選手を大量に補強した。レギュラーが総入れ替えに近い状態になると予想される。チームが出来上がるまでに時間がかかる可能性はあるが実績のある選手をたくさん獲得したので噛み合ったら相当に強そうだ。
J2レベルで考えると実績があって年俸もそれなりに高い(と考えられる)選手を多く獲得したので「勝負を賭けた。」ということが出来る。リスクのある補強と言えるが「ゴール前で仕事のできるストライカー」、「展開力のあるボランチ」、「高さのあるCB」と補強ポイントをおさえた的確な補強ができている。「闇雲に名前のある選手や実績のある選手をかき集めた。」という印象はない。補強に関しては高評価できる。
■ 大きな注目が集まるツエーゲン金沢J3で2年連続で得点王に輝いたFW藤本憲(鹿児島)の獲得に成功した大分は2018年の注目チームの1つに挙げられる。MF馬場(讃岐)、MF宮阪(松本山雅)、DF星雄次(山口)なども獲得したので総合力はアップした。絶対的なCFがいない点が2017年の大分の弱点だったがJ3の鹿児島で30試合で24ゴールを記録したFW藤本憲は得点源となってゴールを量産する可能性が高い。有望な若手が多いのも武器となる。
大分以上に注目を集める存在になると考えられるのは金沢である。2016年は21位、2017年は17位。2年連続で苦しんだが柳下監督のやり方が浸透してきた2017年の後半戦の戦いぶりは悪くなかった。上り調子でシーズンを終えたが期限付き移籍だったDF庄司、DF石田崚、MF宮崎幾、FW垣田の4人はいずれもレンタル期間の延長が決定。42試合で16ゴール6アシストを記録したFW佐藤洸の引き止めにも成功した。
MF加藤大(山口)、MF藤村(仙台)、DFアラン(讃岐)、FWマラニョン(スコータイFC)と面白い選手を補強できていたので非常にいい流れだったが年末に元エースのMF清原(徳島)の復帰が確定した。JFLからJ2まで駆け上がってきた金沢の躍進の象徴と言える選手なのでいろいろな意味で大きな補強になった。2018年のJ2を大いに盛り上げるチームになる可能性大。上位争いに顔を出しても不思議はない戦力と言える。
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・【J2】 2018年の上位候補だと思うクラブはどこですか? → 122票
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