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2020年7月31日 (金)

マスクは有効か?

2020年7月25日
Paul Craig Roberts

 実に多くの人々が主張した、マスクは効果がないという主張は、人を誤らせる。ウイルスの伝染を防ぐよう意図したマスクは有効だ。この目的のために作られていないものは、この目的を満たさない。防塵マスクや、バンダナなどは、感染者の咳や、くしゃみの大きな飛沫を防ぐ助けにはなるかもしれないが、空中を浮遊するウイルスの吸入や、吐き出しは防げない。N-95マスクは吸入も吐き出しも防ぐ。どのマスクか特定しない限り、マスクは無効だと言うのは正しくない。抗ウィルスか、いなか。

 当初、医療当局は、健康な人々はマスク不要だと言った。彼らがそう言ったのは、N-95マスク供給がごく僅かで、Covid患者を治療する医者や看護師にさえ十分ではなかったからだ。彼らは、存在するわずかな防護マスクの全てを医療関係者用に欲しかったのだ。

 深刻な問題は北アメリカやヨーロッパにも間もなく広がるという、二カ月以上前からの中国の警告にもかかわらず、行動をとらなかったことに対し、医療当局は批判されたくなかったのだ。当局は、N-95マスク生産を増やしたり、ウイルスを阻止したり、殺したするため、空調設備や暖房噴出し口にフィルターを付けたり、空気を吹きかけて掃除したりする方法を考え出すそうとしなかった。彼らは感染している国と行き来する飛行機旅行中止を延期した。

 公共保健機関のこうした失敗は、Covid-19を画策された現象と見る陰謀論者の信ぴょう性を高めた。大手製薬企業や、CDCや、NIHや、大手製薬会社と提携しているWHOが、治療薬とワクチン販売からの利益で何十億ドルも儲けるため、コロナ流行を歓迎したように見えるのだ。これまでのところ、大手製薬企業は、治療薬もワクチンも製造していない。多くの人々が病気になり、健康を永久に損なわれ、亡くなっている。

 民主党はトランプのせいにできる、もう一つのものとしてコロナ流行を歓迎した。

 懐疑論者が焦点を当てるべき問題は、マスクや社会的距離を置くことが有効かどうかではない。これを強調しても、公共保健機関が責任を逃れるのに役立つだけだ。本当に重要な問題は、これらだ。一体なぜ、感染経路の飛行機やクルーザー船が、これほど長く稼働し続け、経済を動き続けられるように、なぜ人々へのマスクや空調のフィルター準備に何も行われなかったのだろう。これらの失敗は余りに露骨だ。おかげで、治療薬やワクチンを売るために、医療当局がコロナ流行を意図したように見えてしまうのだ。NIHとCDCとWHOは、全て、大手製薬企業との回転ドアがあって、ある程度利益を分け合っている。

 特に、リバタリアンは、本当に重要な問題を避ける上で、怠慢だった。リバタリアンは、私企業を理想的と考え、公営企業を権力に取り付かれた組織と見なしている。実際、組織的な私的権益組織が、公営企業を所有し、支配している。彼らを識別するのは困難なことが多い。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/07/25/do-masks-work/

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 彼は、この続編も書いている。知ったかぶりの読者から「効果がない」というメールがあったそうだ。

 たしかに、コロナに夏休みはない。ひきこもりもない。

 LITERA

 自民党員の東京都医師会会長も、国会から逃げる安倍政権にブチ切れ、「一刻も早く国会を開け」「コロナに夏休みはない」

 日刊ゲンダイDIGITAL

小池知事は自信満々も…“夜の街”ステッカー義務化の危うさ

 「百万枚のバラ」という歌がある。東京では「百万枚のビラ」。

 毎回意味のないフリップを堂々と示すすごさ。音声を消し横目で眺めるのみ。

【新沖縄通信 2020年7月号】米軍のコロナ感染と沖縄 三上智恵さんと20200728

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