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2021年8月 6日 (金)

アメリカは中国と対決し続けており、爆発の可能性は増しつつある

Brian Cloughley
2021年8月3日
Strategic Culture Foundation


 東洋におけるアメリカの挑発は継続する可能性が高いが、それが爆発する前に、更にどれだけ必要かを知っているのは北京だけだ。

 7月、ワシントン政権の幹部連中が、世界中を、ピンポン球の群れのように、元気いっぱい跳ね回り、ある場所では説教し、別の場所では、そそのかし、全ての場所で、3月に、ブリンケン国務長官が中国に言ったようにアメリカは「ルールに基づく国際秩序」を望んでいると宣言した。

 ロイド・オースティン国防長官は、そうした球の一人で、ベトナム到着前に、シンガポールに立ち寄り、7月27日に、「我々の権益が脅かされた際には、我々はたじろがない。だが我々は対立を求めない。」と宣言した。同日、イギリス航空母艦クイーン・エリザベス(18機の問題山積のアメリカ製F-35戦闘機、うち8機はイギリス、10機は米海兵隊所属)は遭遇するかもしれない、どんな中国軍とでも対決するため南シナ海に向かう途上、シンガポールに到着した。(確かに、イギリス空母機動艦隊は、紙袋を破って出てくる事も出来ないほど弱い冗談だが、その存在がメッセージを送ることを意図しているのだ。)翌日、オースティンがベトナムに到着した際、誘導ミサイル駆逐艦ベンフォールドは、米海軍が「自由な、開かれたインド・太平洋というアメリカの誓約を実証する」「定例」通過と呼ぶもので台湾海峡で挑発的態度をとった。

 Marine Trafficサイトで見られるように、台湾海峡は昼も夜も通過する無数の国の商用船舶で一杯で、自由航行権は保証されている。どんな米軍誘導ミサイル駆逐艦も「自由と開放性を実証する」必要はないので。今年海峡を通過する七番目の米軍艦ベンフォールドが、中国を挑発して行動させようと試みるため、送られたのは明白だ。

 ワシントンは、攻撃的な中国政策を隠し立てせず、国務省の公式声明は「戦略的競争が、アメリカ合州国が中華人民共和国との関係を見ている枠組みだ。アメリカ合州国は、我々の権益と価値観を守るため、我々の同盟国やパートナーと協力して、中華人民共和国との関係には強い立場で対処する。」この課題の受け入れは、これ以上明確ではあり得ず、国防省は、アメリカ国防戦略は「グローバルなライバル、ロシアと中国が、アメリカや我々の同盟国に挑戦するのを阻止して、アメリカ優位を復活させ」「それらライバルが現在の国際秩序のバランスを失わせるのを阻止する」ことだと宣言して完全同意している。言い換えれば、ワシントンに関する限り、アメリカの世界覇権は、世界にとって、とりわけアメリカにとって有益と見なされるがゆえに、継続するのだ。

 だが、非常にもっともなことだが、「それが我々の利益になれば、アメリカ合州国は、気候変動や世界的公衆衛生の危機などの共有課題に関して、中国と結果指向の外交を行う」というような見下した政策声明には意見を異にする、中華人民共和国を含め、いくつかの国がある。世界は、国際交渉を国益に限定する熱弁の政策ではなく、外交を必要としているのに、そうした跳ね回るボールの一つが、各国政府は、どのように振る舞うべきか、更にもう一つの説教をするため中国を訪問したのは残念だった。

 ウェンディー・シャーマン国務副長官による中国訪問は建設的対話へのドアを開くかもしれないと期待されていたが、そうしたものは実現しない運命にあった。7月25-26日、国務省が後に「国務副長官と王外務大臣は、我々二国間の良好な対話を維持する重要性を実践し、広範囲な問題について率直な議論をした。」と発表した。国務省によれば、シャーマン女史は「アメリカ合州国は、両国間の厳しい競争を歓迎すると強調した」が、この種の陳腐な決まり文句は、共産党政治局委員・外相の王毅や謝鋒外務次官に対する彼女のプレゼンテーションの全体的趣旨と全く違っている。

 ニューヨークタイムズ報道によると、彼女は人権侵害とされていることに、中国について極めて批判的で、台湾に対する中国の要求や、南シナ海での軍事行動や、先週アメリカや他の国々による、マイクロソフト電子メールシステムの不法アクセスや、おそらく他のサイバー攻撃の背後に中華人民共和国国家安全部がいたと非難した。彼女は「中華人民共和国国家安全部が、マイクロソフトや可能性として他の企業をハッキングする犯罪者を支援するのは極めて深刻だ」と述べ、アメリカの「このような行動は全く無責任で無謀で、我々の世界にふさわしくない」という主張に「多くの」国が加わっていると補足した。

