■ アルゼンチンを下した韓国代表ポーランドで開催されているU-20W杯はGLが終了した。1勝2分けで2位通過を果たしたB組の日本はF組を2位で通過したチームとラウンド16で対戦することが決まっていたのでF組の最終節の結果が大いに注目されたが1勝1敗の韓国が2連勝のアルゼンチンに2対1で勝利。勝ち点「6」となって2位通過を果たした。ポルトガルと南アフリカは1対1の引き分けに終わったのでアルゼンチンが1位、韓国が2位となった。
ということでラウンド16で日韓戦が実現することになった。2012年のロンドン五輪の3位決定戦で日韓対決が実現しているがFIFA主催の男子の世界大会に限定すると2003年のワールドユースのラウンド16以来の日韓戦になると思われる。現在はC大阪でチーム統括部長を任されている大熊清氏が監督を務めていたので大熊JAPANと言われているがFW坂田がゴールデンゴールを決めて2対1で日本が勝利している。
1983年生まれの選手が主体となるチームだったがGK川島、DF徳永、MF今野、FW坂田などが主力だった。また、超・高校級のストライカーと言われた国見高の3年生のFW平山も飛び級でメンバーに選出されており、高さを生かした空中戦と巧みなシュートでチームに大きく貢献した。ワールドユースのUAE大会が行われたのは2003年の11月~12月。その後に選手権で活躍して「平山フィーバー」が巻き起こった。
■ 2対1で逃げ切って2位通過を果たした。韓国の入ったF組は「死のグループ」とも呼ばれていた。アルゼンチン・ポルトガル・韓国・南アフリカの4チームで構成されており、「韓国は難しい組に入った。」と思われていたが南アフリカとアルゼンチンに勝利。「この組を2勝1敗で勝ち上がった。」というのは素晴らしい話になる。アジアからは4チームが参加しているがサウジアラビアとカタールは3戦全敗。日本と韓国はどちらも2位で決勝T進出を果たした。
今回のU-20W杯はJ SPORTSで全試合生中継されているのでGLの3戦目の韓国 vs アルゼンチンの試合を視聴したが「韓国はいい戦いを見せた。」と言える。2連勝ですでに決勝T進出を決めていたアルゼンチンはメンバーを入れ替えてきたのでフルメンバーではなかったが前半からほぼ互角の展開になった。アルゼンチンは試合を通して23本のシュートを放っているが確率の低いミドルシュートが非常に多かった。
韓国は「引き分けでもGL突破が決まる。」という状況だったが0対0で迎えた前半42分にスペインのバレンシアでプレーするFWイ・ガンインのクロスから193センチのFWオ・セフンがヘディングシュートを決めて先制に成功すると後半12分には波状攻撃から追加点を奪った。2点を追うアルゼンチンは後半43分にミドルシュートで1点を返したが追いつくことは出来なかった。2対1で韓国が勝利して金星を獲得した。
■ コンディション面で有利なのは日本昨秋に行われたU-19アジア選手権のときは韓国が準優勝、日本がベスト4だった。どちらもサウジアラビアに敗れているが日本は準決勝で対戦して0対2で敗れており、韓国は決勝で対戦して1対2で敗れている。アジア王者のサウジアラビアは、先のとおり、今大会は3戦全敗。3試合で4得点/8失点だった。どの世代もサウジアラビアは世界大会に出ると力を出し切れずに終わるケースが多い印象になる。
今度の日韓戦は「勝った方がベスト8進出」になる。準々決勝でセネガル or ナイジェリアと対戦することになるが、日本国内でも、韓国国内でも、大きな注目を集める一戦になるだろう。日程的に有利なのは日本の方である。日本は中5日、韓国は中3日になる。しかも、韓国は3戦目で絶対に勝ち点を獲得しないといけない状況だったので3戦目のアルゼンチン戦は、当然、フルメンバーに近い布陣で戦っている。
対する日本は「仮にイタリアに敗れても決勝Tに進出できるだろう。」という状況だったので3戦目のイタリア戦はDF瀬古(C大阪)などはお休み。コンディションが万全ではないMF郷家(神戸)、FW宮代(川崎F)、MF藤本寛(東京V)も起用されなかった。FW田川(FC東京)とFW斉藤光(横浜FC)が怪我をしてチームを離れたのは痛すぎるが「休養十分」という選手が多い。コンディション面で有利なのは明らかに日本の方である。
