サッカーコラム J3 Plus+　

アビスパ福岡 vs 浦和レッズ (レベルファイブスタジアム)

→　1stステージは18位に終わった福岡と終盤に失速して3位だった浦和の試合は2対1でアウェイの浦和が逆転で勝利した。前半21分にDFラインの裏を取ったMF金森がエリア内で倒されて福岡がPKを獲得。さらにファールを冒したDF槙野が一発レッドで退場。浦和は前半21分の段階で10人となる。ここで得たPKをFWウェリントンが決めてホームの福岡が先制に成功するが前半43分にDF那須のゴールで同点に追いつくと後半19分にはFW興梠が決めて2対1と逆転に成功した。福岡にとっては痛恨の逆転負けと言える。

この試合は判定が大きな話題になった。前半21分のPKならびにレッドカードの是非と後半終了間際の福岡の同点ゴールが決まっていたのか否か？で揉めた。後者に関しては真横からの映像を見ることは出来なかった。正確な判断をするのは難しいところもあるが「確実にゴールに入っている。」と言い切るのは難しい。ただ、カバーしたMF柏木の腕付近に当たっているところは確認できるので福岡の選手が文句を言いたくなる気持ちは痛いほど分かる。(ただ、この土壇場でハンド&PKを宣告するのはかなり難しいだろう。)

DF槙野の退場に関しては厳しすぎた。ルールが一部改正されて「エリア内の攻防でPKとレッドカードと出場停止の三重罰になるのは重すぎるので基本は(レッドカードを出さずに)イエローカードで済ませよう。」となったばかり。もちろん、悪質なファールに関しては従来通りでレッドカードを出す必要があるがこの場面は悪質というわけではなかった。従来通りの基準であったとしても「レッドカードは厳しいのでは？」と思うほどだったが改正後となると「池内主審の判断がおかしかったのでは？」と個人的には考える。

判定に抗議したDF濱田が試合終了のホイッスルが鳴った後にレッドカードを受けて退場になるなど試合終了直後は異様な雰囲気だった。前半21分のDF槙野のレッドカードで双方の選手が判定に対してナーバスになってちょっとしたことに対してもピリピリ感が漂うようになった。最後の最後の同点ゴールか否かのジャッジに関しては審判団を責めることは出来ないが池内主審はゲームをうまく運営することはできなかった。不運な判定で数的不利になったにもかかわらず逆転まで持って行った浦和は底力を発揮したと言える。

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湘南ベルマーレ vs 横浜Fマリノス (Shonan BMWスタジアム平塚)

→　4勝9敗4分けで16位の湘南と6勝7敗4分けで11位の横浜FMの試合は3対0でアウェイの横浜FMが大勝。前半39分にFWカイケの絶妙なパスからMFマルティノスが決めてアウェイの横浜FMが先制に成功する。後半25分にはMF齋藤学のシュートがポストに当たって跳ね返ったところをFWカイケが押し込んで2点目を挙げる。さらに後半29分には途中出場のMF前田直のCKからMF中町が合わせて3点目。チャンスシーンで確実にゴールを奪った横浜FMが勝ち点「3」を獲得した。横浜FMは4試合ぶりの勝利となった。

大黒柱のMF中村俊を怪我で欠く横浜FMは2トップを採用。FW富樫とFWカイケの2トップだったが「4-2-2-2」が機能した。どちらかというとFW富樫が最前線で体を張ってFWカイケはその周りを自由に動く形だったが下がり目の位置でFWカイケが頻繁にボールに触って攻撃のリズムを作った。1トップのときは最前線で孤立する場面が多くてほとんど良さを出せていないがこの日は1ゴール1アシストの大活躍。「こういう使い方をすると生きる選手なんだ。」ということをチームメイトも理解できたのではないか。

昨シーズンの2ndステージの序盤はMF中村俊をボランチの位置で起用した。トップ下以外での起用法をモンバエルツ監督は模索したが成功せず。MF中村俊を使うときは「4-2-3-1」のトップ下になる。結局のところ、FWカイケも、FW伊藤翔も、FW富樫も、1トップで生きるタイプではなくて2トップで生きるタイプなのでMF中村俊が復帰してくると問題が再浮上する。根本的な問題の解決にはならないが「MF中村俊が不在のときは2トップを採用するとうまくいく可能性がある。」ということが分かったのは結構な収穫と言える。

ここ4試合で2勝2分けと調子を上げてきた湘南に対して横浜FMは3試合勝ちなし。ホーム戦であることも絡んで湘南がペースを握る展開になるかに思えたので意外な展開になった。ほぼ互角の流れだったときに生まれた前半39分のMFマルティノスの先制ゴールが流れを作ったと言える。シュートシーン自体は湘南も多かったので0対3というスコアになるほど内容の部分で差があったとは思わないが湘南が崩し切ったシーンは少なかった。新戦力のFWウェズレーがJ1デビューを飾ったがドリブルは武器になりそうだ。


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◆　まとめ

　#1405 【J1】 全9試合のレビュー (2ndステージの第1節) (前編)

→　7月2日(土)に行われたJ1の1stステージの開幕節の全9試合のレビューの(前編)です。2ndステージ制覇を狙う浦和はアウェイで福岡と対戦しましたが数的不利の中、2ゴールを挙げて2対1で逆転勝ち。白星発進となりました。前半にDF槙野が一発レッドで退場になりましたがこの判定に関しては大きな話題になりました。最下位の福岡はPKで先制。相手が10人になるという有利な状況を生かせませんでした。


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