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2023年12月11日 (月)

ベツレヘムの瓦礫に埋もれたイエス

フィニアン・カニンガム
2023年12月7日
Strategic Culture Foundation

 バイデンやネタニヤフや彼らの欧米支援者全員、2000年前に神の子を殺そうとして幼児を虐殺した現代のヘロデ王だ。

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 今年ベツレヘムの全てのキリスト教会は、いつもの方法でクリスマスを祝うことはしない。宗教的礼拝や祈りはあるが、祭りやイルミネーションはない。

アーメン!

 圧倒的な雰囲気は、欧米が支援するイスラエルによる大量虐殺の暴力に苦しむガザとヨルダン川西岸の人々への哀悼と連帯だ。

 ベツレヘムは、キリスト教徒が神の子と信じているイエスの歴史的な生誕の地だ。「世界の救世主」は、約2000年前、貧困の中、現在の被占領パレスチナ西岸地区の町ベツレヘムの質素な馬小屋で生まれたとキリスト教徒は信じている。

 ローマ帝国の代わりに、アメリカとアメリカが武装させたイスラエル守備隊がいる。

 毎年ベツレヘムではクリスマスを祝う壮大なお祝いが行われ、町の広場に点灯された巨大なクリスマスツリーが立てられ、花火が打ち上げられ、世界中から巡礼者が集まる。

 ところが今年は、甘やかすワシントンのおかげで、西岸地区と、もう一つのパレスチナ自治区であるガザ地区が、完全武装したイスラエルによる、お咎めなしの衝撃的に残忍な軍事暴力に曝されているので、海外からの訪問者はあるまい。

 無防備な民間人に対するイスラエル猛攻は、イスラエルのしかめっ面ベンヤミン・ネタニヤフ首相が宣言し、欧米諸国政府に支持されているが、これは10月7日の過激派組織ハマスによる致命的攻撃に対する報復だ。

 現実には、他の多くの観察者にとって、それはパレスチナとパレスチナ人を地図から消し去るため、この機に便乗した極悪非道な大量虐殺の拡大だ。その目的をイスラエルは、認めている。アメリカとヨーロッパの黙認のもと(和平プロセスを装い、人道支援を届けるという名目で)何十年にもわたり続けてきた緩慢なパレスチナ人大量虐殺は、今や恐ろしいほど加速している。今や何のてらいもない。しかも欧米政府の異議申し立てもなしでの露骨な厚かましさは衝撃的だ。あたかもそれが当たり前で、許されることであるかのように虐殺が毎日テレビ放映される。

 60日以上イスラエル国軍はガザを爆撃しており、西岸のパレスチナ人を組織的に殺害している。死者の合計は16,000人を超え、負傷者は40,000人以上だ。犠牲者の大半は子どもと女性で、何千人もが行方不明で、イスラエルの無差別空爆で瓦礫に埋もれている。

 ガザ住民220万人の80%以上がイスラエル爆撃のおかげで避難させられている。狭い海岸の飛び地のどこも安全ではない。病院や学校やモスクや教会や国連が運営する難民キャンプが攻撃されている。

 いわゆる安全地帯を作ったイスラエルをバイデン政権が褒め称えるのは身勝手で吐き気を催す大量殺戮の隠れ蓑だ。この邪悪な茶番に、アメリカや欧州連合や欧米マスコミ全てが加担している。欧米諸国や連中の手先マスコミの、いかなる真正で意味ある実際的反論もないイスラエルによる毎日の大量虐殺は忌まわしいものだ。反対するどころか、アメリカはイスラエルにバンカーバスター爆弾を送付し、ガザとそこに住む全ての人々を殲滅している。ワシントン政治家連中は大虐殺を応援している。

 イスラエル政権が示している恐ろしい戦争犯罪と野蛮な非人道性を考えると、ベツレヘムのクリスマス行事で通常の祝祭を行わないのは、まさに正しく絶対正しい。今年、キリスト教徒であることは、これまで以上に無辜の人々虐殺の証人となり連帯して立ち上がることを意味する。

 それはアメリカやヨーロッパのいわゆるキリスト教徒たちに自分がしていることを暫し思案させるだろうか? キリスト生誕の地で、とんでもない! これ以上の矛盾があるだろうか?

