■ J2の第3節 J2の第3節。0勝1敗1分け同士の大宮アルディージャとロアッソ熊本がNACK5スタジアムで対戦した。大宮は16位、熊本は20位とやや出遅れた。J2は2節を終了したが大宮や熊本を含めて未勝利のチームがちょうど半分の11チームもある。大宮の北嶋ヘッドコーチはキャリアの晩年に熊本でプレー。一方、熊本の藤本主税ヘッドコーチも長きに渡って大宮で主力として活躍した。ともに古巣との対戦になった。
ホームの大宮は「4-1-2-3」。GK上田智。DF茂木力、西村慧、田代真、小野雅。MF大橋尚、三幸、矢島慎。FW奥抜、河田、柴山。過去2試合はベテランのGK南がスタメンだったがGK南はベンチスタート。GK上田智が起用された。固定しきれない右ウイングはドリブラーのFW奥抜がスタメン出場。エースのFW河田は2節の新潟戦(H)で2ゴールを挙げる活躍を見せた。CBはDF新里亮が外れてDF田代真が起用された。
対するアウェイの熊本は「3-4-3」。GK佐藤優。DF黒木晃、菅田、イヨハ・理・ヘンリー。MF河原創、阿部海、竹本、伊東俊。FW杉山直、高橋利、坂本亘。売り出し中のFWターレスは欠場。MF上村周もベンチ外。ベテランのMF伊東俊がトップ下で起用されて大卒2年目のFW坂本亘が左ウイングでプレーした。最終ラインは新加入のDFイヨハ・理・ヘンリーがスタメン出場。MF阿部海は右サイドに上がった。
■ J2での勝利は2018年の最終節以来 試合の前半は大宮ペースとなる。前半13分に左ウイングのFW柴山がドリブルで仕掛けて横にいたFW河田にパスを出すとFW河田の放ったミドルシュートがDFイヨハ・理・ヘンリーの腰あたりに当たってコースが変わってゴールイン。ややラッキーな形で大宮が先制に成功する。FW河田は3試合目で早くも3ゴール目となった。その後も攻め続けた大宮だったがなかなか2点目のゴールを奪えず。前半は1対0で終了した。
迎えた後半も大宮ペースで始まったが熊本は後半15分にMF伊東俊を下げて大卒ルーキーのFW土信田を投入。後半26分にはMF竹本とFW高橋利を下げてFW粟飯原とMF田辺圭を投入。テコ入れを図ると後半28分に途中出場したMF田辺圭のCKからファーサイドにいたCBのDF菅田の体に当たってゴールイン。こちらもかなりラッキーな形で同点ゴールを奪った。当たったのが、お腹なのか?手なのか?は微妙だった。
ホームで勝たないといけない大宮だったが後半41分に左サイドを崩されるとまたしてもMF田辺圭の左足のクロスから中央に入ってきたFW粟飯原がダイビングヘッドで決めて熊本が逆転に成功する。2対1で勝利した熊本は3試合目にして今シーズン初勝利を飾った。J2での勝利は2018年の最終節(=42節)の愛媛FC戦(H)以来。久しぶりの勝利となる。敗れた大宮は開幕から3試合勝ちなし。0勝2敗1分けとなった。
■ MF田辺圭が2アシスト、FW粟飯原が決勝ゴール。 アウェイで難しい展開になった熊本だったが後半の半ば以降に2ゴールを奪って鮮やかな逆転勝利を飾った。昇格組の熊本にとっては大きな勝利と言える。いきなりアンラッキーな形で失点。その後もたくさんチャンスを作られたが相手のシュートミスにも助けられて何とか0対1のスコアを維持できたことが逆転勝利につながった。MF田辺圭が2アシスト、FW粟飯原が決勝ゴール。大木武監督の選手交代がハマった。
内容を考えると「ドローでも悪くない結果」と言えたが後半41分に見事な逆転ゴールが生まれた。途中出場した大卒ルーキーのMF東山が絡んで左サイドからチャンスメイク。MF田辺圭が高精度の左足でゴール前にいいクロスを供給した。FC岐阜から加入したFW粟飯原はサイドハーフやウイングのイメージが強いが中央でうまく合わせた。簡単なシュートではなかったが体を投げ出してうまく頭に当てることが出来た。
スタメンを少し入れ替えたが移籍後初スタメンとなったDFイヨハ・理・ヘンリーは目立った。1失点目は自分の体に当たってコースが変わってゴールイン。不運にも失点に絡んでしまったがその後は持ち味である高い身体能力を生かして守備面で貢献した。サイズ・パワー・スピードを兼ね備えた選手は貴重。左利きというのも大きな武器になる。DFイヨハ・理・ヘンリーが3バックの一角で定着するようだと面白くなる。
試合の流れを大きく変える同点ゴールを奪ったのはDF菅田だったが嬉しいJ2初ゴールとなった。J3では47試合で1得点のみ。得点力の高い選手ではないが価値あるゴールを奪った。先のとおり、当たった位置は微妙だったのでVARが導入されていたらノーゴールになった可能性はあるがいいところにいたのでゴールになった。本業の守備面でも奮闘。同じようにサイズと身体能力が高いのでJ2の中でも目立っている。
■ 大宮は痛恨の逆転負け・・・。 敗れた大宮は痛恨の逆転負けとなった。まだ始まったばかりとは言っても霜田監督のクビは危うくなってきた。前半13分に先制ゴールを奪って試合の主導権を握ることが出来たがたくさんあった追加点のチャンスでゴールを奪えなかった。1節の横浜FC戦は0対2から2ゴールを奪ったが後半のアディショナルタイムに失点。2節の新潟戦(H)は2対0とリードを奪いながら後半に連続失点して2対2の引き分けだった。
「後半の半ば以降の戦い方」は大きな課題と言える。この日の熊本戦(H)は是が非でも勝ちたい試合だったので追いつかれた後、ある程度のリスクは覚悟した上で攻め込むのは当然の選択と言えるが左SBが172センチのDF小野雅。中盤が本職となる選手なので左サイドから中央 or ファーサイドにクロスを上げられると対応が難しくなる。DF小野雅のサイドバック起用は大宮の特徴と言えるが守備面は不安と言える。
厳しいスタートになったがエースのFW河田は今シーズンも好調。3試合で3ゴールとなった。この日のゴールはややラッキーな形だったが思い切りよくシュートを放ったことがゴールにつながった。攻撃陣は3試合で計5ゴールを奪っているのでまずまずと言えるが左右のウイングでプレーする選手のゴール数が増えてこないときつい。高卒2年目のFW柴山はいい動きを見せているのでそろそろ自身のゴールが欲しい。
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