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2023年8月11日 (金)

ニジェール支配者と話したいワシントンの「政権転覆カレン」ビクトリア・ヌーランド

2023年8月9日
RT

 2014年のウクライナ・クーデターの黒幕として有名なこの特命使節の選択の背後にある考え方は、これ以上明確でありえない。

 ニジェール支配者と話したいワシントンの「政権転覆カレン」ビクトリア・ヌーランド

 新軍事政権によってフランスはニジェールから追い出され、その延長でアメリカの権益も危険にさらされている。アメリカがニジェール兵士を訓練する資金を出せば、ロシアと中国が利益を得るなど一体誰が考えただろう? どうやらアメリカ国務省ではない。

 ビクトリア・ヌーランドが登場し担当者と話したいと要求。公式にアメリカ国務副長官代行のヌーランドは、肩書きを「政権転覆屋カレン」に本当に変えるべきだ。現代の用語で「カレン」は「特権を使って自分の道を歩み、他人の行動に口を出す」中年白人女性だ。このカレン連中は大型店舗の顧客サービス部に、マネージャー、この場合は現在ニジェールを担当している軍指導者と話したいと要求することがよくある。

 ヌーランドはニジェールに到着し追放された大統領と話したいと要求したが、その機会を拒否された。代わりに、彼女はクーデター指導者の一人、フォート・ベニングとワシントンの国防大学で訓練を受けただけでなく、ほんの数週間前にニジェールのアメリカ無人機基地で、アフリカにおけるアメリカ特殊作戦司令官ジョナサン・ブラガ中将と一緒に写真を撮られた新陸軍参謀総長ムーサ・サラオウ・バルム准将と会えた。

 月曜日、国務省の電話会議で、ヌーランドは「民主的秩序への挑戦に責任がある人々と率直に話したかったので」ニジェールにいると述べた。しかし実際は海外旅行は必要ではなかった。彼女は家にいてスタッフ会議を招集できたはずだ。自らこの混乱状態を招いたのだ。

 2021年に国防総省は、合同訓練演習について「合同迫撃砲訓練の利点は二つある。ニジェール兵士が具体的能力を得られるのと同時に、アメリカとニジェール軍の提携強化だ」と述べた。これら全ての能力は、アメリカと同盟関係にあるフランスを追い出す上で役に立ったようだ。

 「我々は、この作戦の自称司令官であるバルムー将軍と、彼を支持する三人の大佐と会った。」とヌーランドは言った。「これらの会話は非常に率直で、時に非常に困難だったと思う。なぜなら、私たちは交渉による解決を推進していたためだ。」ワシントンが足場を失い、爆弾を投下し始めるには弱すぎるか不安定な立場にあり、優位を取り戻すため時間を稼ぐ必要がある時には、和平と交渉が突然テーブルに出現するのは興味深い。2014年と2015年のロシア-ウクライナ・ミンスク合意は、欧米同盟諸国がロシアの玄関口でウクライナ・ネオナチを訓練し、武器を供給するために、モスクワに対してキーウをよりよく武装させるための口実として和平を利用していた。ヌーランドは、ワシントンの優先事項をそれほど微妙にほのめかさず「最初にニジェール市民社会の幅広い断面と同席する機会を得た」と述べ、彼らを「アメリカの長年の友人」と表現した。言い換えれば、アメリカの権益を守るために、ニジェール国内の代理人を強化するのだ。

 ワシントンと政権転覆カレンは、ここで臆面もない仕切りたがり屋だ。不思議なことに爆破されたヨーロッパの安価なロシア・ガスのノルド・ストリーム・パイプラインで長い間ヌーランドは頭がいっぱいだった。彼女は2014年にウクライナで見られ、反政府抗議行動参加者にクッキーを配り、政権交代後のウクライナ野党指導者の潜在的な役割について話し合っている様子を捕らえられた。その録音は漏洩され、アメリカに友好的な傀儡を据えた後、キーウに対するワシントンの狙いと完全には一致しないのに、アメリカ同盟諸国と国際法をどれほど大切にしているかヌーランドは表明している。「だから、これをまとめるのを手伝い、国連にそれをまとめるのを手伝わせるのは良いことだと思う。クソ食らえEU」とヌーランドは駐ウクライナ米国大使ジェフリー・パイアットに語った。