 シャーマン女史はもちろん、この会談で何を言うべきか言われていて、おそらく最高レベルで承認されていて、ワシントンは意味がある対話をする意志を全く持っておらず、中国に中傷を浴びせるのに熱心だったのは明白だ。

 侮辱や制裁や攻撃的な軍事策略は、それが向けられた国に肯定的影響を与えないことを、ワシントンは依然理解できずにいる。そうしたものは必然的に、ある種の怒りや憤慨や報復を招く。ワシントンの標的は、一般に、そうしたしっぺ返しが不可能でほど弱いが、現代中国の場合、アメリカの圧力と中国の強さが、今は十分、報復があり得るほどになっているので、それが直接軍事行動の形をとるかどうかは、まだ不明だ。

 7月28日、新たに任命された駐米中国大使秦剛は「既に開いている中国-アメリカ間のドアは閉じることができない」と信じると述べたが、北京の善意にかかわらず、ワシントンは「グローバル・ライバル、ロシアと中国が、アメリカと我々の同盟諸国に挑戦するのを阻止する」国内政策が成功すると確信しているので、ドアをバタンと閉めることを望むむきが多々いる。

 けれども、アメリカはそうするまい。

 シャーマン事務次官による悲惨な中国訪問中、謝鋒外務次官は、バイデン政権の政策は「中国を封じ込め、抑圧する見え透いた試み」以外の何ものでもないと、ぶっきらぼうに述べたが、それは「アメリカは常に他の国々より優れていると考えており、力で他の国々に圧力を及ぼそうと望んでいるという王毅外務大臣の警告的声明の拡張だった。だが世界には、他の国々より優れている国など一度もあったことがないし、あるべきではないし、中国は他の国々より優れていると主張する国を受け入れるまいと、私はアメリカに、はっきり言いたい。もしアメリカ合州国が、今まで、どのように対等の立場で他の国々と仲良くすべきか学んでいなければ、この点に関し、国際社会と共に、アメリカに良い指導をするのは我々の責任だ。」

 アメリカが全ての分野で、徹底的な、通常、横柄な対決政策を抑えなければ、実に間もなく指導が始まる可能性がありそうだ。中国国民のどれだけの部分が、中国政府の政策や実績の様相と意見が違うにせよ、彼らは強く、自国が侮辱され、世界発展に対する異端の障害物として扱われるのに異議を唱える誇り高い民族であることをワシントンは忘れている。東洋におけるアメリカの挑発は継続する可能性が高いが、それが爆発する前に、更にどれだけ必要かを知っているのは北京だけだ。

 Brian Cloughleyは、イギリス軍とオーストラリア軍の退役軍人、元カシミール国連軍事使節副団長、元在パキスタン・オーストラリア国防担当大使館員

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/08/03/us-will-continue-confront-china-and-chances-explosion-rising/

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 NEOには、The US-Japanese Alliance Against China Risks World Warという穏やかでないが、真実を書いた記事がある。「対中国米日同盟は世界大戦のリスク」

 日刊IWJガイド 本日は広島原爆の日、しかしIOCバッハ会長は五輪の黙祷拒否!

 広島への原爆投下については、いくつか翻訳記事や拙文を書いている。例えば下記。

はだしのゲンが見たヒロシマ・原発切抜帖・ひろしま・あしたが消える日

原爆の隠蔽:米国によるヒロシマとナガサキへの原爆投下の隠されたストーリー

 昨日、下記のヒアリングを拝聴。妹さんや参加者の皆様の真摯な質問と対照的な典型的官僚答弁。「ロボットではなく、人間として話してください」という妹さんたちが正論。拝聴しながら、頭の中で入管殺人庁と置き換えていた。

【撮りおろし初配信・IWJ_YouTube Live】20:00~
第27回 難民問題に関する議員懇談会 総会「名古屋入管でのスリランカ女性死亡事案、最終報告書について入管庁よりヒアリング」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 IWJタイムリー再配信

【タイムリー再配信 962・IWJ_Youtube Live】20:00~「戦後史の謎を解く鍵は『核』にある! 原爆・原発・被曝の真実に迫る!岩上安身によるインタビュー 第637回 ゲスト 木村朗氏・高橋博子氏(1)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2016年4月に収録した、岩上安身による木村朗氏・高橋博子氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた原爆関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8e%9f%e7%88%86

 ところで、宗主国のアフガニスタン侵略戦争について、田岡氏が語っておられる。

 デモクラシータイムス

アフガン米軍敗走が残すもの 世界の難民急増【田岡俊次の徹底解説】20210728

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