ファジアーノ岡山→ 2019年はMF仲間やFWイ・ヨンジェの活躍によって9位と躍進した岡山は「クラブ史上初のJ1昇格」を目指すシーズンだった。MF仲間(柏)とGK一森(G大阪)が流出したものの、FWイ・ヨンジェの引き止めに成功。その上でMFパウリーニョ、MF上門、DF徳元など即戦力クラスの獲得に成功した。FW清水慎やMF白井永なども獲得したので「充実した補強が出来た。」と言えたが25節を終えた時点で15位と低迷している。
最大の誤算はエースのFWイ・ヨンジェの不振ならびに離脱になる。2019年は42試合で18ゴールと大爆発したが今シーズンは17試合でわずか3ゴールのみ。9月上旬に怪我をしてからは8試合連続で欠場している。「FWイ・ヨンジェ(とMF上門)が昨シーズン並の働きをする。」というのはJ1昇格のためには必須の条件だったがFWイ・ヨンジェは期待を裏切った。2位の福岡との差は「18」なのでJ1昇格は絶望的である。
6位の京都との差は「7」のみ。例年であれば「まだまだプレーオフ出場が狙えるポジション」になるが今シーズンはプレーオフがなくなった。目標を見つけにくい状況になっているが25試合で21得点/24失点。得点力不足に苦しんだ。総得点は20得点の群馬に次いでJ2でワースト2位となる。昨シーズンは42試合で49得点を奪っているがエースの不振は痛かった。就任2年目となる有馬監督の立ち位置はかなり微妙と言える。
攻撃に関するスタッツ軒並みリーグで下位になる。パス数は16位、ドリブル数は15位、クロス数は16位、ペナルティエリア進入回数は17位となる。MFパウリーニョやMF白井永などが加入したボランチは強みになるはずだったが1試合平均のインターセプト数が1.0本。J2で最少となる。2019年の1試合平均のインターセプト数は2.1回。J2で6位だったことを考えると大きな違いである。カウンターの機会は少なかった。