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2023年2月14日 (火)

私の情報源はシーモア・ハーシュのノルド・ストリーム報告を裏付けている:物語体のマトリックスの端からのメモ

2023年2月10日
ケイトリン・ジョンストン

この記事を英語音声で聞く。

 私の情報源はアメリカがノルド・ストリーム・パイプライン破壊工作の背後にいたというシーモア・ハーシュ報告を裏付ける。(私の情報源は論理と常識とアメリカ政府官僚による公式声明だ。)

 ノルド・ストリームパイプラインを憎み爆破されたことがどれほど素晴らしいかバイデンとアメリカ当局幹部が言ったことをプーチンとロシア幹部が言えば、欧米の政治/メディア支配層の全メンバーが爆破をロシアのせいにし、決してそれが終わることはあるまい。

 

 ロシアはガスの流れを自分で制御でき自分のパイプラインを爆破して得ることなど何もない筈だが他方アメリカ当局者はアメリカがそれで直接恩恵を受けるのを公然と認めている。彼ら全員が個人的に真実であると知っている主張を否定するため躍起になっているのは実にばかげている。

 

 ノルド・ストリーム破壊工作は、9/11事件前にアメリカ当局幹部が「そう我々は確かにワールド・トレードセンターを破壊するつもりだ」と言って、9/11事件後、彼らが「我々の権益を推進するからワールド・トレードセンターが破壊されたのは良いことだ。」と言う9/11事件のようなものだ。アメリカがこの攻撃の背後にいるという我々が見ている証拠の山は、9/11陰謀論者がまとめた証拠によく似ているが、証拠は遙かに強力で、アメリカ当局はそれをしたと平易な言葉でほとんど言っているのだ。

 陰謀が起きるのは単なる基本的事実に過ぎない。権力者連中がお互い共謀し、連中はしばしば非常に長期間共謀したのを秘密にしておくことが可能だ。それは本当に支配者連中が政府の秘密の厚いベールの背後に連中の行為を隠し、それらベールの背後を見ようとする人々を厳しい実刑判決で罰し、連中がその背後で何をしているか理論構成しようとする人々を厚かましくも「陰謀論者」として中傷するのは残酷な冗談だ。

 狂った言説支配者が慌ててシーモア・ハーシュは「陰謀論者」だと烙印を押そうとする際、念頭におくべきことがある。

 

 ロシアと中国に対する「壮大な権力競争」は膨大な操作なしでは誰も同意しない経済戦争や膨大な軍事出費や核を使った瀬戸際外交を必要とするので、帝国は半狂乱になってプロパガンダと検閲を強化しているのだ。

 経済戦争や爆発的な軍事出費増大や核を使った瀬戸際外交は全て一般大衆の利益に害を与え/脅かす。自分の役に立たない世界権力闘争で一層貧しく益々安全でなくなることなど操作されなければ誰も同意しない。

 それが最近メディアが奇妙に振る舞い、反体制分子の意見をオンラインで見つけるのが益々困難になっている理由で、それが新しい「事実チェック」産業や他形式の言説支配の目的だ。言説支配は一層重要になりつつある。

 中国はアメリカの権益に服従する必要があり、この狙いを実現するための経済的犠牲、例えば自分の財布をもっと軽くしなければならないことなど決して普通の人は思いつくまい。それはそういう同意をでっちあげられた場合にのみ、そういう同意を得られる類の変化だ。帝国の「壮大な権力競争」が、たまたまインターネットの広範囲な利用と同時に起きている事実は、抜本策として、大衆をこの思惑への協力で行進させられるよう帝国情報支配を保証しなければならないことを意味する。

 私のソーシャルメディアに対する書き込みで、実に多くのアメリカ人が先日のくだらない気球に関し金切り声を上げるヒステリーをすっかり信じ込んでいる。反中国プロパガンダ・キャンペーンが実際開始された際、人々どれほど批判的に考えるかに関する良い前兆ではない。

 帝国がいかにアメリカ人の目を見えなくし、貧しいままにし、普通の社会セーフティーネットを全て奪い、抑圧し、搾取し、地球上最大の刑務所システムに投げ込み、地面に叩きつけ、中国に対して怒るよう説得できるのか、今も私には訳が分からない。

 世界における今日の全ての主要アメリカ外交政策は、究極的に中国がアメリカの世界支配の障害になるのを阻止することだ。ロシアやイランとの悪ふざけの狙いも同じで、ウクライナもそうだ。皆様がこれをご理解されない場合、何もおわかりでないのだ。

 もし皆様が対中国ではなく対ロシア・アメリカ外交政策に反対すると言うなら、それも同じ外交政策なのだから、皆様は本当に対ロシア・アメリカの外交政策に反対していない。それらは同じ狙いの二つの側面に過ぎない。

 欧米の中でもメディア所有が最も集中しているため、一般のオーストラリア人はアメリカ権益と哀れなほど意見が一致している。メディアの大半は何十年にもわたりアメリカ政府機関と密接に絡み合っているマードックの所有だ。

 アメリカ外交政策を私が批判することに対し金切り声を上げる人々のかなりの比率はバーニー・サンダース進歩派と自称「無政府主義者」だ。権力と戦い圧制的権力行使に反対していると考えている人々の極めて少数しか実際そうしてはいない。

 ジャーナリスト、評論家や、解説者の性格を判断する最良の尺度は、彼らが上への批判、それとも下への批判、どちらに時間を費やしているかだ。彼らは常に世界最高の権力構造を攻撃しているのか、それとも弱い政府、他の解説者、中国支持者、社会の隅に追いやられた集団などを攻撃しているのか?

 権力者の利益を助長する連中は支配体制に引き上げられ強化されるが、それら利益に反して働く人々はそうではなく、常に最上部を批判することは影響力を高めブランド構築するのに最も効果的な方法ではないので、これは性格を判断する最良の尺度だ。決して下や横の連中ではなく、できる限り上の連中だけ批判する人々は名声や富ではなく、より崇高な理由でそうしている可能性が高い。

 これは皆様自身の性格を評価するにも良い方法だ。皆様は常に届く限りの高さを批判しているだろうか? それとも皆様は派閥争いや、ソーシャルメディア・ドラマや、一般大衆の一部に対し権力のための攻撃に没頭しているのだろうか? 皆様の握りこぶしはどこまで高く届いているだろう? 時折これを確認するのは良い習慣だ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2023/02/10/my-sources-corroborate-sy-hershs-nord-stream-report-notes-from-the-edge-of-the-narrative-matrix/

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 属国では徹底的に報道管制が行われているのだろう。ノルドストリーム爆破に関するこの記事を完全に無視している。

 日刊IWJガイド

「『プーチン大統領が勝つかもしれない』とポーランド大統領が西側諸国を煽る! ノルドストリームを爆破したのは米国だ!

はじめに~ポーランドのドゥダ大統領が仏『ル・フィガロ』のインタビューで「数週間のうちにウクライナに軍事装備を送らなければ、プーチン大統領が勝つかもしれない」と西側諸国を煽り立てる! ロシア外務省のザハロワ報道官は、テレグラムに「紛争の長期化と犠牲者の増加をもたらす」「これまでのことを悔い改めることが、欧米の唯一の道」と批判!

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