ジェフ千葉→ 尹体制の3年目だった千葉は集大成のシーズンだったが10位に終わった。2020年は14位、2021年は8位。オフの補強でMF高木俊(C大阪)、MF風間宏矢(FC琉球)、DF佐々木翔悟(岩手)などを獲得した千葉に対する開幕前の評価はまずまず高かったが自動昇格争いには絡めず。プレーオフ争いには参加できたが勝負所の大事な試合で勝ち点「3」を取り逃がす試合が目立った。またしてもJ1復帰はならなかった。
6位の山形との差は「3」のみ。わずかな差だったことを考えると「いくつかの取りこぼしが残念だった。」と言えるが早い段階で尹晶煥監督の退任は発表された。「後任監督が誰になるのか?」が注目されたがヘッドコーチを務めていた小林慶行氏の監督昇格が正式に発表された。早い段階で尹晶煥監督の退任が発表されたので「大物監督を招聘するのではないか?」と言われていたが内部昇格に落ち着いた。
17勝15敗10分けという成績だったが44得点/42失点となる。42試合で42失点というのは評価できるが攻撃はセットプレー頼みだった。期待された外国人フォワードが結果を残せず。FWサウダーニャは16試合で1ゴール、FWチアゴ・デ・レオンソは27試合で4ゴール3アシスト、夏に獲得したFWリカルド・ロペスは10試合で0ゴール0アシスト。トータルのプレー時間は154分のみ。ほとんどインパクトを残せなかった。
小林慶監督はクレバーなミッドフィールダーだった。引退後は長きに渡って仙台でコーチを務めた。当時の仙台は渡邉晋監督だったこともあって「ポジションを大事にするサッカー」を取り入れる可能性が高まっている。ここ最近の千葉は下部組織がそういうサッカーを取り入れているのでトップチームも合わせる形になる。J2でもそういうサッカーがベースにないと安定して勝ち点を積み上げるのは難しい時代になった。
数年前のC大阪が尹晶煥監督の後、ロティーナ監督を招聘して成功している。「守備のベースが出来たチームがポジションを大事にするサッカーを取り入れて成功した代表例」と言えるが果たしてどうなるか?チーム内得点王がCBのDF新井一の8ゴールだったことを考えるとフォワードを強化しないといけない。すでにFWチアゴ・デ・レオンソとFWリカルド・ロペスについては契約満了になることが発表されている。
期待が集まるのはFW小森(新潟医療福祉大)になる。U-23日本代表(大学選抜)に選ばれている大学有数のアタッカーになる。178センチの身長で何でもできる万能型。「プロの世界では器用貧乏な選手になるのでは?」という心配はあるが「オールラウンダー」として飛躍する可能性もある。他には千葉U-18のFW新明ならびにDF矢口のトップ昇格が内定している。DFダニエル・アウベスはレンタル終了となった。
東京ヴェルディ→ シーズン途中で城福監督を招聘した東京Vも最終的には千葉と同じ勝ち点「61」を獲得した。同じように6位の山形との差は「3」のみだったがこちらはラスト6試合を全勝。5試合連続完封勝利で締めくくった。プレーオフには惜しくも届かなかったが最高の形でシーズンを終えた。城福監督になってから明らかに若手を優先するようになったが9月中旬以降に形になって右肩上がりでシーズンを終えることが出来た。
これだけいい状態でシーズンを終えることが出来たのでオフの移籍市場で選手の流出を最小限に抑えることが出来たならば「有力な昇格候補の1つ」として開幕を迎えることになるだろう。若いチームなので「2023年が楽しみなチーム」と言えるが、当然、有望な選手がたくさんいるのでオフの移籍市場で多くの主力を引き抜かれる危険性はある。終盤にいい戦いを見せたことがプラスに作用することを望みたい。
去就が注目される選手はたくさんいるが中でも注目が集まるのはU-21日本代表のDF馬場晴、ストライカーのFW佐藤凌の2人になる。この2人は今オフのJリーグの移籍市場の目玉候補と言える。U-21日本代表で主力として活躍しているDF馬場晴はビルドアップ能力が高い。181センチなので現代のCBとしては小柄な部類に入るが「現代サッカーで必要とされるタイプのCB」である。争奪戦に発展する可能性は高い。
大卒2年目のFW佐藤凌は今シーズンも13ゴールを挙げた。2年連続で13ゴールを挙げて「J1のクラブからのオファーが殺到するのは間違いない。」と言える状況になった。カタールW杯後のフル代表入りも狙える選手なので今オフの決断に注目が集まる。他には日本への帰化がもうすぐ認められそうなMFバスケス・バイロン、CBとして活躍した大卒ルーキーのDF谷口栄などもオフの動向が注目される選手になる。
若くて有望な選手が目白押しと言えるが2022年の6月に就任した城福監督の教え子を獲得することは十分に考えられる。FC東京や甲府や広島などを率いた経験があって年代別代表時代(U-16やU-17)も含めると教え子はたくさんいる。加入が内定しているのは4人の大学生になる。2022年もDF谷口栄、FW河村慶、DF加藤蓮の3人が即戦力として活躍した。加入が内定している4人の大学生にかかる期待も大きい。
中でも注目が集まるのはGK飯田(国士館大)とFW佐川(東京国際大)の2人になる。184センチのGK飯田は青森山田高出身。MF檀崎やDF三國ケネディエブスなどと同期となる。大学選抜でキャプテンを任されるなど「大学有数のキーパー」に成長して小・中年代を過ごした東京Vに戻ってきた。「東国のルカク」の異名を持つFW佐川は187センチ/90キロの巨漢。高校年代はC大阪U-18でプレーした。DF瀬古が同期となる。
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