■ J1昇格を目指すファジアーノ岡山J1初昇格を目指す岡山は21節から4連勝を達成した。24節を終えた時点では6位。25節は同じように6連勝と好調の柏とホームで対戦した。平日開催にもかかわらず、11,148人の観衆が集まる中で行われた上位対決だったが0対4で大敗して連勝は「4」でストップした。その後、26節は愛媛FC(A)、27節は大宮(H)に敗れて3連敗。順位は9位まで後退した。2位の京都との差は「11」なので自動昇格は難しくなった。
ただ、6位の水戸との差は「5」なので依然としてプレーオフ出場のチャンスはある。残りの15試合は負けられない試合が続いていくが31得点というのは昇格争いに参加している上位13チームの中では水戸と並んで最少タイ。27試合で16得点のFWイ・ヨンジェ、27試合で7得点のMF仲間に次ぐ「第3の得点源となる選手」を必要としている中、夏の移籍市場の終盤戦でストライカーのFW山本大(松本山雅)を獲得した。
裏への飛び出しを武器とするFW山本大は献身的な守備も期待できる。攻撃陣の駒を厚くする補強になったがJ2でゴールを量産しているFWイ・ヨンジェに移籍の話が浮上していない点はポジティブに考えられる。FWイ・ヨンジェと得点王の座を争っているFW鈴木孝(FC琉球)は27試合で15得点を挙げているがJ1のC大阪への移籍が確定済み。J2で結果を残したストライカーは、やはり、J1や海外のクラブに狙われやすい。
仮に夏の移籍市場でFWイ・ヨンジェが抜けた場合、その穴を埋めるのはほぼ無理である。J1昇格の可能性は一気に小さくなることを考えると「FWイ・ヨンジェの流出は避けられそうな流れになっている点」は評価できる。今後、15試合で3得点のMF中野誠、12試合でノーゴールのFW赤嶺、松本山雅時代の2014年にJ2で26試合に出場して7得点のFW山本大のうちの誰かが爆発してくれるとJ1昇格の可能性が出てくる。