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【J1リーグ】序盤戦の雑感 (下) ～残留争いはどうなる？神戸・湘南・福岡・磐田・清水の争いか？～ | | |　

■　J1は9節が終了した。

J1は9節が終了したがACLの関係で10試合を消化している神戸は0勝6敗4分けで勝ち点「4」のみ。依然として未勝利になる。ACLでは勝利をつかんでいるが10試合を戦って未勝利というのは相当にきつい話になる。7試合を消化した時点で三浦淳宏監督が退任。リュイス監督を挟んで10試合目となる9節のC大阪戦(H)からロティーナ監督がチームを指揮しているが新体制での初陣となったC大阪戦は0対1で敗れた。

大きく出遅れたがポジティブに考えられるのは「まだ1勝のみというチームがJ1には5つもある。」という点になる。1勝7敗1分けの札幌は引き分けが多いので勝ち点「10」を獲得しているが福岡と磐田と清水はいずれも1勝3敗5分けで勝ち点「8」のみ。「4差」なので神戸にとっても手の届く範囲内になる。すぐ上の17位の湘南は9節で初勝利を手にしたが1勝5敗3分けで勝ち点「6」。神戸との差は「2」のみとなる。

力のないチームが開幕からこれだけ出遅れると「挽回するのはかなり難しい。」と言わざる得ないが神戸は力のある選手は揃っており、実績のある監督の招聘にも成功した。「このまま下位に沈んで2013年以来のJ2降格」というのはまだ考えにくい。当然、Jリーグの中では異次元の資金力もあるので昨夏と同様で今夏も大枚をはたいて日本人あるいは外国人のビッグネームを獲得することは十分に考えられる。

過密日程となるACLのGLの戦いの中でロティーナ監督のやり方が徐々に浸透していくと思うが頑張らないといけないのはどう考えても若手プレーヤーたちである。MFイニエスタ、MF山口蛍、DF酒井高、FW大迫、FW武藤嘉、DF槙野、MFボージャン・クルキッチなど年俸の高い選手を蹴落として出場機会をつかむ若手がたくさん出てこないといけない。MF小田、MF井上潮、DF小林友、MF郷家などにかかる期待は大きい。

■　今、一番苦しいのは湘南だろう。

「神戸がどのタイミングで浮上してくるのか？」は目下の注目点になるが、今、一番苦しいのは湘南だろう。先のとおり、9節のG大阪戦(A)で劇的な形で勝ち点「3」を獲得して初勝利を手にしたが9試合でわずか5得点のみ。攻撃力ならびに得点力不足は深刻なレベルである。攻撃に関する各種のスタッツは軒並みJ1では下位レベルになる。チャンスの数は少なくて決定力を持った選手も少ない。どの試合もゴールは遠い。

湘南にとってネガティブなのは「残留争いのライバルになる可能性が高い。」と目されていた柏と京都が開幕から順調に勝ち点を積み上げている点になる。すぐ下の神戸は地力があるので波に乗って一気に浮上することは十分に考えられる。神戸が息を吹き返して湘南が置いてけぼりを食らう可能性はある。9節のG大阪戦(A)の勝利は非常に大きかったが依然として就任2年目となる山口智監督は危うい立場である。

1勝3敗5分けの3チームの中でもどかしい展開になっているのは昇格2年目の福岡になる。昨シーズンと比べて攻撃面は活発でチャンスは作れているがなかなかフィニッシュが決まらない。チャンスは作れているが決定力不足は深刻なレベルである。「補強の目玉」だったFWルキアンは依然としてノーゴール。9試合で4得点というのはJ1最少になる。FWルキアンに初ゴールが生まれるとチームは落ち着くと思うが・・・。

■　苦戦する静岡勢の2チーム

FWルキアンが抜けた磐田は右WBのMF鈴木雄が9試合で5ゴール。J1の得点ランキングで2位タイに位置する。予想外の活躍を続けているがFWルキアンの後釜として加入したFW杉本健は8試合で無得点。6試合勝ちなし中と苦労している。42歳のMF遠藤が主力として頑張っているが磐田の平均年齢は何と30.24歳。J1の18クラブの中でダントツに高い数字になる。ベテランを蹴落とす選手が出てこないといけない。

同県のライバルである清水もここまで1勝。2節の静岡ダービーで磐田に勝利しただけ。7試合勝ちなしと苦しんでいる。静岡の2チームは合わせて2勝だけ。出だしで大きく躓いた。開幕から2戦連発だったFW鈴木唯のゴールも止まってしまったが清水は出遅れていたFWオ・セフン、MF松岡大、FWチアゴ・サンタナ、MFホナウド、DFヴァウドなどがようやくプレーできる状態になった。この点はポジティブに考えられる。

当面の残留争いは福岡・磐田・清水・神戸・湘南という下位5チームが中心になると思うが2勝のチーム(鳥栖・浦和・G大阪・名古屋)の中で危ういのはG大阪になる。GK東口は「5月中にも全体練習に復帰する可能性あり」と報道されたがFW宇佐美は長期離脱中。MFダワンとMF齊藤未のWボランチになって守備は安定するようになったがいい形はなかなか作れない。ルヴァン杯もGLで敗退して楽観視できる状態ではない。

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