サッカーコラム J3 Plus+　

松本山雅 vs モンテディオ山形 (アルウィン)

→　9勝4敗5分けで5位の松本山雅と5勝6敗6分けで10位の山形の試合は1対0でホームの松本山雅が勝利した。後半45分にロングフィードからMF山本大のパスを受けた右WBのMF飯尾竜が決めて劇的な決勝ゴールを奪った。網膜剥離の影響で戦線を離脱しているチームリーダーのMF田中隼に代わって右WBでスタメン出場しているMF飯尾竜がヒーローになった。MF飯尾竜は嬉しいJリーグ初ゴールとなった。0対0のままで終わりそうな雰囲気もあったが松本山雅が勝利強さを発揮した。勝利した松本山雅は3位に浮上した。

苦しみながらも1対0で勝利した松本山雅は直近の8試合で6勝1敗1分けと好調。順調に勝ち点を積み上げている。松本山雅と山形はいくつかの因縁がある。同じ年にJ1に昇格して同じように1年で降格となったのも縁を感じるが相性が極めて良くないことでも知られている。これまでの通算成績は0勝3敗5分け。大事な試合で山形に勝てなくて目標が遠ざかった試合がいくつもあるがようやく初勝利を手にした。MF田中隼の代わりにチャンスを与えられたMF飯尾竜がヒーローになったのは盛り上がる要素の1つになり得る。

この日は古巣対決となるMF宮阪に注目が集まった。2014年は中盤の要として山形の「J1昇格」に大きく貢献したが一転して2015年は18試合で1ゴールに終わった。MFアルセウの加入で押し出された形になったが「冷遇された。」と言えるほどの起用法だった。もちろん、チャンスを与えられたときに周囲の誰もが納得できるパフォーマンスが出来なかったのも事実であるが石崎監督に対しては複雑な感情があったと推測できる。直接的にゴールに絡むことはなかったがこの日も精度の高いキックでチャンスシーンを演出した。

山形は上位争いに参加するためには上位陣を倒す必要があるが17節の千葉戦(A)に続いて今節も松本山雅に敗戦。10位から12位に転落した。中位グループは大混戦になっており、10位のFC岐阜から17位の東京Vまでは「4差」。山形は20位の群馬との差は「4」なのでシビアなポジションである。どちらかというと上位グループよりも下位グループに近いが4バックを採用するようになってからは順調に勝ち点を稼いでいるのでもう一段ギアを上げて上のグループに殴り込みをかけたい。山形にとっては大事な時期である。

---

横浜FC vs FC岐阜 (ニッパツ三ツ沢球技場)

→　5勝7敗5分けで14位の横浜FCと6勝9敗3分けで13位のFC岐阜の試合は2対1でアウェイのFC岐阜が逆転で勝利した。前半22分にMF小野瀬のクロスからFW三浦知がヘディングシュートを決めてホームの横浜FCは先制に成功するが後半6分にDF阿部正のクロスからFWレオ・ミネイロが決めて同点に追いつくと後半19分にはDF阿部正のロングフィードから裏に抜け出したFWレオ・ミネイロがキーパーもかわしてから落ち着いて決めて2対1と逆転に成功した。横浜FCはFW三浦知のゴールで奪った先制点を守り切れなかった。

FC岐阜は攻撃の中心となるFWレオ・ミネイロが2ゴールの活躍で、右SBのDF阿部正が2つのゴールをアシストした。特に後半19分に生まれた2点目の場面のDF阿部正のロングパスは見事だった。自陣の深い位置から低い軌動のストレート系のキックが見事にFWレオ・ミネイロのところに通った。キーパーのGK渋谷が飛び出すべきか判断に迷ってしまうのも致し方なしと言える。DF阿部正の正確なパスが光った。FC岐阜はこれで10位に浮上した。守備陣には不安を抱えているが攻撃力はJ2の中でも上位クラスとなる。

横浜FCは痛い逆転負けを喫した。今シーズンはニッパツ三ツ沢球技場で勝てておらずわずか1勝のみ。1勝3敗4分けと苦しんでいる。そんな中で前半22分にFW三浦知が先制ゴールを記録した。前節の清水戦(A)は前半途中で交代。ほとんど持ち味を出せなかったので「さすがに49歳になるとJ2でやっていくのは厳しいか・・・。」と思うようなパフォーマンスだったが2試合連続でスタメン出場。序盤からFW三浦知のところにいいボールが入ってきていたので「ゴールの予感」はあったが見事なヘディングシュートを突き刺した。

