■ U-20W杯のGLの3試合目ポーランドで開催されているU-20W杯のGLの3試合目。ここまで1勝1分けで勝ち点「4」を獲得している影山JAPANは3戦目でイタリアと対戦した。イタリアは2連勝。勝ち点「6」を獲得して2位以内を確定させている。日本は引き分け以上で決勝T進出を確定させることが出来るがイタリアに勝利した場合はGLを首位で突破することが出来る。決勝T以降の対戦相手のことを考えると「出来れば勝ちたい試合」になる。
日本は「4-2-2-2」。GK若原(京都)。DF菅原(名古屋)、DF三國ケネディエブス(福岡)、DF小林友(神戸)、DF東俊希(広島)。MF齊藤未(湘南)、MF伊藤洋(名古屋)、MF西川潤(桐光学園高)、MF山田康(横浜FM)。FW斉藤光(横浜FC)、FW田川(FC東京)。3試合連続スタメンとなったのはGK若原、DF菅原、DF小林友、MF齊藤未、MF山田康、MF斉藤光、FW田川の7名。高校生のMF西川潤が初スタメンとなった。
ベンチスタートになったのはGK茂木秀(C大阪)、GK鈴木彩(浦和ユース)、DF瀬古(C大阪)、DF鈴木冬(湘南)、MF藤本寛(東京V)、MF喜田陽(福岡)、MF郷家(神戸)、MF中村敬(G大阪)、FW原大智(FC東京)、FW宮代(川崎F)の10人。「疲労の影響で前日の練習に参加しなかった。」と報じられたMF藤本寛とMF郷家とFW宮代はベンチスタート。GK茂木秀とGK鈴木彩とMF喜田陽は出場機会を得られていない。
■ スコアレスドローで2位通過が確定試合の序盤は日本ペースになった。前半2分にMF齊藤未のミドルシュートで相手ゴールを脅かすと後半9分には裏に抜け出したFW田川がエリア内で倒されてPKを獲得。レフティのMF伊藤洋がキッカーを任されたが相手キーパーにセーブされて先制ゴールとはならなかった。さらに前半19分にはFW田川が持ち味であるスピードを生かしてキーパーと1対1の決定機を迎えたがシュートはクリーンヒットしなかった。
このプレーでFW田川が太腿を痛めて負傷交代となるアクシデントが発生する。肉離れだと思われるがラウンド16でプレーするのは難しいと考えられる。FW田川に代わってFW中村敬が投入される。前半27分にはFW中村敬が個人技からチャンスを作ったが決められず。前半40分にもMF伊藤洋が右足でシュートチャンスを作ったがキーパーに止められてしまった。前半は試合を優位に進めながら0対0で折り返した。
迎えた後半はどちらかというと静かな展開になった。どちらもなかなかシュートチャンスを作れない。イタリアは後半21分にカウンターからチャンスを作ったがGK若原が好セーブで防いだ。終盤になると「引き分けでも首位通過」となるイタリアが無理をしなくなったので日本がボールを保持する時間が長くなったが前半ほどは見せ場を作れなかった。試合はスコアレスドロー。1勝2分けの日本は2位通過を果たした。
■ 存在感を発揮したDF三國ケネディエブス今大会はエクアドル・メキシコ・イタリアと同組になった。エクアドルは南米王者で、メキシコとイタリアは強豪国である。かなり厳しい組に入ったので「決勝Tに進出できればOK」と言えたが1勝2分け。首位通過は逃したが無敗でGLを突破できたことは高評価に値する。終わってみると3試合で1失点のみ。セットプレーでのオウンゴールによる失点のみなのでGK若原を中心とした守備陣の頑張りは称賛に値する。
試合前の時点で得失点差が「+3」だったので『よほどのことがない限りはGLを突破できる。』という有利な状況で3戦目を迎えたがメンバーを入れ替えてきた。コンディションが万全ではないMF藤本寛とMF郷家とFW宮代はプレーせず。DF三國ケネディエブスとMF西川潤は初スタメン。FW中村敬も長時間プレーすることができた。いろいろな選手に本大会の空気を経験させることが出来たのは非常に良かった。
初出場となったDF三國ケネディエブスはいいプレーを見せたと言える。「裏のスペースに出てきたボールへの対処」が得意ではないのでヒヤッとするシーンもあったが192センチの高さは目立ちに目立った。DF瀬古が183センチで、DF小林友は185センチなので、レギュラーの2人もサイズのあるCBになるが、この2人と比べても空中戦の強さは上となる。身体的な能力も高いので「かなりの大器」と言えるだろう。
→ 2015/10/21 【全中決勝:青森山田中×日章学園中】 191センチでU-15日本代表ストライカーのFW三國ケネディエブス■ ラウンド16の対戦相手はポルトガルが濃厚守護神のGK若原はこの日も1対1の場面でビッグセーブを見せたが勝利を手にすることは出来なかった。シュート数は日本が19本、イタリアは12本。前半に限定すると日本は13本、イタリアは6本。押し込んだ前半に先制ゴールを奪えなかったのは残念だった。勿体なかったのはMF伊藤洋のPK失敗になる。PKをゲットしたFW田川ではなくてMF伊藤洋がキッカーを任されたが相手キーパーにコースを読まれてしまった。
早い時間帯に日本が先制ゴールを奪っていたら全く違った試合展開になっていただろう。首位通過の可能性が大きく膨らんだので悔やまれるPK失敗になった。2試合ぶりのスタメンとなったMF伊藤洋は初戦のエクアドル戦と比べるとはるかにボールに触る回数は多くて出来としては「まずまず良かった。」と言えたがPKの場面はコースが正直すぎた。スタメン奪回へのアピールのチャンスを十分には生かせなかった。
2位通過の日本は6月5日(水)の0:30キックオフの試合に登場することになった。F組の2位のチームと対戦するがポルトガルの可能性が高い。アルゼンチンや韓国になる可能性もあるがよほどのことがない限りはポルトガルとの試合になるだろう。ポルトガルというと20年前に行われたワールドユースのときもラウンド16で対戦しており、このときはMF遠藤(G大阪)が先制ゴールを決めてPK戦の末に勝利している。
最初のノルマを達成してホッとしていると思うが、ラウンド16の対戦相手がどこに決まっても「日本は中5日、相手は中3日」になるので、コンディション的には有利である。先のとおり、肉離れと思われるFW田川の復帰は難しいと思うが、肩を脱臼したと思われるFW斉藤光は問題なく間に合うだろう。コンディション不良のMF藤本寛とMF郷家とFW宮代が回復するための時間的な余裕もあるので日程的には有利である。
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