東京ヴェルディ→ 22節を終えた時点でホワイト監督が退任となった。ここまでの成績は7勝7敗8分けで13位。酷い成績というわけではなかったがクラブOBである永井監督に託した。Jリーグのクラブを率いるのは初めてなので「大きな賭け」と言えたが監督交代後は2連勝。就任初戦の愛媛FC戦(H)は2点をリードされながら後半に3ゴールを奪って逆転勝利。攻撃的なサッカーを志向する永井監督の初陣はど派手な試合になった。
ホワイト監督のときもイーブンの成績。中位だったので監督交代後に2連勝したことで上位陣の背中が見えてきた。11位まで順位を上げてきたが6位の岡山との差はわずか「5」。監督交代後はチームが引き締まって好成績を残すチームは多くなるが、出来る限り、この勢いを持続させたい。25節は栃木SC戦(A)、26節は京都戦(A)になるが、絶好調で首位を走る京都とのアウェイ戦は大きなポイントになるだろう。
もともとユース出身で才能に恵まれた選手が多いチームであるが永井監督になってさらに若手が抜擢されるようになった。MF井上潮とMF渡辺皓とMF藤本寛の3人は攻守の中心になっており、高校3年生ながら飛び級でトップ昇格を果たしたDF山本理はCBの一角で起用されている。ユース出身で1年目のMF森田も2試合連続で途中出場しており、永井監督は「若手を使いながら育てる。」という考えなのだろう。
今夏に加入が決まったのはFWカン・スイル(ラチャブリFC)になる。2017年にJ2の群馬でプレーして10ゴールを挙げた実績を持っている。高い身体能力を生かした点取り屋を獲得したが、おそらく、ホワイト監督時代から獲得に動いていた選手なので永井監督のリクエストではないと思われる。永井監督のやりたいサッカーに合ったフォワードとは言えないが能力が高いのは間違いないのでうまくチームに組み込みたい。
町田ゼルビア→ 2018年は躍進して4位になった。昨秋にサイバーエージェントが経営権を獲得。今シーズンの開幕前は「ダークホース候補」に挙げられたが24節を終えた時点で6勝11敗7分け。17位と低迷している。ここに来て4連敗中。相馬監督の解任論を唱える人も出てきた。21位の栃木SCとの差は「5」のみ。『残留争いに巻き込まれた。』と言える。得失点差「-16」というのはFC岐阜に次いでJ2でワースト2位タイとなる。
24試合で36失点。自慢の守備陣が今シーズンは精彩を欠いており、攻撃陣も24試合で20得点のみ。低調である。歯車が噛み合わない苦しいシーズンになっているが今夏の移籍市場で積極的な動きは見せていない。昨オフも「サイバーエージェントの資金力を生かして派手な動きを見せるのでは?」と思われていたが堅実な補強にとどまった。2019年は勝負の1年になるが今のところはかなりおとなしいと言える。
ここ最近は結果が出ていないのでモヤモヤした気持ちのサポーターは多かったと思うが7月28日(日)にDF山田将(→福岡)の移籍が決定。FC東京からの期限付き移籍で「CBの主力候補」と期待されていたがJ2での出場機会はなかった。これが今夏の最初の動きだったが7月30日(火)に5月にポーランドで開催されたU-20W杯に出場した若手CBのDF小林友(神戸)の獲得に成功。これは大きなニュースと言える。
U-20W杯の本大会ではDF瀬古(C大阪)とCBコンビを組んで日本のベスト16入りに大きく貢献した日本サッカー界期待のCBを獲得できたのは驚きだった。神戸はDFフェルマーレン(バルセロナ)とDFジョアン・オマリ(アル・ナスル)の獲得に成功。同系統のCBであるDF小林友の期限付き移籍はあり得る状況だったが移籍先が町田というのは驚きだった。とにかくフィード力の高いCBなので即戦力になる可能性はある。
横浜FC→ J2は連勝中のチームがたくさんあるが横浜FCも20節から5連勝中と結果が出ている。開幕から低調だったMFレアンドロ・ドミンゲスが直近の8試合で6ゴールを挙げるなど昨シーズンの輝きを取り戻している。順位も7位まで急浮上して6位の岡山との差は「2」のみとなる。2位の柏との差は「8」なので自動昇格圏に浮上するのはなかなか難しいと思うが2年連続となるプレーオフ出場の可能性が出て来た。
2007年以来のJ1復帰を目指しているが今夏の最大のニュースはMF中村俊(磐田)の獲得になる。慣れ親しんだ横浜に戻ってどんなプレーを見せるのか?が注目される。怪我の影響もあってまだベンチ入りすら一度もないがMFレアンドロ・ドミンゲス、FWイバ、MF中村俊、MF斉藤光、FW三浦知を擁する攻撃陣のネームバリューはJ2でも屈指である。好調なチームにMF中村俊がどう絡むのか?は興味深い。
さらにハードワークの出来るFW皆川(広島)も獲得した。2018年はJ2の熊本で41試合で11ゴールを挙げている。J2で実績のある長身フォワードはここまで2試合連続でスタメン起用されている。FWイバがいて、FW戸島がいて、FW瀬沼もいるので、もともとフォワードの層は厚かったがFW皆川の加入でさらに分厚くなった。年齢の高い選手が多いのでうまく使い分けながら負担を分散させて夏場を乗り切りたい。
即戦力のMF中村俊とFW皆川を獲得したのでいい補強が出来ているが逆に抜けたのはMF中里(→江原FC)、MF安永(→富山)、DF乾大知(→栃木SC)の3人になる。ともに出番は少なかったので大きな影響はないと考えられる。目下の注目点は、やはり、MF中村俊がいつデビューを果たするのか?になる。17才のMF斉藤光はもちろん、大卒ルーキーのMF中山克もいいプレーを続けているので競争相手は多い。
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