49歳になっても現役を続けているFW三浦知に対して批判的な声があるのも事実である。クラブ側が「やめろ。」とは言いにくい状況。本人が「来シーズンも現役でプレーしたい。」と考えるならばほぼ自動的に契約が更新される仕組みになっている。本当にチーム内で正当な競争が行われた末のスタメン出場かというと必ずしもそうとは言えない大人の事情があると推測するがこの年までJ2でやれているのは並大抵のことではない。Jリーグでベテランと呼ばれる年齢になった選手に与える刺激は計り知れないものがある。


　続きをメルマガ(J3+メルマ)で読む。
　登録方法(Q&Aなど)

---

◆　まとめ

　#1395 【J2】 全11試合のレビュー (第19節) (後編) (2016/6/26)

→　6月19日(日)と6月20日(月)に行われたJ2の第19節の全119試合のレビューの(後編)です。ニッパツ三ツ沢球技場で行われた横浜FC vs FC岐阜は後半に2ゴールを挙げたアウェイのFC岐阜が2対1で逆転勝利を飾りました。FWレオ・ミネイロが2ゴール、DF阿部正が2アシストの大活躍でした。一方の横浜FCは49歳のFW三浦知が最年長記録を更新する今シーズン初ゴールを記録。メモリアルな試合になりました。


　続きをメルマガ(J3+メルマ)で読む。
　登録方法(Q&Aなど)

---

※　J3+(メルマ)を購読するには、登録が必要です。
※　発行日は、5日・10日・15日・20日・25日・30日を除く毎日です。
※　AM8:00の配信です。
※　まぐまぐを利用する場合は、月額は648円となります。(1配信あたり約25円)
　　　　　→　http://www.mag2.com/m/0001340175.html

※　まぐまぐに登録した場合、最初の月は無料になります。(当月無料制度)
※　月の途中で登録した時は、登録作業が完了すると、直後にその月に発行済みのメルマガが全て送られてきます。
※　クレジットカードをお持ちでない方は「直接購入方式」を利用することができます。
※　希望される方は、[email protected](管理人宛)に問い合わせてください。

---

　☆ 発行責任者：じじ
　☆ サイト(ブログ版)：サッカーコラム J3 Plus+ → http://llabtooflatot.blog102.fc2.com/
　☆ 月額：648円(税込)　・・・　まぐまぐのシステムを利用した場合
　☆ 3か月：1,500円(税込)、6か月：3,000円(税込)　・・・　まぐまぐのシステムを利用しない場合　

　☆ メルマ(個別ページ)：登録・解除等はこちら → http://www.mag2.com/m/0001340175.html
　☆ 発行日：5日、10日、15日、20日、25日、30日を除く毎日 (年末年始を除く)
　☆ 発行時間：AM 8:00 (変更の可能性あり)

---

関連記事

• [メルマ]　#179 わたしが好きだったサッカー選手 (上) (2012/4/18) 2012/04/18
• #2075 【J1】 2005年-2017年のアウェイ動員力について調べてみた。 (2018/10/28) 2018/11/05
• #1308 むしろ、女子サッカーはここからが本番である。 (2016/3/9) 2016/03/06
• #2405 【J3】 2019年シーズンの総括 (上) (2019/12/17) 2019/12/22
• #1918 G大阪 vs 神戸、川崎F vs C大阪、長崎 vs G大阪、鹿島 vs 名古屋 (2018/4/16) 2018/04/15
• [メルマ]　#121 【J1】 今シーズンの飛躍を期待したい選手たち (上) (2012/2/7) 2012/02/07
• #2525 【1993年：開幕戦】 サンフレッチェ広島 vs ジェフ市原の試合を観た。 (2020/5/18) 2020/05/11
• #594 本音で語ろう。 (日本代表編・上) (2013/9/21) 2013/09/19
• [メルマ]　#160 【柏×清水】 見事なサッカーを見せたエスパルス (2012/03/26) 2012/03/25
• #523 【プチ対談】 しゅうへい vs じじ (メキシコ戦編) (2013/6/24) 2013/06/23
• #1931 【J2】 ヴァンフォーレ甲府の監督に就任した上野展裕監督について (2018/5/2) 2018/04/30
• #1035 管理人が選んだ面白かった試合・いいゴール・気になった選手・ベストイレブンなど (J1の第3節) (2015/4/1) 2015/04/04
• #479 「Jリーグ史上最高のキーパーは誰か？」を考える。 (2013/5/1) 2013/04/30
• #1783 大宮 vs 柏、C大阪 vs 甲府、仙台 vs 清水、広島 vs 川崎F (2017/10/26) 2017/11/05
• #684 良い補強とはどんなものか？ (後編) (2014/1/16) 2014/01/12