サッカーコラム J3 Plus+　

J1・J2・J3・日本代表などを幅広くカバーするサッカーコラムです。基本的には毎日更新しています。よろしくお願いいたします。

最近のエントリー (20記事)

　2024/01/14 【J1：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：342名)
　2024/01/09 【J2：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：172名)
　2024/01/10 【J3：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：83名)

お勧めしたいエントリー (15記事)

【愛媛FC×徳島】「21世紀の愛媛FCのベストゲームは決まり！！！」四国ダービーでの大逆転勝利！！！ | | |　

■　Jリーグがついに再開

コロナの影響で中断していたJリーグがついに再開した。当分の間は近隣のクラブ同士の対戦になるのでJ2もJ3もいきなりたくさんのダービーが組まれたがニンジニアスタジアムでは愛媛FCと徳島の「四国ダービー」が開催された。開幕戦はホームで東京Vに3対0で大勝した徳島は同じく3対0で群馬に大勝した新潟と並んで首位発進となったが愛媛FCはホームで松本山雅に1対2の逆転負け。黒星スタートとなった。

J2に初昇格した2006年以降の愛媛FCのホーム戦の平均観客動員数は3,758人になるがホームの徳島戦に限定すると6,313人まで跳ね上がるので、やはり、四国ダービーは「普段の倍近くの観客」を集めることが出来る。愛媛FCにとってはドル箱カードなので無観客試合になったのは営業的にも痛いが再開初戦の四国ダービーは愛媛FCのサポーターにとっても(徳島のサポーターにとっても)絶対に忘れられない激闘になった。

前半はアウェイの徳島が主導権を握った。前半10分にCKからMF岩尾が決めて徳島が先制に成功すると前半16分にもCKからFW垣田が決めて追加点を奪った。0対2になった後、愛媛FCはシステムを変更。「4-1-2-3」から「3-4-2-1」のような形に変更した。システムを変更するまでは徳島が一方的に攻め込む展開だったが3バックに変更した後は逆にホームの愛媛FCがボールを保持して攻め込む展開になった。

いい流れになったが前半48分にまたしてもCKから失点。0対3で前半を折り返した。後半開始から愛媛FCはDF山崎とMF山瀬功とMF田中裕を下げてDF西岡大輝とFW丹羽とMF川村を投入。交代枠が「3」のままであったならば難しかっただろう『ハーフタイムでの3枚交代』を実行すると後半7分にFKからFW横谷が決めて1点を返した。さらに後半12分にはMF長沼の突破からPKを獲得。2点目の絶好のチャンスを迎えた。

■　まさかの大逆転勝利

しかしながら、FW藤本佳のPKを徳島のGK上福元がビッグセーブで防いだ。これで流れは変わるかに思えたが後半33分にMF森谷のCKから途中出場したFW有田が決めて1点差に迫ると後半38分には同じくDF前野のCKからDF西岡大輝が決めて3対3の同点に追いついた。ポストに激突したGK上福元が、長い間、治療をしたのでアディショナルタイムの表示は「8」だったがドラマが起こったのは後半51分だった。

前に残っていたDF西岡大志が混戦から押し込んでついに4点目を奪った。3点目を奪ったのは西岡兄弟の兄のDF西岡大輝、4点目を奪ったのは西岡兄弟の弟のDF西岡大志だった。DF西岡大志の移籍後初ゴールが劇的な逆転ゴールとなって4対3でホームの愛媛FCが大逆転で勝利した。一時は3対0とリードを奪いながら後半にまさかの4失点を喫した徳島は得意にしている愛媛FC戦でショックの大きい敗戦になった。

言うまでもなく、徳島は「勝たないといけない試合」だった。GK上福元がPKをセーブして2点リードのままで後半の終盤に突入したが愛媛FCにCKから2点目と3点目を許した。前半は徳島がCKから3ゴールを奪っているので「どちらもセットプレーの守備」が極めて不安定だったがスタメン11人の平均身長は徳島が174.9センチで、愛媛FCは176.6センチだった。徳島は今シーズンも「高さ不足」が弱点になる。

愛媛FCにとっては歴史的な一戦になった。コロナの影響でJリーグがなかなか再開できない中で迎えた再開初戦のダービーで0対3から大逆転勝利。「クラブ史上最高の試合」と言っても過言ではないだろう。徳島は2005年、愛媛FCは2006年にJ2に昇格してきたが近年の直接対決は大劣勢だった。直近の11試合のホームでの四国ダービーは3勝8敗と大きく負け越していたが全てを帳消しにする劇的な試合になった。

■　「21世紀の愛媛FCのベストゲーム」は決まり

もっと言うと、「これほど劇的な試合を、この先、愛媛FCがJリーグの試合で披露するのは難しいのではないか？」と思えるほどのエキサイティングな試合展開になった。21世紀に投入した2101年や2102年あたりに「21世紀の愛媛FCのベストゲームというと、やはり、コロナ後の再開初戦の四国ダービーの大逆転劇で間違いない。」と多くの人が言うことになるだろうこれ以上ないほどのドラマチックな試合になった。

残念なのは「無観客試合だった点」である。こんな試合を目の前で見せられたらそれまでほとんど or 全く愛媛FCやJリーグに興味が無かった人でさえ、愛媛FCやJリーグの虜になるだろう。お客さんの前で披露できたらたくさんのリピーターを獲得できたと思うがそれでもたくさんの人がDAZNでこの試合を観戦したはずである。後半51分に生まれたDF西岡大志の4点目のゴールは永遠に語り継がれることになるだろう。

0対2になった後、システムを変更したことで試合の流れを変えた。流れを引き戻すことに成功しながら前半48分にCKから3失点目を食らったときは絶望感を感じたと思うが愛媛FCの監督やスタッフや選手や全く諦めていなかった。劇的な展開で勝利することが出来たのはクラブにとって大きな自信になったと思うが「自動昇格候補の1つに挙げられる徳島を相手にあれだけやれたこと」も大きな自信になるだろう。

「26週間で41試合」をこなすという短期決戦なので今シーズンのJ2は勢いに乗れたチームは相当に有利である。愛媛FCの前評判は非常に低くてほとんどの人が下位候補に挙げている。FC琉球や栃木SCと並んで「降格候補の1つ」に挙げられていたがJ3への降格はなくなった。思い切ったことに挑戦しやすくなったイレギュラーな1年をどう活用できるのか？最高のスタートを切った愛媛FCの戦いに注目したい。

　・【J1限定】あなたが好きなチャントはどれですか？　→　296票
　・【J2限定】あなたが好きなチャントはどれですか？　→　281票
　・【J3限定】あなたが好きなチャントはどれですか？　→　189票

★　現在の投票数　→　281票

　　　→　最大で50個まで投票することができます。
　　　→　「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)