■ J3の第8節 J3の第8節。4勝3分けで負けなしの福島ユナイテッドはホームのとうほう・みんなのスタジアムでいわきFCと対戦した。いわきFCがJ3に昇格したのでJリーグの舞台では初となる福島ダービーが実現した。どちらも福島県内で活動しているが福島市の人口は278,364人、いわき市の人口は326,917人なので県庁所在地ではないいわき市の方が人口は多くなる。いわきFCは昇格1年目ながら4勝1敗2分けと好スタートを切った。
ホームの福島は「3-4-2-1」。GK山本海。DF雪江、河西、堂鼻。MF諸岡、粟野、田中康、北村、森晃太、延祐太。FW高橋潤。チーム内に新型コロナの感染者が続出している福島は5月2日(月)の時点で「計8選手が陽性と診断されて欠場の見込み」と報じられた。非常事態になったが何とか規定の人数には達したのでいわきFC戦の延期は免れた。山形から期限付き移籍のFW高橋潤は7試合で4ゴールを挙げている。
対するアウェイのいわきFCは「4-2-2-2」。GK鹿野。DF嵯峨、家泉、星キョーワァン、日高大。MF宮本英、山下優、岩渕弘、永井颯。FW鈴木翔、谷村。流通経済大出身で大卒1年目のMF永井颯は2試合連続スタメン。鹿島から完全移籍した10番のFW有馬幸太郎はベンチスタートになった。FW有田稜、FW鈴木翔、FW有馬幸太郎、MF岩渕弘はともに2ゴールを挙げている。好調な攻撃陣は軒並み結果を出している。
■ Jリーグの舞台では初となる福島ダービー Jリーグの舞台では初となる福島ダービーには4,501人の観衆が集まった。これは福島のホームゲームとしては過去最多の入場者数となる。これまでの最多はJリーグに昇格して1年目の2014年の8月3日(日)に行われたSC相模原戦の4,163人だったので大きく上回った。クラブ史上最高の動員数を記録したメモリアルな試合になったが前半はほぼ互角の展開になった。ともにそこまでシュートチャンスを作れなかった。
0対0で迎えた後半2分に福島の右WBのMF田中康が2つ連続で決定機を迎えたがキーパーのGK鹿野が好セーブを見せた。後半13分にいわきFCはMF岩渕弘とFW谷村を下げてMF伊藤稜とFW有田稜を投入する。ドリブラーのMF伊藤稜とスーパーサブ的な起用法になっているFW有田稜を投入して先制ゴールを目指した。後半34分には途中出場したMF伊藤稜が強烈なミドルシュートを放ったが惜しくもキーパーに防がれた。
スコアレスドローで終わりそうな雰囲気もあったが後半34分にいわきFCが右サイドのCKを獲得するとレフティのMF山下優が上げたボールを途中出場したFW有田稜が決めてアウェイのいわきFCが先制に成功する。スーパーサブのFW有田稜は全て途中出場ながら早くも3ゴール目となった。1対0で勝利したいわきFCが最初のダービーを制した。ホームの福島は開幕から8試合目にして今シーズン初黒星を喫した。
■ 昇格1年目ながら快進撃を見せている。 いわきFCはこれで5勝1敗2分け。昇格1年目ながら快進撃を見せている。昇格1年目でJ2に昇格したのは2015年の山口のみ。相当に難しい話になるがここまでの戦いぶりを考えると決して夢物語ではない。同県のライバルクラブである福島の開幕からの無敗記録を「7」で止めたことになるが福島県はパイの大きい県ではないことを考えると「どちらが先にJ2やJ3に昇格できるか?」で両クラブの未来は大きく変わる。
八百長問題が絡んだ三重県内のJFLのクラブのイザコザは大きな話題になったが「ライバルに遅れをとる」というのは死活問題である。ライバル意識は相当に強いと思うがいわきFCにとっては思い出に残る試合になった。決勝ゴールを決めたのはスーパーサブのFW有田稜だったが豪快なヘディングシュートを突き刺した。6試合連続で途中出場になるが125分のプレー時間で3ゴール。大きな存在感を発揮している。
決勝ゴールをアシストしたのはレフティのMF山下優だったが精度の高い左足でチャンスを作った。2021年にはJFLのMVPに選出されているがMF宮本英とのWボランチは不動。いわきFCの屋台骨になっている。DF日高大、DF家泉、MF山下優の3人がここまでフルタイム出場を続けているがJリーグ初挑戦となる選手がたくさんいる中、ほとんどの選手はJリーグの舞台でも力を発揮しており、快進撃を支えている。
■ 福島ダービーには4,501人の観衆 敗れた福島は開幕からの無敗記録が「7」で止まった。今シーズン初黒星となったがコロナの影響で7節の愛媛FC戦(A)は控え選手が4人だけ。そのうちの2人はキーパーだった。満足に選手を揃えることができない中、勝ち点「1」を加えたが、この日もベンチ入りは6人だけ。遠征の無いホームゲームでベンチ枠いっぱいまで選手が揃わないというのはかなり珍しい。交代出場したのもFW長野星の1人だけだった。
まだコンディションが回復していない選手が何人かいると思われる。選手層の厚いクラブとは言えないのでコロナの感染者が蔓延すると相当に難しくなる。ここ2試合に関しては気の毒に感じるが失点の場面は残念だった。MF諸岡がマークについていたと思うがフリーにしてしまった。福島はサイズのある選手が少なくてスタメン11人の平均身長は173.09センチ。これだけ低いといくつかの箇所でミスマッチが生じる。
残念な結果に終わったが4,501人という過去最多のお客さんが集まったのは良かった。福島県内の2チームの対戦ということで福島県民の注目度は高かった思うがコロナの影響でプロ野球もJリーグも動員で苦戦する中、これだけのお客さんが集まって関係者はひとまずほっとしているだろう。試合前の時点で2位 vs 3位という上位対決になったのも大きかったと思うが福島のサッカー界にとっては歴史的な1日になった。
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