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【J2】 2021年のクラブ別の序盤戦の雑感 (ザスパクサツ群馬編/大宮アルディージャ編) | | |　

ザスパクサツ群馬

→　群馬は奥野監督になって2年目。2020年は20位に終わったがラスト6試合は5勝1分けと好成績を残した。オフの選手の入れ替えは少なかったのでサポーターの期待値はまあまあ高かったが8節を終えた時点で2勝5敗1分けで20位と苦しんでいる。開幕戦は昇格組の秋田と対戦して2対1で勝利。好スタートを切ったが2節のSC相模原戦(H)はドロー。22本のシュートを放ちながら0対0の引き分けに終わったのは痛かった。

2節以降は1勝5敗1分けとなる。6節は開幕から未勝利だった愛媛FCに2対1で勝利したが8試合で6得点/12失点なので好守とも今一つである。攻撃陣は今シーズンも得点力不足に苦しんでいるがエースのFW大前は8試合連続でフル出場しているが0ゴール2アシスト。初ゴールが生まれていない。MF加藤潤が2ゴールを挙げているが他にゴールを奪っているのはMF久保田、DF畑尾、DF渡辺広の3人のみとなる。

FW青木翔、FW高木彰、FW田中稔などがフォワードの位置で起用されているがまだゴールなし。FW大前を含めてフォワードの選手に1つのゴールも生まれていないことを考えると得点力不足に苦しむのは当然である。昨シーズンもFW青木翔やFW林陵平やFW進昂平などフォワードの選手がなかなか結果を出せずに得点力不足に苦しんだが今シーズンも同様である。期待されるFW一木も10分の出場のみとなる。

現状は降格圏に位置する。今シーズンの降格枠は「4.0」になるが何とか「降格ゾーンを気にしなくても大丈夫なポジション」に居続けたいが「クロス数」は今シーズンもJ2で3位。クロスはたくさん上げることが出来ている。クロスに関しては2020年も1位だったので「クロスが近年の群馬の一番の武器」と言えるが、やはり、中央で仕留められる選手がいないのでせっかくのクロスもなかなかゴールには結びつかない。

FW大前に関しては昨シーズンも序盤は低調だったが中盤戦以降はコンスタントにゴールに絡んだ。実績のある選手なので心配無用だと思うがパートナーを早く見つけないといけない。ポストプレーの出来るFW青木翔、ストライカーのFW高木彰、アタッカー系のFW田中稔、加入して2年目のFW進昂平、185センチの大型フォワードのFW一木の5人が「FW大前のパートナー候補」になるが現状はどの選手も決め手に欠ける。

守備の要だったDF岡村大が札幌に移籍した守備陣はDF渡辺広、DF畑尾、DF藤井悠の3人がCBの位置で起用されている。キーパーは当初はGK松原が起用されて6節からベテランのGK清水慶がスタメンで起用されているが守備的なポジションに関しては不安いっぱいである。十分な顔ぶれではないことを考えると攻撃陣が頑張って守備陣の負担を減らさないといけないが今年も思うようには点が取れていない。

大宮アルディージャ

→　3年連続でJ1復帰に失敗した大宮はJ2に定着しつつある。そろそろJ1に復帰しないとズルズルと行く可能性はさらに高まるが岩瀬監督を招聘した2021年はスタートで大きく躓いた。8節を終えた時点で2勝4敗2分けで15位となる。3位の京都との差は「8」なので射程圏内に入っているが開幕から無敗の首位の新潟ならびに2位のFC琉球との差は「14」と大きく広がっている。すでに限界ギリギリの勝ち点差になっている。

早くも岩瀬監督に対する批判の声は大きいが各種のスタッツを見ても攻撃がうまく機能していないのは明らかである。「シュート数」は15位、「30mライン進入回数」は17位、「ペナルティエリア進入回数」は16位、「ボール支配率」も10位となる。昨シーズンと比較して大きくダウンしているのは「ドリブル数」になる。2020年は6位だったが今シーズンは15位。仕掛けられる選手はたくさんいるがその機会は少ない。

正直なところ、「2位以内に入るのはかなり厳しい。」と言わざる得ない。むしろ、当面は降格ゾーンを意識した戦いにならざる得ないが昨シーズンとの大きな違いは平均年齢になる。2020年は27.17歳だったが今シーズンは25.51歳と大幅に若返った。高卒ルーキーのMF柴山とFW大澤の2人はさっそく存在感を示しているがMF黒川、MF奥抜、MF松田詠、MF松本大なども若手である。活きのいい若手はたくさんいる。

他にも怪我で離脱中のMF高田、特別指定選手のDF鈴木俊、2020年は長野でプレーしたMF佐相などもいる。「有望な若手はたくさんいるので若手を積極的に起用する。」というのは悪くないが、やはり、経験の少ない選手が中心になるとチームとしてはかなり不安定になる。MF黒川やMF奥抜あたりが殻を破って2桁ゴール&2桁アシストをクリアするくらいの選手に成長しない限り、J1昇格は難しいと思われる。

早くも気持ちを切り替えて「今シーズンのJ1昇格は難しい。若手の活躍だけ今の楽しみ。」というサポーターも増えてきたが何だかんだでJ1経験の豊富なクラブなので「育成>>>>>>勝利」に舵を切るのはかなり難しい。これまで通りで若手を起用しつつ、地道に勝ち点を積み上げて新潟やFC琉球の勢いが止まるのを待ちたいところである。そのためには軸となる選手が定まらないフォワード陣の奮起は不可欠である。

昨シーズンは12試合で1ゴールに終わったFWハスキッチはここまで7試合で2ゴール。昨シーズンの数字を上回っている。1年目でさっぱりだった外国人フォワードは高確率で1年限りで退団するので「初年度に期待を大きく裏切ったストライカーがJリーグに慣れてきた2年目に爆発した例」というのは当然のことながらほとんどないが実績のある選手であることは間違いない。186センチなのでサイズに恵まれた選手である。

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