■ J1の第5節 J1の第5節。1勝1敗2分けで12位とやや出遅れた浦和レッズはホームの埼玉スタジアム2002でアビスパ福岡と対戦した。福岡も1勝1敗2分け。12位の浦和 vs 13位の福岡の対戦となった。浦和は3節の札幌戦(A)で今シーズン初勝利を挙げたが4節の湘南戦(A)は4対4のドロー。乱戦になった。福岡は2節の横浜FM戦(A)で初勝利を挙げたが4節のFC東京戦(H)は1対3で敗れた。波に乗り切れない序盤戦になった。
ホームの「4-1-2-3」。GK西川。DF酒井宏、佐藤瑶、ホイブラーテン、渡辺凌。MFグスタフソン、伊藤敦、岩尾。FW前田直、チアゴ・サンタナ、大久保智明。怪我で出遅れていたFW大久保智明が今シーズン初出場。左ウイングの位置で起用された。FWチアゴ・サンタナは2節以来のスタメンとなった。4節を終えた時点でまだ無得点。エンジンがかかっていない。DFアレクサンダー・ショルツは怪我のため欠場中。
対するアウェイの福岡は「3-4-2-1」。GK永石。DF田代雅、奈良、宮大樹。MF松岡大、前寛之、湯澤洋、前嶋、紺野、岩崎。FWシャハブ・ザヘディ。3月7日(木)に加入が発表されたイラン代表のFWシャハブ・ザヘディがJリーグ初スタメン。4節のFC東京戦(H)でJリーグデビューを飾った。U-23日本代表候補のMF松岡大が移籍後初スタメン。同じくU-23日本代表候補のMF重見は初めてベンチスタートになった。
■ 浦和が2対1で逆転勝利! 試合は浦和が優勢で始まった。前半5分に左SBのDF渡辺凌のクロスからゴール前でフリーになったFWチアゴ・サンタナが決定的なヘディングシュートを放ったが枠を捉えることは出来ず。前半7分にはFWチアゴ・サンタナがドリブルから強烈なミドルシュートを放ったがGK永石が何とかセーブした。やや劣勢の展開になった福岡は前半28分にカウンター。FWシャハブ・ザヘディがロングシュートを決めて先制に成功する。
イラン代表のFWシャハブ・ザヘディは2試合目の出場でJリーグ初ゴールをマークした。前半42分にはカウンターからMF紺野がループシュートを放ったがキーパーにキャッチされた。前半は1対0で折り返した。1点を追う浦和は後半14分にFW大久保智明を下げてDF大畑歩を投入。すると後半20分にDF酒井宏のクロスから前にポジションを上げていたMF渡辺凌が左足で合わせて1対1の同点に追いついた。
さらに後半24分には右サイドからFW前田直がドリブルで仕掛けてから左足でシュート。戻ってきた福岡のCBのDF井上聖が体を張ってシュートをブロックしたかに思えたが、VARで確認した結果、ハンドの判定。浦和にPKが与えられた。このPKをFWチアゴ・サンタナが豪快に決めて浦和が逆転に成功する。FWチアゴ・サンタナは5試合目にして初ゴールとなった。2対1で逆転勝利の浦和は今シーズン2勝目を挙げた。
■ この試合の主役は左SBのDF渡邊凌磨 浦和はこれで2勝1敗2分けとなった。「補強の目玉」だったFWオラ・ソルバッケンはまだプレー出来ておらず。大黒柱のDFアレクサンダー・ショルツは怪我で離脱中。苦しい序盤戦になっているが5試合で勝ち点「8」というのはそこまで悪くない。決定機を作りながらシュートが決まらないもどかしい展開の中、ロングシュートを決められて追いかける展開になったがしっかりと後半に2ゴールを奪って勝利をつかんだ。
この試合の主役は左SBのDF渡辺凌だった。FWシャハブ・ザヘディのゴールシーンはその前のDF渡辺凌のボールコントロールが上手くいかなかったことがきっかけ。失点に絡んでしまったが持ち味である得点力でチームに貢献。1失点目のミスを帳消しにする見事なゴールだった。右SBのDF酒井宏から素晴らしいクロスが入ってきたがゴール前の入り方は良かった。そして最後のシュートもオシャレで巧みだった。
大型補強を敢行した浦和の最大の不安要素は左SBになる。DF明本とDF荻原がともに海外移籍をして湘南からDF石原広を完全移籍で獲得したが4節までベンチ入りの機会すら一度もなかった。5節にして初めてベンチに入ったがまだプレー機会を得ていない。しかも、彼もどちらかというと右SB/WBの選手である。左SBの専門家はDF大畑歩とDF宇賀神だけ。DF渡辺凌にとっては定位置を確保するチャンスである。