■ 韓国代表で要注意なのは9番と10番今大会の韓国は戦い方がシンプルである。バレンシアでプレーする10番のFWイ・ガンインが攻撃の中心になっており、彼が自由にプレーする。軸となるのは193センチのFWオ・セフンになる。攻撃面で目立つのはこの2人くらい。アルゼンチン戦の1点目は左サイドに流れたFWイ・ガンインのクロスからFWオ・セフンがヘディングシュートを決めているが「狙い通りの形から生まれたゴールだった。」と言える。
この2人が今大会の韓国代表のキーマンになるが、「DF瀬古(C大阪)とDF小林友(神戸)のCBコンビがFWオ・セフンの高さを封じられるのか?」が最大のポイントになる。192センチのDF三國ケネディエブス(福岡)が3戦目のイタリア戦で奮闘したので「DF小林友を左SBに回してDF瀬古とDF三國ケネディエブスのCBコンビ」という可能性もゼロではないと思うが、おそらく、いつも通りのメンバーになるだろう。
バレンシアでプレーするFWイ・ガンインは精度の高い左足とキープ力が武器となる。1人でドリブルで突っ込んでくるタイプではなくてパスで味方を使うことが出来る選手である。FWイ・ガンインは自由に動くタイプなので「捕まえにくい選手」と言えるがキャプテンのMF齊藤未を中心に左足を封じたい。攻撃のバリエーションが豊富なチームではないのでFWイ・ガンインを封じることができると勝利の確率は高まる。
★ 現在の投票数 → 215票
→ 最大で10人まで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
拍手が多かったエントリー (2005年-2019年)
第01位 2009/02/19 サッカーを観る上で気をつけたい8箇条 → 433拍手
第02位 2007/12/16 オシムジャパンを殺したのはセルジオ越後か? → 360拍手
第03位 2008/06/01 松本育夫(サガン鳥栖GM)のサッカー人生 → 271拍手
第04位 2008/05/02 みんなKAZUが好きだった。 → 255拍手
第05位 2008/08/14 凹んだときにはオシム語録 → 250拍手
第06位 2010/06/30 日本代表のスタッフと27人の選手をたたえよう。 → 244拍手
第07位 2010/06/03 日本サッカーの偏差値を下げてしまっている人 → 219拍手
第08位 2013/01/31 【読エ】 鳥栖サポーターにとっての豊田陽平とは? → 216拍手
第09位 2013/01/04 【読エ】 サンフレッチェ広島 J1リーグ優勝について想う → 210拍手
第10位 2010/02/12 杉山サンが酷過ぎる → 200拍手
第11位 2011/03/10 【シャルケ×フランクフルト】 内田篤人のメッセージ → 200拍手
第12位 2008/05/04 カリスマ:山本浩アナの名フレーズを堪能する。 → 194拍手
第13位 2008/01/14 金子達仁さんのレッズサポ批判 → 176拍手
第14位 2010/05/16 【C大阪×神戸】 シンジ 旅立ちの日 (生観戦記 #4) → 171拍手
第15位 2008/10/30 もし、小倉隆史の大怪我がなかったならば・・・。 → 169拍手
第16位 2008/05/30 中田英寿のいない日本代表チーム → 162拍手
第17位 2014/02/25 ゼロックスでの広島批判に感じた強烈な違和感 → 154拍手
第18位 2013/03/07 【読エ】 香川真司と柿谷曜一朗 → 147拍手
第19位 2008/08/13 ラモス瑠偉と日の丸への思い → 129拍手
第20位 2011/02/02 はじめてのサッカースタジアム → 122拍手
第00位 2019/06/01 J3+(アンテナ) ・・・ 人気のあるサッカーサイトの最新記事 (4つ)
- 関連記事
-