« その終焉を早めるアメリカの攻撃性 | トップページ | ボリビア:アメリカが支援したクーデター後の公正 »

2021年3月25日 (木)

戦争の種をまく

2021年3月24日
Paul Craig Roberts

 中国はワシントンに堪忍袋の緒が切れそうになっている。「私たちを怒らせないほうが良い」と中国はワシントンに言っているが、中国は怒っている。

 北京は、アメリカと、そのイギリス、カナダ、オーストラリアとニュージーランドという傀儡に、彼らが「世界の意見」のふりをするのを止めるよう警告している。 https://www.rt.com/news/519004-china-five-eyes-west-xinjiang/

 「ファイブ・アイズ」へのこの非難には、アラスカ協議での、中国政府幹部の楊潔篪によるバイデン体制への強い叱責が続いた。楊潔篪は、アメリカ代表団に「アメリカ合州国は、強い立場で、中国に言いたいことを言う資格はない」と言った。言い換えれば、何様のつもりだ!どうしたら、あなたの身勝手な立場が国際世論で、我々にあなたの言いなりになるよう脅す圧力をかけることができるという考えになるのだろう?

 彼らの最新の公的声明で、プーチン大統領とラブロフ外務大臣は、欧米に友好的に振る舞うべきだと言うのをやめた。プーチンは、ワシントンが、ロシアとは、ロシアの主権と一致しない関係、覇権的関係だけを求めていると認め、ラブロフはロシアへのEUの敵意は、ロシアがヨーロッパとの関係を打ち切る結果になり得ると述べた。

 ワシントンは、おそらく、言われていること聞くには余りにも横柄だ。これが私が、ワシントンの覇権野望が衝撃的な戦争をもたらしかねないのを心配している理由だ。ロシアと中国に対して、アメリカ人、特に愛国的なトランプ支援者を鼓舞するのは容易だ。アメリカ支配体制は、トランプがロシアとの関係を改善するのを許さなかったが、彼が中国との関係を悪化させるのを許した。だがバイデン政権に「トランプ暴徒」「民主主義の敵」「アメリカの最も重要な脅威」と既定されているトランプ支持者にとって、ロシアと中国に対するバイデン政権のプロパガンダを支持することに一体どんな意味があるだろう?

 ワシントンとその売女マスコミは、中国や、ロシアの、プーチンを置き換えるワシントンの手先ナワリヌイの毒殺未遂とされていることで、人権侵害に関する、彼らの主張は、まるで壊れたレコードのようだ。ワシントンの偽善は中国とロシアに、影響を与えられない。ワシントンの諸属国は支持するが、世界の大部分は、20年間のイスラム教諸国の破壊と、ジュリアン・アサンジに対する、悪の、冷酷で違法な取り扱いから、アメリカを人権虐待国と見なしている。中国とロシアが、どんな人権侵害を犯したとしても、彼らは、パレスチナ人に対するイスラエル犯罪の保護を含む、人類に対するワシントンの巨大犯罪と比較すれば、月とスッポンだ。

 長年のワシントンの偽善は、ワシントンの誠実さと品位への世界の敬意を破壊したのではないかと私は恐れている。残念ながら、中国とロシアは、その言葉がプロパガンダでしかない政府と折り合いをつけるのは不可能だと結論した。その結果の、ロシアと中国のワシントンに対する信頼の欠如は、ワシントンの覇権探求と共に、戦争の危険を高める。

 合衆国の中からこの危険についてするべき何もあるように思われない。ロシアに関する記事の毎日のコレクション・リストJohnson's Russia Listの大半の記事内容から判断して、アメリカにおけるロシア研究は、もはや本格的ではなく、主にワシントンがロシアを紹介したいと望んでいる通りにロシアを紹介する非難がましいプロパガンダだ。

 メディアは、国民に事実と危険を説明しないので、アメリカ人は、ワシントンが中国とロシアに対して負っている危険を理解できない。最近亡くなったスティーヴン・コーエンは、おそらくアメリカ最後の学術的ロシア専門家だった。彼と私はロシアに損害を与えるワシントンの意志は戦争の種をまくという懸念を共有していた。我々の努力に対し、我々は「ロシアの手先」とレッテルをはられた。ロシアに関する知的論評は、大学のロシア研究学部ではなく、The Sakerやアンドレイ・マルチャノフが頼りだ。不幸なことに、ワシントン・プロパガンダの邪魔になる真実を語る人々全員「クレムリン寄り」と切り捨てられる。

 正気な意見を沈黙させるのは、戦争を起こす方法だ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2021/03/24/sowing-seeds-of-war/

----------

 昼の洗脳番組に出てくるロシア学者をみていて全く同意見。著書を拝読している方々は呼ばれない。

日本のテレビにでるロシア学者は、もはや本格的ではなく、主にワシントンがロシアを紹介したいと望んでいる通りにロシアを紹介する非難がましいプロパガンダ評論家だ。

 宗主国の違法なシリア爆撃は全く非難せず、北朝鮮のミサイル試射には猛反対する二枚舌属国。

 国会中継、共産党田村議員が重要な病床削減問題を質問するところで時間切れ。

 絶望の道をつなぐ聖火。なでしこジャパン・メンバーで開始。澤穂希さんは辞退。

 LITERA

青木理が『モーニングショー』降板 政権批判コメンテーターを排除か 岡田晴恵の出演激減も…

 正気な意見を沈黙させるのは、戦争を起こす方法だ。

« その終焉を早めるアメリカの攻撃性 | トップページ | ボリビア:アメリカが支援したクーデター後の公正 »

アメリカ」カテゴリの記事

マスコミ」カテゴリの記事

ロシア」カテゴリの記事

中国」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« その終焉を早めるアメリカの攻撃性 | トップページ | ボリビア:アメリカが支援したクーデター後の公正 »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