■ 2年連続でJ1の残留争いは大混戦2018年のJリーグは「かつてないほどJ1の残留争いが熾烈だった。」と言われている。『J1残留のために必要とされる勝ち点は「38」』というのがJリーグの常識だったが17位の柏は勝ち点「39」を獲得したにも関わらず、自動降格となった。さらに勝ち点「41」で横浜FM・湘南・鳥栖・名古屋・磐田の5チームが並ぶ形になったが得失点差で磐田が16位。東京Vとの参入決定戦に回って辛うじてJ1残留を果たした。
2019年のJ1のリーグ戦は残り6節となったが「残留争いは2018年と同じくらいの大混戦になっている。」と言える。残留争いに巻き込まれているチームの数が非常に多いのが今年のJ1の残留争いの大きな特徴になる。28節を終えた時点で神戸・浦和・清水・G大阪・名古屋・仙台・湘南・鳥栖・松本山雅・磐田の10チームが残留争いに巻き込まれており、浦和・G大阪・神戸・名古屋といったビッグクラブも含まれる。
残りは6試合なので各チームがプラスできるMaxの勝ち点は「18」になる。15位の湘南と16位の鳥栖の勝ち点は「31」になるが残り6試合で全勝したとしても勝ち点「49」止まり。1位の鹿島、2位のFC東京、3位の横浜FMのチームはすでに来シーズンもJ1で戦うことが確定している。鹿島と横浜FMは「J1のオリジナル10のクラブの1つ」になるが一度もJ2に降格したことがない。偉大な記録は今シーズンも継続された。
4位の川崎Fと5位の広島は勝ち点「47」、6位のC大阪は勝ち点「46」となる。「数字上ではまだ16位以下に落ちる可能性はある。」と思われるがこの3チームは高確率で次節には「J1残留」を確定させるだろう。7位の札幌と8位の大分は勝ち点「40」になるが、昨シーズンは勝ち点「41」の磐田が16位になっていることを考えると6連敗をして勝ち点「40」で足踏みするようだと自動降格や入替戦の可能性が出てくる。
■ 1枠は磐田でほぼ決まりか?なので、「札幌と大分は残留争いには巻き込まれていないが川崎Fや広島やC大阪ほどは安心できない。」と言えるが、最も厳しいのは18位の磐田になる。28試合で勝ち点「21」。16位の鳥栖との差は「10」と大きく広がっている。次節はホームの鳥栖戦なので自力で倒すチャンスを残しているが「6試合で10差を逆転する。」というのは至難の業である。6連勝した場合でも勝ち点「39」にしかならない計算になる。
「自動降格の1枠は磐田でほぼ決まり。」と言っても差し支えはないと思うが興味深いのは「自動降格の残りの1枠がどこになるのか?」である。2015年以来で2度目のJ1を戦っている松本山雅は22節以降はずっと17位に位置するので厳しい立ち位置だったがここ5試合で2勝1敗2分け。勝ち点「8」を積み上げたことで残留圏のチームとの勝ち点差が少し縮まった。15位の湘南と16位の鳥栖との差は「3」のみとなる。
残り6試合の松本山雅の対戦相手は鹿島(H)→C大阪(A)→鳥栖(A)→横浜FM(H)→G大阪(A)→湘南(H)となる。鹿島・C大阪・横浜FMという上位との対戦が3つ残っているのはまず大変である。アウェイのG大阪戦も難しい試合になると思うが15位の湘南ならびに16位の鳥栖との直接対決を残しているのはポジティブに考えられる。31節の鳥栖戦(A)と34節の湘南戦(H)は残留争いの行方を大きく左右する大一番になる。
やはり、最終節がホームの湘南戦というのは面白い。「勝てばJ1に残留できる。」 or 「勝てば16位になって自動降格は回避できる。」というシチュエーションに持ち込むことが出来れば希望が膨らむ。サンプロ・アルウィンでの試合はここまで2勝6敗6分け。アウェイ戦は4勝6敗4分けなので「アウェイの方が勝てている。」という結果が出ているが、やはり、聖地である。特大級のサポートやバックアップが期待できる。
■ 最悪のチーム状態の湘南ベルマーレ12位のG大阪との差は「6」、13位の名古屋との差は「5」、14位の仙台との差は「4」なので、G大阪や名古屋や仙台なども射程圏内に入っているが、やはり、ターゲットになるのは15位の湘南と16位の鳥栖の2チームである。得失点差は松本山雅が「-14」で、湘南と鳥栖は「-18」なので松本山雅の方が上になる。次は鹿島戦(H)なので相当に厳しいとは思うが数字上では次節にも15位に浮上できる可能性がある。
