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【J2】 2016年開幕前の戦力補強の評価・プレーヤー別 (北海道コンサドーレ札幌・モンテディオ山形・水戸ホーリーホック) | | |　

北海道コンサドーレ札幌

　FW ヘイス (バイーア)　C-
　MF マセード (バイーア)　A+
　DF 増川隆洋 (ヴィッセル神戸)　B+

→　「昇格候補の1つ」といわれながら2015年は10位に終わった札幌。2016年は結果を出さなければならないシーズンと言えるが選手の入れ替えはあまり多くない。契約満了となったMF菊岡(→SC相模原)、FW前田俊(→鳥取)、MF古田(→金沢)などが抜けたが流出と言えるのは2015年はFC東京に期限付き移籍していた五輪代表のDF奈良(→川崎F)くらい。「主力や有望株の流出はほぼ無かった。」と言える。

期待されるのはMFマセード(バイーア)。右サイドのスペシャリストで右WBと右SBでプレーできるという。瞬間的なスピードがあって右足のクロスも正確。守備の部分ではあまり多くを期待することはできないがMF関根貴(浦和)のような縦にガンガン仕掛けることができる選手である。MF堀米悠とDF福森晃のいる左サイドと比べると右サイドが脆弱だったのでチームの弱点を補う素晴らしい補強と言えるだろう。

一方のFWヘイス(バイーア)はオランダで活躍した経験のあるシュートの上手なアタッカー。「FW都倉の1トップ。FWヘイスとMF小野伸が下がり目でプレーする。」というのが基本になると思うが素行面の悪さは気になるところ。ありとあらゆる規律違反を犯してきた問題児なのでうまくコントロールできるかどうか。スペシャルな選手には見えないので「見返りが小さくてリスクは高い。」という補強の可能性も・・・。

モンテディオ山形

　FW ディエゴ・ローザ (ルヴェルデンセ)　S-
　MF 鈴木雄斗 (水戸ホーリーホック)　A-
　MF 佐藤優平 (アルビレックス新潟)　B-
　MF 梅鉢貴秀 (鹿島アントラーズ)　C+　・・・　期限付き移籍
　DF 荒堀謙次 (栃木SC)　B+
　DF 田代真一 (ジェフ千葉)　B+
　DF 栗山直樹 (ジェフ千葉)　C+
　GK 富居大樹 (ザスパクサツ群馬)　B-

→4勝18敗12分けで勝ち点「24」。最下位になって1年でJ2に戻ってきた山形はMF宮阪(→松本山雅)、DF西河(→横浜FC)、DF當間(→松本山雅)、MFキム・ボムヨン(→広島)が他クラブに移籍。MF中島裕(→町田)、FW山崎雅(→金沢)、MFロメロ・フランク(→水戸)などは契約満了でチームを去って、期限付き移籍だったMF小椋(→G大阪)とFW高崎(→鹿島)の退団も決定。かなり入れ替えの激しいオフになっている。

ある程度以上の出場機会を得ていた選手の多くが抜けたのでチームが出来上がるまでに時間がかかる可能性があるが最大の補強ポイントだったフォワードにエースストライカーになれる器を持ったFWディエゴ・ローザ(ルヴェルデンセ)を獲得できたのが何よりも大きい。2015年に関しては「アタッカー陣で怖いのはFWディエゴだけ。」という状態だったので抜群のスピードを持つ彼の加入は大きなプラスである。

リオ世代のMF鈴木雄(水戸)を獲得できたのも大きい。覚醒したのが秋以降だったのでリーグ戦では27試合で6ゴールと平凡だったが「何かを掴んだ。」という印象。シーズン終盤は大事なところでゴールを記録してチームを救った。伸びしろの大きい選手なのでWディエゴと前線のトライアングルを形成するようなことになると面白くなる。他にはDF田代(千葉)やDF荒堀(栃木SC)の獲得も良い補強と言えるだろう。

水戸ホーリーホック

　FW グエン・コンフォン (ホアンアイン・ザライ)　A+　・・・　期限付き移籍　　
　MF 兵働昭弘 (大分トリニータ)　A-
　MF 佐藤和弘 (ツエーゲン金沢)　B+
　MF 湯澤洋介 (栃木SC)　B-
　MF 佐藤祥 (ブラウブリッツ秋田)　B-
　DF 木下高彰 (ジュビロ磐田)　C+
　FW 萬代宏樹 (モンテディオ山形)　C+
　DF 佐藤和樹 (名古屋グランパス)　B-
　MF 斎藤翔太 (浦和レッズ)　C-　・・・　期限付き移籍
　MF 伊藤槙人 (ジェフ千葉)　C-
　MF ロメロ・フランク (モンテディオ山形)　B-　・・・　期限付き移籍　
　
→　最大の注目は「ベトナムのメッシ」と呼ばれるFWグエン・コンフォン(ホアンアイン・ザライ)。12月に行われたC大阪との親善試合、U-23アジア選手権のオーストラリア戦とUAE戦をフルタイムで視聴したので「どういう選手なのか？」はある程度把握できたが、ドリブルワークは巧み。スルーパスを出すこともできて右足のプレイスキックの精度も高い。主力の流出が続いた水戸の「新しい顔」になれる可能性がある。

1年間の期限付き移籍なので早く日本とJリーグに慣れる必要がある。「運動量や守備力が不足している。」という点が東南アジアの選手を獲得してもなかなかJリーグで活躍してくれない一因になっているが、FWグエン・コンフォンは運動量は標準以上。「オフ・ザ・ボールの動きはいまひとつ」と感じるがボールを持ったときに違いを出せるのは確か。UAE戦の終了間際に負った怪我の具合が気になるが期待度は高い。

その他ではMF兵働(大分)を獲得できたのは大きい。ゲームを落ち着かせることができる選手が2015年はいなかったのでチーム事情にマッチしたいい補強と言える。DF田中雄(→神戸)の後釜候補であるDF佐藤和(名古屋)やドリブラーのMF湯澤(栃木SC)にも大きな期待が寄せられているが2015年は途中から秋田でプレーしたMF佐藤祥(秋田)に注目したい。ボランチの層が薄くなったのでチャンスはあるだろう。