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【柏×横浜FC】飛び級での五輪代表入りもあり得るFW斉藤光毅 | | |　

■　J1の第3節

J1の第3節。1勝1敗の柏レイソルはホームの三協フロンテア柏スタジアムで横浜FCと対戦した。どちらもJ2からの昇格組になるが昨シーズンは11節の柏ホームの試合はスコアレスドロー、35節のニッパツ三ツ沢球技場での試合は後半46分にMF草野が劇的な決勝ゴールを決めて1対0で横浜FCが勝利している。横浜FCの下平監督は2016年の途中から2018年の途中まで横浜FCを率いた。古巣対決になる。

ホームの柏は「4-1-3-2」。GKキム・スンギュ。DF高橋峻、染谷、山下、古賀。MF戸嶋祥、小林祐、江坂、瀬川祐。FW呉屋、オルンガ。長崎から加入したストライカーのFW呉屋が初スタメンとなった。昨シーズンはJ2で22ゴールを記録した。過密日程ということもあってメンバーを少し入れ替えてきた。DF山下、MF戸嶋祥、MF小林祐、FW呉屋などがスタメン出場。MFクリスティアーノはこの日もベンチ外となった。

対するアウェイの横浜FCは「3-1-4-2」。GK六反。DF星キョーワァン、田代真、小林友。MF佐藤謙、マギーニョ、志知、松浦、瀬古樹。FW一美、斉藤光。大卒ルーキーのDF星キョーワァンは2試合連続スタメンとなった。1節の神戸戦(A)ではMF瀬古樹、2節の札幌戦(H)ではFW一美がゴールを決めている。DF小林友は神戸からの期限付き移籍になる。パリ世代となるFW斉藤光は2トップの一角で起用された。

■　2007年の最終節以来のJ1での勝利

試合は立ち上がりから連続して柏のFW呉屋にシュートチャンスが訪れるが前半19分のシュートはバー直撃でゴールならず。すると前半21分に横浜FCが高い位置でボールを奪ってカウンター。MF松浦の絶妙なスルーパスを受けたFW斉藤光が決めてアウェイの横浜FCが先制に成功する。1点を追う柏はなかなかリズムをつかめない。前半28分にMF小林祐を下げてMF神谷優を投入。早い段階でテコ入れを図った。

劣勢の展開になった柏だったが前半44分に途中出場したMF神谷優のクロスからFW呉屋がヘディングシュートを決めてホームの柏が1対1の同点に追いついた。追いつかれた横浜FCだったが後半開始早々の2分にMFマギーニョのクロスをゴール前にいたMF松浦がうまくコースを変えてゴールイン。2対1と勝ち越しに成功する。再開後はスタメンで起用されているMF松浦は1ゴール1アシストの大活躍だった。

負けられない柏は後半33分にチャンスシーンが訪れたが決められず。逆に後半40分にMF佐藤謙のFKからDF染谷が痛恨のオウンゴール。2点差となった。3対1で勝利した横浜FCは開幕3試合目にして今シーズンの初勝利を飾った。1勝1敗1分けとなった。敗れた柏は再開後は2連敗となった。柏はJ1の18クラブの中では、唯一、2節と3節の両方がホーム戦だったがまさかの2連敗。1勝2敗と黒星が先行した。

■　パリ世代を引っ張ってきたFW斉藤光毅

2007年以来のJ1復帰を果たした横浜FCはこの年の最終節(=34節)の浦和戦(H)以来となるJ1での勝利を手にした。「浦和のJ1連覇を阻止した試合」として知られているがかなり久しぶりのJ1での勝利となった。シュートはわずか4本だったが攻め込むシーンは少なくなかった。もちろん、そこまで多くなかった決定機でしっかりとゴールに結びつけることが出来た点が勝因の1つに挙げられるが内容的にも柏を上回った。

横浜FCにとっては歴史的な1勝になったが1対2で敗れた2節の札幌戦(H)も内容的には非常に良かった。神がかり的なスーパーセーブを連発したGK菅野の活躍がなかったら横浜FCが勝利していた可能性は高い。1節の神戸戦(A)もいい戦いを見せたので「今シーズンの横浜FCは面白い。」と言える。毎年、J1もJ2もJ3もサプライズを起こすクラブがいくつか出てくるが横浜FCは有力なサプライズ候補に挙げられる。

再開後はFW斉藤光、DF星キョーワァン、DF小林友などをスタメンで起用している。DF小林友は神戸からの期限付き移籍なので開幕戦はプレー不可だったが新型コロナの影響でJ2降格が無くなったことは横浜FCにとってはとてつもなく大きな話である。先を見据えて若手主体のチームに切り替えるクラブが出てくるのは確実だったが横浜FCは腹をくくって(ベテランではなくて)若手を使う方針に切り替えたと思われる。

FW斉藤光はずっと横浜FCでプレーしているのでJ1初挑戦になるが、ここまでのところ、思う存分、自分の良さを出している。キレ味鋭いドリブルはJ1でも大きな武器になっている。FW久保建(マジョルカ)は同学年。早くから年代別の日本代表で活躍するなどパリ五輪を引っ張ってきたがFW久保建のスペインでの活躍は刺激になっているだろう。延期になった1年後の東京五輪のメンバー入りも十分に可能と考えられる。

■　FW呉屋が同点ゴールをゲット。

敗れた柏は再開後は2連敗となった。札幌との開幕戦はFWオルンガとMF江坂がともに2ゴールを挙げる大活躍を見せて札幌に4対2で快勝。最高のスタートを切ったのでそのままの勢いでリーグ戦を戦いたかった。「選手やスタッフから新型コロナの感染者が出る確率を下げるために再開前に他クラブとのトレーニングマッチを行わなかった。」と報じられているが、となると、いきなり本番。選手は大変である。

MFクリスティアーノが2節と3節は欠場しているが彼がいないとさすがの柏も攻撃力は大きくダウンする。強引な突破と精度の高い右足はどの試合でも相手の大きな脅威になるがMFクリスティアーノの穴を埋めきるのは難しい。MFマテウス・サヴィオ、MF神谷優、MF仲間、MF戸嶋、FW呉屋なども能力の高い選手ではあるがMFクリスティアーノはやはりスペシャルな選手である。不在の影響は大きかったと言える。

ポジティブに考えられるのは初スタメンとなったFW呉屋が同点ゴールを決めたことになる。立ち上がりから立て続けにチャンスを迎えながらなかなか決められなかったが前半44分に豪快に頭でネットを揺らした。再開後の2試合は不発に終わったがFWオルンガを止めきるのはJ1のクラブでも難しい。FW呉屋がコンスタントに結果を出せるようだとFWオルンガの負担は大きく軽減される。得点感覚は並外れたものがある。

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