16位の鳥栖がここに来て調子を上げているというのは残留圏のチームにとっては不気味な話である。ここ4試合は2勝1敗1分け。大一番だった26節のG大阪戦(A)は0対1で敗れたが内容的には相当に良かった。FW豊田が大きな存在感を発揮してチームを引っ張っている。鳥栖も22節以降はずっと16位に位置するがついに湘南との勝ち点が同じになった。12位のG大阪との差も「3」なのでG大阪も視界に入っている。
同じ勝ち点の鳥栖はもちろん、17位の松本山雅よりも状況が厳しいと思われるのは15位の湘南になる。チョウ・キジェ監督のパワハラ問題で受けたダメージは深刻で27節の清水戦(H)は0対6、28節の川崎F戦(H)は0対5で敗れた。これで3連敗となったが直近の2試合は0得点/11失点。ここ最近の清水や川崎Fの状態が素晴らしくいいわけではないことを考えると「湘南は普通の状態ではない。」と表現するしかない。
10月8日(火)に正式にチョウ・キジェ監督が辞任をしてU-18の浮嶋監督の就任が確実視されているが壊れかけているチームを立て直す作業は簡単なことではない。しかも、残り6試合の対戦相手は横浜FM(A)→G大阪(H)→C大阪(A)→FC東京(A)→広島(H)→松本山雅(A)なので上位との対戦が4つも残っている。当然、G大阪も強敵なので、「17位になる可能性は松本山雅よりも湘南の方が高い。」と言えそうだ。
→ 2019/10/11 【J1】 2019年の残留争いの大展望 (前編) ~残りは6試合。厳しいのはジュビロ磐田・湘南ベルマーレ~
→ 2019/10/12 【J1】 2019年の残留争いの大展望 (後編) ~残りは6試合。ビッグクラブが降格する可能性は・・・。~
★ 現在の投票数 → 34票
→ 必ず2チームを選択してから投票を行ってください。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
拍手が多かったエントリー (2005年-2019年)
第01位 2009/02/19 サッカーを観る上で気をつけたい8箇条 → 433拍手
第02位 2007/12/16 オシムジャパンを殺したのはセルジオ越後か? → 360拍手
第03位 2008/06/01 松本育夫(サガン鳥栖GM)のサッカー人生 → 271拍手
第04位 2008/05/02 みんなKAZUが好きだった。 → 255拍手
第05位 2008/08/14 凹んだときにはオシム語録 → 250拍手
第06位 2010/06/30 日本代表のスタッフと27人の選手をたたえよう。 → 244拍手
第07位 2010/06/03 日本サッカーの偏差値を下げてしまっている人 → 219拍手
第08位 2013/01/31 【読エ】 鳥栖サポーターにとっての豊田陽平とは? → 216拍手
第09位 2013/01/04 【読エ】 サンフレッチェ広島 J1リーグ優勝について想う → 210拍手
第10位 2010/02/12 杉山サンが酷過ぎる → 200拍手
第11位 2011/03/10 【シャルケ×フランクフルト】 内田篤人のメッセージ → 200拍手
第12位 2008/05/04 カリスマ:山本浩アナの名フレーズを堪能する。 → 194拍手
第13位 2008/01/14 金子達仁さんのレッズサポ批判 → 176拍手
第14位 2010/05/16 【C大阪×神戸】 シンジ 旅立ちの日 (生観戦記 #4) → 171拍手
第15位 2008/10/30 もし、小倉隆史の大怪我がなかったならば・・・。 → 169拍手
第16位 2008/05/30 中田英寿のいない日本代表チーム → 162拍手
第17位 2014/02/25 ゼロックスでの広島批判に感じた強烈な違和感 → 154拍手
第18位 2013/03/07 【読エ】 香川真司と柿谷曜一朗 → 147拍手
第19位 2008/08/13 ラモス瑠偉と日の丸への思い → 129拍手
第20位 2011/02/02 はじめてのサッカースタジアム → 122拍手
第00位 2019/10/09 J3+(アンテナ) ・・・ 人気のあるサッカーサイトの最新記事 (4つ)
- 関連記事
-