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【J1編】全20クラブのオフの補強の中間評価 (札幌：「C-」、鹿島：「D-」、浦和：「B+」) | | |　

※　2023年12月28日(木)の朝の時点での評価

コンサドーレ札幌　・・・　「C-」

→　ペトロヴィッチ監督になって早くも2024年が7シーズン目となるが苦しいオフになっている。怪我がちではあったがスピードを武器に攻撃の中心を担ったFW小柏(→FC東京)の移籍が確定。さらに不動の右ストッパーのDF田中駿(→C大阪？)も流出が確実視されている。昨オフはMF高嶺(→柏)が流出しており、今夏はMF金子拓(→ディナモ・ザグレブ)も移籍。近年の札幌を支えてきた大卒組の退団が続いている。

4人以外でも大きな期待を受けていたMF井川(岡山)はそのまま完全移籍に。レンタル移籍中のGK中野(金沢)も伸び悩んでいる。嫌な流れになっているが穴を埋める補強には動いており、J2有数のCBであるDF家泉(いわきFC)の獲得に成功した。MFルーカス・フェルナンデス(→未定)が退団した右WBの補強も積極的。確定はしていないがU-22日本代表のMF近藤友(横浜FC)に興味を示している。スピードが武器となる。

大卒ルーキーのDF岡田大(福岡大)とMF田中克(明治大)の2人は即戦力として期待が持てるので「大幅に戦力がダウンした状態で開幕を迎えることはないだろう。」と言える。FW小柏の穴を埋めることが期待されるのは2020年の夏以来の復帰となるFW鈴木武蔵(G大阪)。レンタルでの復帰が確定した。札幌を離れた後、ほとんど結果を出せていないので過度な期待はできないがミシャのサッカーをよく知っている。

攻撃面での貢献度も高かったDF田中駿の穴を埋めるのは容易なことではないがDF高尾(G大阪)が獲得候補に浮上した。181cmとサイズのある右SBで3バックのときはストッパーの位置でもプレーできる。札幌のサッカーに合った選手と言える。攻撃力が高い選手ではないので札幌の攻撃の生命線となる右WBでの起用は難しいと思うが右ストッパーの位置でハマる可能性は高い。獲得できたら大きな戦力UPになる。

鹿島アントラーズ　・・・　「D-」

→　何とか5位に滑り込んだが岩政監督は退任。元・町田のポポヴィッチ監督を招聘してタイトル奪回を目指すがポジティブな要素が少なくてネガティブな要素が多いオフになっている。サポーターのフラストレーションは溜まっている。12月28日(木)の朝の時点でポジティブな要素というと争奪戦になった10番のMF荒木遼(→FC東京)が完全移籍にはならなかった点くらい。FC東京に入団するがレンタル移籍となった。

流出を避けられたのは良かったが1年前に鹿島に復帰してきたDF昌子(→町田)の移籍が確定。ここ2年間は出番に恵まれなかったGK沖(清水)は完全移籍となった。正キーパーのGK早川はいつ海外に旅立ってもおかしくない状態になっていることを考えると「GK沖の完全移籍」というのは痛手である。甲府にレンタル移籍していたMF中村亮(→清水)はレンタル継続。若手のMF小川優(→FC琉球)も完全移籍となった。

一方、補強のニュースもここまで非常に少ない。左SHが主戦場となるMFギリェルメ・パレジ(ヴィラ・ノヴァFC)の加入が決定。大学選抜のSBのDF濃野(関西学院大)の加入は決まっているが他クラブからの補強で鹿島入りが決まった日本人は今のところはゼロ。GKクォン・スンテが引退をして手薄になったキーパーはGK梶川(磐田)の加入が決定的となったがGK早川がいる限り、リーグ戦で出番を得るのは難しい。

中盤の中心の1人だったMFディエゴ・ピトゥカ(→サントス)の穴も埋めないといけないのでまだやるべきことは多い。獲得候補として具体的に名前が挙がっているのはストライカーのFW大橋祐(湘南)になるがG大阪・C大阪・広島・福岡も獲得に乗り出している。湘南を含めると計6クラブ。1/6となるとゲットできる確率は低い。有力選手の動向はそろそろ固まってきたことを考えるとここから巻き返すのは大変である。

浦和レッズ　・・・　「B+」

→　クラブW杯で4位と奮闘した浦和はシーズンが終了するのが他のJ1のクラブよりもかなり遅かったが補強に関してはここまで順調と言える。スコルジャ監督が1年限りで退任してノルウェー出身のヘグモ監督が就任するがDF石原広(湘南)、DF佐藤瑶(G大阪)、DF井上黎(京都)の加入が決定した。DF石原広は24歳、DF佐藤瑶は25歳、DF井上黎は26歳。クラブの高齢化が進む中、中堅世代の獲得に成功した。

加入が濃厚となったMF渡辺凌(FC東京)も27歳。脂の乗り切った年代の選手を掻き集めている。今オフの浦和の補強に関しては「派手さはないが堅実な補強を見せている。」と言える。J2の水戸でアシストを量産した22歳のMF武田英(水戸)のレンタル復帰は有力。「レンタル期間が2023年12月31日まで」となっているスピードスターのMF松尾(KVCウェステルロー)に対しては浦和への復帰を要請しているがどうなるか？

逆に退団が決まったのはDF知念(→仙台)、DF宮本優(→京都)など。DF知念は完全移籍、DF宮本優はレンタル移籍となる。外国人選手はFWホセ・カンテが現役を引退してFWアレックス・シャルクは契約満了が発表されており、期待に応える働きはできていないFWブライアン・リンセンも去就は微妙。FW興梠は37歳。フル稼働は難しいことを考えるとストライカーの補強は急務と言える。どんな選手を獲得できるか？

ここ数年の浦和は欧州の選手を獲得するケースが多い。ヘグモ監督の人脈を生かした補強も期待されるが同監督の教え子であるスウェーデン代表のMFグスタフソンが候補に挙がっている。ボランチが主戦場となる。最優先補強ポイントのCFは元・スウェーデン代表で189cmのFWイサーク・キーセ・テリンが候補に浮上している。2018年のロシアW杯のときのスウェーデン代表メンバーなのでなかなかの大物と言える。

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