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2018年5月 6日 (日)

ロシアは何が起きているのか理解しているのだろうか?

2018年5月3日
Paul Craig Roberts

和平と理解の交渉をしようとロシアが躍起になっているワシントンの犯罪人のことを、ロシアは理解しているのだろうかと私は不思議に思っている。

“軍拡競争を協力して抑制するために”トランプ大統領がプーチン大統領をホワイト・ハウスに招待した、とロシアのラブロフ外務大臣は大喜びしている。https://www.rt.com/news/425699-lavrov-trump-meet-putin/

もちろんアメリカ軍安保複合体はロシアが30年先行している軍拡競争を抑制したいのだ。アメリカとその傀儡諸国に対する妄想と美化した見方のおかげで、ロシア政府はまたもやロシアが全滅に曝されてしまうことになる無意味な合意に呑み込まれてしまうのだろうか?

ロシアの目の前で、イランのウラン濃縮に関し、アメリカがイランと結んだ合意を、世界でただ一人、アメリカが破棄しつつあるのに、ワシントンなり、ヨーロッパのどこかの国なりとの合意に、何か意味があるなどと、どうしてロシアは期待できるのだろう? https://www.youtube.com/watch?v=fYOnXL6R-B8&feature=youtu.be

クリントン政権以来、ロシアと交渉した他のあらゆる合意と同様に、ワシントンが破棄するであろう、次のワシントンとの合意を、ラブロフ外務大臣は、一体なぜ交渉したがるのだろう。ロシア外務省は経験から学ぶことが困難なのだろうか?

ロシアには勝てる持ち札があるのに、それをどう活用すべきか分かっていないのだ。より断固とした政策なら、挑発を思いとどまらせるはずなのに、ロシア政府の慎重な動きが、更なる挑発を誘発しているのだ。

ワシントンは、ロシアの融和的な振る舞いを弱さだと解釈しており、今イスラエルという小国もそう解釈している。信じられないようなことだが、イスラエルがロシアに最後通告を発したのだ。通常兵器だけで消し去ることが可能なほど小さな国イスラエルが、世界の主要軍事大国に、今やシリアでのイスラエルによる違法軍事攻撃の邪魔をするなと命じたのだ。http://www.investmentwatchblog.com/israeli-defense-minister-asks-russia-to-stand-down-syria-air-defenses-or-they-will-be-attacked-too/

その軍隊が、ちっぽけなレバノン民兵に、二度も完敗し、徹底的に負かされたイスラエルに最後通告を出されてしまう国は、欧米では尊敬が得られない。これがロシアの問題だ。軍事的に無力なイギリスすらもが、まるで何の危険も伴わない事業であるかのごとく、ロシアと戦争することについて語っている。

極端な挑発への対応で、ロシア政府が優柔不断と弱さを示し続ける限り、挑発は世界を第三次世界大戦に追いやりつづけるだろう。

Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/05/03/russia-know-whats/
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遅ればせながら、下記インタビューを拝聴。残念ながら今回は、時間切れで、ほとんどシリアの話題には触れられなかった。

「『板門店宣言』は思った以上に中身がなかった」!? 南北首脳会談に孫崎氏は厳しい指摘!国内政治に関しては「野党は分断を克服し共闘せよ!」~4.27岩上安身による孫崎享氏インタビュー 2018.4.27

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