新戦力のFWチアゴ・サンタナに初ゴールが生まれたのは大きい。4節の湘南戦(A)は途中出場だったが動き自体はかなり良かった。状態が上がってきたことは明らかだったがこの日は大きな存在感を発揮した。前半5分と前半7分の決定機は決められなかったがプレッシャーのかかるPKを決めて移籍後初ゴール。これで気持ちは楽になるだろう。やはり、彼が最前線(CFの位置)にいると攻撃の怖さはかなり増す。
■ イラン代表のFWシャハブ・ザヘディ。 福岡はやや劣勢の中、前半28分に新戦力のFWシャハブ・ザヘディのゴラッソロングが決まって先制に成功。試合展開は非常に良かったが後半はかなり攻め込まれた。防戦一方の展開になる時間帯が長かった。FWシャハブ・ザヘディはコンディションはまだ万全ではなさそう。後半14分にFWウェリントンとの交代でベンチに下がったが後半になると動きが落ちてきて攻撃の起点になるシーンはほとんどなかった。
FWウェリントンには流れを変えることが期待されたが彼が今一つだった。彼のところにボールを入れて時間を作りたかったが彼の高さや強さが発揮されるシーンはあまりなかった。2シャドーのMF岩崎やMF紺野もボールをキープしてためを作るプレーはできなかったので後半はずっと浦和が攻撃を仕掛ける展開になった。GK永石は何度も好セーブを見せたが2失点。キーパーの見せ場の多い試合になってしまった。
2失点目はPKだったがFW前田直のシュートを体を張って止めたDF井上聖のプレーは残念ながらハンド。PKを宣告された。ファインプレーかと思われたが手に当たってしまったのは確か。判定自体は妥当だったと言える。GK永石は素晴らしいセーブを何度も見せたが1失点の対応はやや不十分だった。ハイボールの処理は安定しているキーパーになるが目測を誤ったのか、やや中途半端な位置取りになった。
福岡はこれで2連敗。1勝2敗2分けと黒星が先行したがFWシャハブ・ザヘディにはかなり期待できる。先のとおり、まだコンディションは万全ではないと思うが高さと強さは間違いない。イラン人としては初のJリーガーになるがイラン人はサッカー選手に限らず、サイズがあって体が強くて身体能力も高い。能力の高い選手は多いので彼に続く「イラン人Jリーガー」が出てくるようだとJリーグはさらに面白くなるだろう。
※ 投稿日:2024年1月29日(月) (総再生数:19,121回) VIDEO ※ 投稿日:2024年2月8日(木) (総再生数:8,180回) VIDEO ※ 投稿日:2024年2月11日(日) (総再生数:11,002回) VIDEO 関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:365名) 2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:174名) 2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:87名) 2024/02/09 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~1:東京V、2:FC東京、3:浦和、4:町田、5:G大阪~ 2024/02/12 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~6:磐田、7:神戸、8:京都、9:広島、10:C大阪~ 2024/02/12 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~11:新潟、12:鳥栖、13:川崎F、14:名古屋、15:福岡~ 2024/02/17 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~16:横浜FM、17:札幌、18:湘南、19:鹿島、20:柏~ 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編) 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編) 2024/04/02 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
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