■ J3の12節J3の12節。5勝1敗4分けで3位と好調のセレッソ大阪U-23はホームのヤンマースタジアム長居で宿敵のガンバ大阪U-23と対戦した。G大阪U-23も今シーズンは好調。5勝3敗2分けで5位に付けている。両チームの勝ち点差は「2」。G大阪U-23が勝利すると順位の上でC大阪U-23を上回ることができる。2016年はG大阪U-23が2連勝したが、2017年はC大阪U-23が1勝1分け。通算成績はG大阪U-23が勝ち越している。
ホームのC大阪U-23は「4-2-2-2」。GK永石。DF魚里、森下怜、石尾、舩木翔。MF西本、喜田陽、斧澤、山根永。FW米澤、山内。ミッドウイークにJ-GREEN堺で行われたU-19日本代表の合宿に5人が選出されたがGK茂木秀、MF中島元、FW安藤瑞、FW山田寛はいずれもベンチスタート。U-19日本代表候補の中ではMF喜田陽のみがスタメン出場となった。エースのFW米澤はここまで4ゴールを挙げている。
対するアウェイのG大阪U-23は「4-2-2-2」。GK谷。DF高宇洋、西野、松田陸、山口竜。MF市丸、芝本、白井、妹尾。FW高木彰、一美。こちらはGK谷、DF松田陸、FW中村敬の3人がU-19日本代表候補に選出されたがFW中村敬はトップチームに帯同しているのでこの日はG大阪U-23の試合には絡まなかった。CBのDF西野はオーバーエイジでの出場となる。スタメン22人の中では唯一のオーバーエイジになる。
■ 後半にG大阪U-23が追い付いてドロー試合はホームのC大阪U-23が押し込む展開になる。2016年の同カードの4,915人に次ぐ「C大阪U-23のホーム戦の中では史上2番目に多い4,551人」というサポーターに後押しされて立ち上がりから試合を優位に進めた。前半24分には左サイドでボールを受けたMF山根永が中央にカットインしてから右足で決めてホームのC大阪U-23が先制に成功する。1対0とC大阪U-23がリードしてハーフタイムに突入する。
後半の立ち上がりもC大阪U-23が押し込む展開になる。大卒2年目のFW山内にいくつかチャンスが訪れるが決められない。後半15分あたりを過ぎると逆にG大阪U-23がボールを保持して押し込む展開になった。同点ゴールが生まれたのは後半30分だった。C大阪U-23の最終ラインがロングボールの処理を誤ってキーパーが大きく飛び出したところをMF白井がループシュートで決めて1対1の同点に追いついた。
首位浮上のためには勝ちたいC大阪U-23は後半の半ば以降にMF中島元、FW山田寛、FW安藤瑞という高卒ルーキーで、かつ、U-19日本代表に選出されている3人を投入。終盤はC大阪U-23が押し込んだが勝ち越しゴールを奪うことはできなかった。試合は1対1のドロー。C大阪U-23は3試合連続で先制ゴールを奪いながらいずれも同点に追いつかれて3試合連続の1対1の引き分け。勝ちきれない試合が増えてきた。
■ 目覚ましい働きを見せる高卒2年目のMF山根永遠J3での大阪ダービーは「ミニ大阪ダービー」とも言われている。お互いのライバル意識は相当に強いがJ1のリーグ戦が中断期間に突入していることもあってこの日はサポーターの数が多かった。先のとおり、C大阪U-23のホーム戦としては史上2番目の多さだったが、詳しく調べてみると過去2番目に観衆が多かったのは2016年の開幕の盛岡戦(H)の1,869人だった。4,551人というのは相当に多い数字となる。
当然、G大阪U-23戦という点が一番大きかったと思うが、C大阪U-23が好調でJ3の上位争いに参加している点も客足が伸びた大きな理由の1つに挙げられる。選手たちのモチベーションは高かったと思うがこれでC大阪U-23は10試合負けなしとなった。10試合で5勝5分けなので勝ちきれない試合が多くなっているが「わずか1敗のみ」というのは評価できる。「複数失点が1度もない。」というのは立派である。
11試合で17得点なので得点力がメチャクチャ高いわけではないが20才前後の選手が奮闘している。ほとんどオーバーエイジを採用していない中、上位争いに参加できている点も高評価に値するがここ最近の試合で特に目立っているのは19才のMF山根永である。この日もドリブルから見事なゴールを決めているが早くも今シーズン3ゴール目。プロ1年目の2017年に記録した3ゴールという自己記録に並んだ。
広島ユース出身のMF山根永は2016年のプレミアリーグのWESTで得点王に輝くなど期待を受けてC大阪に加入したが2017年は24試合で3ゴール。2トップの一角で起用されたが良さを出せない試合が多かった。今シーズンは開幕当初は控えだったが結果を残して出場機会を増やしつつある。左SHで起用されているが積極的な仕掛けと思い切りのいいシュートが目立ちに目立っている。覚醒しつつある選手と言える。
■ 鮮やかなループシュートで追いつく。一方のG大阪U-23は難しい展開になった。これまでのミニ大阪ダービーは「G大阪U-23がボールを支配してC大阪U-23がカウンターからチャンスをうかがう展開」になることが多かった。G大阪U-23が試合の主導権を握る展開になることが多かったがこの日はC大阪U-23が主導権を握る時間がほとんど。G大阪U-23は耐える時間が長くなったが高校3年生のGK谷を中心に何とか1失点に抑えること出来た。
GK谷はすでに飛び級でトップ昇格を果たしている。189センチの長身ながらフットワークは軽くて将来を嘱望されているキーパーの1人である。2020年の東京五輪のときの守護神候補の1人と言えるがシュートストップの能力は相当に高い。その一方でG大阪U-23の試合のときは飛び出しの判断ミスなど軽率で、かつ、危険なミスを冒すシーンが少なくない。まだ安定感に欠けるが珍しい華のあるキーパーである。
同点に追いついて勝ち点「1」を加えたことでG大阪U-23はJ3の上位争いに踏みとどまったが貴重な勝ち点「1」をもたらしたのは高卒ルーキーのMF白井だった。ゴールはがら空きだったが利き足ではない左足で放ったループシュートは絶妙なコースに飛んで行った。キーパーが大きく飛び出した隙を狙って距離のあるところからループでゴールを狙う選手は多いが難易度は相当に高い。ゴラッソだった。
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