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2022年12月25日 (日)

東部戦線のヴィンターヒルフェ(冬季援助)

2022年12月21日
スティーブン・カルガノビッチ
Strategic Culture Foundation

 欧米のあらゆる主要機関が参加しているこのエセ人道キャンペーンの身勝手さにはぞっとする。

 私は本来この記事の題名を「ウクライナのために」としたかったのだが、すぐに訂正しなければならないことに気がついた。ウクライナ自体はここでは無関係で、受益者が単にウクライナやその惨めな住民の場合、欧米の誰もわざわざ冬の援助を集めて出荷しない。おそらく思いやりの理由で動いている冬の援助機構は困っている人々を助けることと何の関係もない。それはバルバロッサ作戦が1941/1942年の恐ろしい冬に東部で立ち往生した80年前と同じ理論的根拠に動機付けられ、全く同じ戦略的要請に導かれている。

 今回東部戦線の状況を改善するため組織された「人道」救援活動はナチスドイツと洗脳された国民に限定されない。これは皮肉にも、当時のナチス占領下のヨーロッパと事実上同義ので後継者に行われる汎ヨーロッパ・プロジェクトなのだ。

 確かにヴィンターヒルフェ機構は本格化しており、非常に象徴的な違いは、今回象徴的な本部がベルリンではなく異教ヨーロッパの精神的中心地希望者たるバチカンにあることだ。マントは少し違って見えるかもしれないがロシアに対する闘争とそれが象徴している文明は変わらない。人道的な装いで欧米諸国に集められている支援は見せかけ国家ウクライナや、この冬外国人総督による犯罪的愚かさにより凍てつく結果に耐えねばならない不幸な市民の苦しみを和らげることを意図したものではない。それは西側諸国の東方戦線強化を目的としており、軍事的または政治的解決策あるいはその両方が、先手を打った電撃戦が明らか失敗する中、ウクライナの砲弾の餌食連中が適度に暖かく保ち、もう少し長く進んで自殺的戦闘を続けられるよう身勝手に計算されているのだ。

 この事業の規模はアンドレイ・マルチャーノフが彼女について言うことの全て、おそらくそれ以上のものであるドイツのおそまつな外務大臣アナレナ・ベアボックが概説したが「ドイツは来る冬に向け大規模援助提供でウクライナを支援します。発電機、電熱器、ポンプだけでなく衛生容器やテントや毛布も送ります。」

 いにしえのバージョンは、これをご覧願いたい。

 アナレナの前任者たるドイツ労働戦線総裁ロベルト・ライ博士が、かつて戦線向け収集運動で表彰された活動の画像も。

 これら「人道的」努力の文脈で当然ながらバチカンは取り残されるわけには行かない。したがって「慈善事務所は戦争のさなかエネルギー緊急事態に直面しているウクライナの人々のために暖かいシャツを集める運動を開催する」と発表した。撮影機会を見逃さず、ローマ教皇自身救援隊を訪問し祝福と励ましを与え、慈善事業ウクライナ支部のユニエイト聖職者ヴャチェスラフ・グリネビッチが人道支援活動への支援を呼びかけた。

 これら感動的な教皇庁の慈悲の中、歴史的にバチカンの精神的縄張りであったヨーロッパ、今や「安定し繁栄した」ヨーロッパの土地は、この冬は彼らにとって暖かいかもしれないと妄想的に想像するウクライナ難民の入国を閉鎖している。彼らはこの冬暖かい避難所を探すため西側に出発する前に、ヨーロッパの連絡先がもしあれば、このおとぎ話を確認するのが賢明だ。更にヨーロッパがより多くのウクライナ難民を受け入れるのを広く拒否しているのは、「下着を取ろうとする者には、上着をも与えなさい。」というキリストの命令を実行するのに今のヨーロッパ人がさほど熱心でないことをかなり説得力をもって示している。

 ヨーロッパの冬の支援劇場は実際は東部戦線で動きのとれないナチス侵略軍の悲惨さを和らげるためドイツ当局が組織した同様の支援物資収集活動の再現だ。根本的な違いは、当時冬の援助は、ほとんどではないにせよ多くが、究極的には悲惨な東部戦線作戦の積極的支持者か少なくとも受動的参加者だった彼ら自身の兵士に向けられていたことだ。ナチス・プロパガンダ・ポスターが正しく指摘している通り、それは「人々は自身を助ける」という問題だった。東部のSS擲弾兵を暖かく保つため自分の冬の靴下やコートを送りながら震えるのをいとわないほど故郷のドイツ人が強く感じたとしたら十分公正だ。しかし今回の支援芝居の目的は全く違う。それは慈善団体のために自分や誰か、この場合無知なウクライナ人を助けることではない。消耗品たるウクライナ民間人に対しては、不要な苦難に対する許容のしきい値を強化して彼らを宥めることであり、砲弾の餌食兵士の場合、愚かにも更に多くの命を無駄にするため少しでも長く無意味な戦闘に耐えるよう動機付けることだ。

 欧米のあらゆる主要機関が参加しているこのエセ人道キャンペーンの身勝手さにはぞっとする。

記事原文のurl:https://strategic-culture.org/news/2022/12/21/winterhilfe-for-the-eastern-front/

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はじめに~バイデン大統領が2023年国防授権法に署名、米国防費は過去最大となる総額8579億ドル(約115兆円)! 1.7兆ドル(約225兆円)の米政府資金法案も上下両院を通過、ウクライナ支援に軍事支援偏重の450億ドル! 米国はまだまだウクライナ紛争のエスカレーションを諦めないのか!?「原発事故」への対応費用も計上、ザポリージャ原発の「放射線事故」は織り込み済み!? 一方で、太平洋抑止力構想(PDI)への投資が加速、ユーラシア大陸だけではない、東アジアでの「発火」に要注意! 日本が戦場となる「日本のウクライナ化」を許してはならない!

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