 今年初めの上院公聴会での「ロシアのウクライナ侵略とその先」で、隣国ベラルーシに干渉せずにはいられないと述べ、アメリカは「ベラルーシ反政府派と集中的に協力している」とヌーランドは強調した。政権交代カレンは、あらゆることをかぎつける勘を持っている。彼女の夫ロバート・ケーガンは国務省ウェブサイトが「NATO拡大」の専門家だと説明する著名ネオコン介入主義者なので、家族内で遺伝しているようだ。彼はワシントンの狙いに従わない国々に対する終わりのないアメリカ政権転覆戦争の青写真を設定するシンクタンク新アメリカ世紀プロジェクト(PNAC)も共同設立した。

 ニジェールでのアメリカの思惑には、ウクライナでそうだったように、ワシントンが好きなように行き来できるよう、国の資源を搾取したり、地政学的敵に対する作戦の緩衝装置として利用したりできるようになるまでドアの鍵を開けたままにしておくことが含まれる。これはリビアでのベンガジ大失敗後、アフリカ作戦のためCIAがニジェールに無人機基地を設置し、その後ワシントンがそこで足場を失った理由を説明する。リビアがすぐ隣にあるのは偶然ではないだろう。

 ニジェール軍がアメリカが資金提供する訓練を受け、それを利用して、欧米の干渉と認識するものから身を守り始めるとはワシントンは明らかに予想していなかったようだ。彼らが、その後ワシントンの戦争で戦うため利用され、搾取されるためにアメリカに訓練される通常の道をたどらなかったことに政権転覆カレンは腹を立てているようだ。

 ニジェールでのこの影響の中、もしヌーランドと同僚に内省する可能性が少しであれば、欧米が支援しているアゾフ・ネオナチも、いつの日か恩人の利益を裏切り、自分たちの利益を守ると決定した場合、何が起きるか考え始めたいかもしれない。その場合、金を取り戻すか、マネージャーを見つられるよう幸運を祈る。彼はおそらく名札をつけていないはずだ。おそらく、ナチスの入れ墨だけかも知れない。

rachelmarsden.com

 レイチェル・マースデンはコラムニスト、政治戦略家で、フランス語と英語で独自に制作されるトーク番組司会者。

 このコラムで表明される声明、見解、意見は著者のもので、必ずしもRTの声明、見解、意見を表すものではない。

 記事原文のurl:https://www.rt.com/africa/581045-nuland-regime-change-niger/

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 Niger状況にかんするBen Norton解説

Niger DESTROYS Victoria Nuland's Plot to Return Africa to France w/ Ben Norton 30:48

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岸田政権、内閣長期化望むなら、即刻マイナ中止を宣言することだ。時事世論調査「内閣支持26.6%、過去最低水準 マイナ対応、7割評価せず」―自民党にとって、マイナ実施は不可欠な政策課題ではない。世論反対の中何故中止の決断ができないかむしろ不思議だ。

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「ウクライナの『反転攻勢』が手詰まりになり、ポーランドが『ウクライナ西部占領の下心』を表にあらわす!?」

はじめに~ポーランド参戦!? ウクライナ紛争は2国間紛争の段階を越えて多国間紛争の段階へ!? ウクライナの「反転攻勢」が手詰まりになり、ポーランドが「ウクライナ西部を占領するという下心」をついに表にあらわす!? ロシア外務省報道官は、ポーランドを煽る米国に対し、米国は「ポーランドが(ロシアに)攻撃される脅威を誇張し、(虚構の)シナリオを作り上げている」と非難! プーチン大統領は「これは非常に危険なゲーム」、「ポーランドの(旧ナチス・ドイツ領である)西部の土地がスターリンからの贈り物だったことをワルシャワの友人たちは思い出すべきだ」と発言!

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