■ J3の開幕戦J3がいよいよ開幕した。FW田中順やDF宇賀神を獲得するなど大型補強を敢行したFC岐阜はアウェイのニッパツ三ツ沢球技場でY.S.C.C.横浜と対戦した。Y.S.C.C.横浜は3年間チームを指揮したシュタルフ悠紀リヒャルト監督が退任。長野に引き抜かれる形になった。2020年の後半戦にFC岐阜を率いた仲田監督を招聘したが仲田監督はいきなりの古巣対決となった。2021年は過去最高の8位と大躍進した。
ホームのY.S.C.C.横浜は「3-4-2-1」。GK佐川。DF橋本恭、宗近、藤原拓。MF古宿、土館、脇坂崚、宮内、神田、吉田明。FW柳雄太郎。フォワードの軸だったFWンドカ・チャールスが抜けた前線は中盤が本職のFW柳雄太郎を抜擢。青森山田高出身で東京23FCから獲得したDF橋本恭は3バックの右に入った。ボランチのMF古宿も青森山田高出身になる。右WBのMF脇坂崚は川崎FでプレーするMF脇坂の弟になる。
アウェイのFC岐阜は「4-2-2-2」。GK桐畑。DF山内寛、フレイレ、岡村和、宇賀神。MF庄司、ヘニキ、畑潤基、藤岡。FWンドカ・チャールス、田中順。元・日本代表のFW田中順とDF宇賀神はともにスタメン起用されたがキャプテンのMF柏木はベンチ外となった。FWンドカ・チャールスは2021年はY.S.C.C.横浜の攻撃の中心として活躍した。FC岐阜に戻ってきたMF庄司とMFヘニキのWボランチとなった。
■ 大方の予想どおりでFC岐阜ペース試合は大方の予想どおりでFC岐阜ペースになる。MF庄司の正確なプレイスキックからチャンスを作った。前半18分のMFヘニキのシュートはバーに直撃した。劣勢の展開になったY.S.C.C.横浜だったが前半30分あたりを過ぎると相手の攻撃に慣れてきて自分たちもいい形を作るようになった。前半30分にはゴール前の絶好の位置でFKを獲得。大きなチャンスだったがMF神田のFKは枠を捉えることは出来ない。
後半は立ち上がりからギアチェンジしたFC岐阜が猛攻を仕掛けた。この時間帯は厚みのある攻撃を見せた。古巣対決となるFWンドカ・チャールスにいい形でボールが渡るようになったが後半3分に放ったFWンドカ・チャールスの強烈なシュートはポスト直撃。ラストの精度を欠く場面が目立った。後半5分にはここまであまり目立たなかった元・日本代表のFW田中順がシュートを放ったがクリーンヒットしなかった。
後半34分にはCKからトリックプレー。エリア外の真ん中付近に待っていたDF宇賀神がダイレクトでシュートを放ったがこちらも枠を捉えることが出来ない。DF宇賀神の得意とするエリアからのシュートだったが決まらなかった。試合はスコアレスドローに終わった。「優勝候補の筆頭」に挙げられるFC岐阜はドロー発進となった。Y.S.C.C.横浜はボールを持たれる時間が長かったがGK佐川を中心に何とか守り切った。
■ FC岐阜のスタメン11人の平均年齢は30.45歳J2からの降格チームである松本山雅とともに大注目クラブに挙げられるFC岐阜はアウェイで開幕戦を戦ったが攻めきれず。ドローに終わったFC岐阜のスタメン11人の平均年齢は30.45歳。対戦相手のY.S.C.C.横浜は26.64歳だった。Y.S.C.C.横浜の平均年齢は過去数年のJ3の平均値程度なのでY.S.C.C.横浜も若いチーム構成ではなかったが4歳ほど違う。実績では圧倒的に上回っているがゴールは奪えなかった。
ゴールになりそうな雰囲気が漂ったのはセットプレー。この日はほぼMF庄司が担当したがベンチ外だったMF柏木やMF吉濱も優秀なプレイスキッカーになる。左右両足とも優秀なキッカーを擁しているが中で待っている選手も高さのある選手がたくさん。DFフレイレは187センチ。MFヘニキ、DF山内寛、FWンドカ・チャールス、FW田中順も180センチ超え。平均身長はFC岐阜がJ3では最も高くなると思われる。
セットプレーから惜しいシーンを作ったがもともと三浦監督は「しっかりとブロックを作って守ってカウンターやセットプレーからゴールを奪う。」というやり方を得意にしている。長身選手が多くて優秀なキッカーもたくさんいるFC岐阜は三浦サッカーを機能させやすいチームと言えるがこれだけネームバリューで差がある相手であってもなかなか流れの中でチャンスを作れず。サッカーの世界ではよくある話である。
MF柏木、FW田中順、DF宇賀神などが特に注目と期待を集めているがカギを握るのはFWンドカ・チャールスだろう。2021年はJ3で活躍。より規模の大きいクラブであるFC岐阜にステップアップの移籍を果たしたがFWンドカ・チャールスの身体能力をシンプルに活用するサッカーを志向する場合は上手くいく可能性は高い。彼のところにアバウトに長いボールが蹴られるプレーというのは相手にとっては厄介である。
右SBで起用されたのはフォワード登録のDF山内寛だった。C大阪U-23の頃からCBの位置で起用されるケースはあったが基本はフォワードの選手である。サイズを生かしたポストワークに定評があるが不慣れなポジションである右SBをうまくこなした。三浦監督というと「長身プレーヤーをSBにコンバートするケース」が多かった。DF山内寛は献身的なプレースタイルなので三浦サッカーに合う可能性は高い。
■ 川崎FのMF脇阪の弟であるMF脇坂崚平Y.S.C.C.横浜が放ったシュートは5本のみ。FC岐阜はちょうど3倍となる15本のシュートを放った。押し込まれる展開になったが守備陣が奮闘してドロー。勝ち点「1」を拾った。監督が代わって主力もDF船橋などが流出したので今オフも難しい流れだったが前評判の高かったFC岐阜に対してある程度のレベルで対応できたのは評価できる。高さでは劣るのでセットプレーは危なかったが何とか守り切った。
今シーズンは3バックを採用しているが右WBにテクニシャン系の選手であるMF脇坂崚を置いているのが目に付く。「攻撃重視のサッカー」と言える。新潟医療福祉大出身で大卒ルーキーのMF脇坂崚は兄のMF脇坂(川崎F)と同様でクレバーさや細かい技術が武器となる。大卒でいきなり川崎Fに加入した兄ほど卒業時に高い評価を受けたわけではないが同じ系統の選手である兄は最高のお手本になる。
中盤の要だったMF佐藤祐(→長野)も流出したが横浜FCからMF古宿を獲得した。2001年生まれで高卒3年目。青森山田高のときはMF武田英(大宮)と同級生だった。Y.S.C.C.横浜ならびに水戸ではなかなかプレー機会を得られなかったがこの日はWボランチの一角でいいプレーを見せた。前半45分にはMF土館のクロスから決定的なシュートも放った。MF松木玖(FC東京)を含めて青森山田高出身の選手が増えてきた。
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