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【Jリーグ】酷評されているDF岡崎慎(清水エスパルス)を擁護してみると・・・。 | | |　

■　記念すべきJ1通算1000ゴール

J1の13節は8月29日(土)に8試合が行われたが、10連勝した後、2試合勝ちなしだった首位の川崎Fはホームの等々力陸上競技場で清水エスパルスと対戦して5対0と大勝した。前半21分にMF旗手のゴールで先制に成功すると前半6分にはDF登里のパスからFWレアンドロ・ダミアンが決めて追加点を奪った。さらに飲水タイムの直後の後半29分にはMF旗手のミドルシュートが決まってダメ押しの3点目を奪った。

後半32分には怪我で長期離脱していたMF中村憲を投入。10か月ぶりのメンバー入りだったが後半40分に相手のパスミスから鮮やかなループシュートを決めてMF中村憲は復帰初戦でゴールをゲットした。今シーズンのMF中村憲のゴールパフォーマンスはダンディー坂野さんの「ゲッツ」だったが来場した本人の目の前でゲッツを初めて披露した。後半42分には同じく途中出場したFW三笘が決めて大量5ゴールとなった。

5対0で大勝した川崎Fは3試合ぶりの勝ち点「3」を獲得。「3度目のリーグ制覇」に向けて大きな勝ち点「3」を獲得した。後半42分に生まれたFW三笘のゴールは自身6ゴール目となったが「468分のプレー時間で6ゴール」なので驚異的なペースでゴールを量産している。筑波大の頃から何度も五輪代表に招集されており、ドリブラーとして評判だったがプロ入り後は得点力の高さや決定力の高さも目立っている。

FW三笘のゴールは川崎Fにとって記念すべき「J1通算1,000ゴール目」となった。試合前の時点で995ゴール。「あと5ゴール」に迫っていたので「1,000ゴールが生まれるのは時間の問題」だったが大量5ゴールを奪ってホームで1,000ゴールに到達することが出来た。554試合目での1,000ゴール到達になるが「最速記録」になる。1,000ゴールに到達したのはJ1では10チーム目になるが平均得点は「1.81」になる。

■　13試合で29失点

一方、大敗した清水は2勝8敗3分けで勝ち点「9」のまま。16位と低迷している。これで3連敗となったが13試合で18得点/29失点となった。それなりに点は取れているが1試合平均の失点数は「2.23」。この数字で勝ち点を安定して積み上げるのはほぼ不可能と言える。水曜日にアウェイの神戸戦を戦った中2日の川崎Fと比べると清水は日程的な余裕はあったが「コンディション的な有利さ」を全く生かせなかった。

DFエウシーニョ、DFファン・ソッコ、DFヴァウド、GK梅田などがスタメンから外れて、DF金井、DF奥井、DF岡崎慎、GK大久保などが起用された。先のとおり、過密日程ではなかったので、「どういう理由でメンバーを大きく入れ替えたのか？」は分からないが、川崎Fの放ったシュートは何と33本。前半だけで19本、後半も14本のシュートを放った。「1試合のシュート数が33本」というのはなかなか見られない。

簡単にシュートチャンスを作られたので「5失点で済んで良かった。」と思えるほどの試合展開だったが過密日程の川崎Fもメンバーを大きく入れ替えてきた。DF車屋、MF守田、DF山村和、DFジオゴ・マテウス、MF下田、FW宮代、FW齋藤学などがスタメンで起用された。サブ組中心といっても代表クラスの選手が何人も含まれる強烈なメンバーではあったがサブ組中心の川崎Fにここまでやれるのは辛いところである。

「完敗」というしかない試合になったがFC東京から期限付き移籍中のDF岡崎慎にとっては厳しい試合になった。スタメンでプレーするのは4節のG大阪戦(H)以来。リーグ戦では久しぶりのスタメン起用だったが4失点目につながったMF中村憲へのプレゼントパスなど致命的なミスが目立った。この日の清水はCBの控えがいなかったので最後までプレーしたが「散々な出来だった。」というしかない試合になった。

■　彼だけの責任ではないが・・・。

DF岡崎慎は定期的に五輪代表に招集されているがオフにFC東京を離れて清水に移籍をした。さらなる出場機会とさらなるレベルアップを期待しての移籍だったと思うが思うようなシーズンになっていない。「CBでも、ボランチでも、SBでもプレーできるユーティリティー性とクレバーさと高いフィード力が武器」となるがJ1レベルでCBをこなすには高さや強さなどが不足しており、CBとしての序列は低いままである。

FC東京のようにチーム全体の守備意識が高くて近くにDF森重のような偉大なCBがいればある程度は周りがカバーしてくれるので悪いところはあまり露呈せずに彼のいいところが引き出されると思うが今シーズンの清水のように攻撃的なサッカーを志向しており、CBにかかる負担が極めて大きいサッカーの場合、CBとしての対人能力の低さがウイークポイントとして露わになる。「ミスマッチ」と言わざる得ない。

得意なはずのフィードもミスが目立つので信頼を勝ち取るのは難しい。ただ、1点だけ擁護すると、ボランチから後ろの選手で落ち着いてボールを持てる選手が少なくて、積極的にボールを受けようとする選手も少ないので、「DF岡崎慎のところにボールが出てくる。」→「周りの動き出しが少なくて出しどころに困る。」→「苦し紛れのパスを奪われる。」というケースが多い。当然、パスミスも彼だけの責任ではない。

清水はクラモフスキー監督を招聘して新しいサッカーに取り組んでいる。新型コロナの影響でJ2降格が無くなった点は大きなプラスと考えられるが、やはり、名門クラブなので、ある程度以上の結果は求められる。どんな成績に終わったとしてもJ2降格は免れるが「16位や17位や18位に終わったチームがオフの移籍市場で主力が沢山受けるなど極めて大変な状況に陥るだろうこと」は容易に予想できる話である。

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