 聖地の苦しむ人々と連帯してローマ・カトリック教会、ギリシャ正教会、アルメニア教会などベツレヘムの全ての教会は手を携えている。

 ベツレヘムのギリシャ総主教イッサ・ムスレ神父は述べている。「今年は全く違う年になるだろう。明かりもクリスマスツリーもガザで虐殺された人々を悼むことになる。ここには深い悲しみの雰囲気がある。クリスマスにしか礼拝しないと全ての教会が決めた。」

 ムンサー・イスハーク牧師率いるベツレヘム福音ルーテル教会は馬小屋にいる幼子イエス降誕の場面を、コンクリートの瓦礫に埋もれた子供に置き換えようとしている。これは今のパレスチナの劣悪な状況を反映した初のクリスマスの力強い再現だ。

 キリスト教徒にとって、今パレスチナの聖地で瓦礫に埋もれたイエスのこの表現は、単なるはやりの修正主義ではなく、本来の出来事と完全に合致するはずだ。

 イスハーク牧師は述べた。「ガザの人々が大量虐殺を経験している今年クリスマスを祝うのは不可能だ。我々は世界にメッセージを送りたかった。全世界がクリスマスを華やかに祝っているが、我々にとってクリスマスはこういう姿だというメッセージだ。

 この牧師は更に言った。「クリスマスは抑圧されている人々や苦しんでいる人々と神の連帯だ。そして、もしイエスが今年生まれ変わるとしたら、苦しんでいる人々と連帯して、ガザの瓦礫の下で生まれるだろう。

 これは現在キリスト教徒であることの意味に関する脅威的な啓示だ。我々は抑圧される側に立つべきなのか、それとも抑圧する側に立つべきなのか。

 アメリカ合州国と西側同盟諸国大国とされる国々は、明らかに抑圧者のイスラエル側に立っている。彼らは常にそちら側に立ってきた。アメリカ合州国やイギリスや植民勢力は、聖地の先住民を完全に侵害するごまかしと裏切りによって、1948年にシオニスト国家を樹立した。75年にわたる残忍な抑圧、国家テロ、容赦ない収奪を彼らは支援してきた。この同じ大国諸国は、世界全体の前でイスラエルが大量虐殺を犯している中でさえ、そうし続けている。

 民間人殺害をイスラエルは自制する必要があるという身勝手な言葉で共謀を隠蔽しながら、ジョー・バイデン大統領や欧米諸国の手下連中は大量虐殺を許している。

 おそらく、パレスチナ人が理解しているようにクリスマスを理解しない人々は自らをキリスト教徒と呼ぶに値しない。

 これらアメリカ人やヨーロッパ人、特にシオニスト・イスラエルのいわゆる自衛権を支持する人々は、神への歪んだ原理主義的信仰のかどで特に非難されるべきだ。彼らはキリスト教信仰からの逸脱だ。

 今年は全世界が根本的に違うクリスマスを祝う必要がある。イエス誕生は常に記念すべき革命的出来事であるべきだ。毎年、抑圧され、搾取され、虐げられ、奪われている世界の人々との連帯を中心に据えるべきなのだ。だが、この世で誰が本当の犠牲者で、神が誰の側につくか必ずしも常に明らかなわけではない。今年はそれが明らかで衝撃的なほどだ。

 バイデンやネタニヤフや彼らの欧米の支援者全員、2000年前に神の子を殺そうとして幼児を虐殺した現代の反キリストで、ヘロデ王だ。

 彼らは現代史における人類の敵だ。今のガザとパレスチナの恐怖から少しでも希望が湧くとすれば、それは、一体誰が、一体何が(連中の帝国主義体制が)人類の敵かの世界に対する啓示だ。この真理は、人類を自由にする真理だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2023/12/07/jesus-buried-under-rubble-in-bethlehem/

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