2007年 J1 順位予想■展望■優勝候補は、磐田・浦和・G大阪の3チームで、FC東京・鹿島・名古屋・千葉・川崎・清水の6チームにも、上位進出の可能性がある。この6チームの戦力差はほとんどないので、どんな順位におさまっても不思議はない。
残りの9チームのうち、横浜FCはやや劣るが、それ以外の8チーム間の実力差もほとんどない。したがって、どのチームにも降格の危険性がある。06年シーズンに、C大阪が開幕から出遅れJ2に降格した例を見れば分かるように、スタートダッシュが大事になるだろう。
■ 上位~中位争い磐田・浦和・G大阪の3チームの中では、選手層の厚さとノビシロを考慮して磐田を1位に予想。浦和は、オジェック監督就任の影響とACL参戦の疲れが出てきそう。G大阪については、攻撃陣はリーグ最高だが、宮本不在の守備陣に不安を感じて3位とした。
4位のFC東京は、若さと勢いで開幕から突っ走るだろうが、まだリーグタイトルを勝ち取る絵が想像できない。それでも面白い存在である。鹿島と名古屋は、一時の低迷から脱出できそう。千葉は、若い選手が伸び盛りで、プラスアルファを期待できる。
06シーズン2位の川崎Fは、ACL参戦が短期的にはマイナスに作用しそうだが、自力はある。GK川島の加入で、守備にいっそうの安定感が出てくれば、トップ3に割り込むだけの戦力をもつ。06シーズン4位の清水は、組織面では、すでに完成の域に達していて、これ以上の発展は難しい。個の能力アップが必須。
■ 中位以下~下位争い柏と神戸の復帰組はJ1経験も豊富で、普通の昇格チームとは基礎体力が違う。したがって、問題のないシーズンを送るだろう。横浜FMは、ここ数シーズンでは一番苦しいメンバー構成を強いられるが、思い切った選手起用のできるシーズンであり、優れた若手も多いため、降格は逃れられるだろう。
13位に予想した広島と、14位に予想した大分だが、この2チームは予測の難しいチームである。若い選手が多く、波のあるシーズンを過ごしそうだ。甲府・新潟・大宮にとっては、今後、J1にとどまっていられるかを決める大事なシーズン。オフにプラス材料が少なかったのは、不安要素である。横浜FCは、J2王者だが主力の流出で、苦しいシーズンになりそうだ。ただ、それも想定内である。高木監督は、どんなプランでシーズンに望むのだろうか。
■ 各チームの戦力分析と見所1位 ジュビロ磐田→ アジウソン監督のもと、往年のサッカーが復活の気配。MF太田は、怪我さえなければ、今シーズンの最優秀選手の筆頭候補。尽きることのない豊富な運動量で相手DFをかく乱し、思い切りのいいドリブルとシュートを武器に決定的な仕事を連発する。MF西・MF成岡・MF村井・DF金・FW中山らがベンチに控える選手層は、リーグ屈指で、勢いに乗ればリーグ制覇も見えてくる。
2位 浦和レッズ→ ブッフバルト監督が退任してオジェック氏が監督に就任。06年は、リーグ戦と天皇杯を勝ち取り2冠を達成したが、圧倒した試合は少なく、むしろ、その豊富な戦力を考えると物足りない試合が多かった。オジェック氏に求められるのは、「勝つこと」と「魅せること」の両立。ただし、魅せることは勝つこと以上に難しいものである。
3位 ガンバ大阪→ 甲府のFWバレーの加入が濃厚。190cmの高さが前線に加わることになる。DF宮本の移籍で4バックへの移行が現実的で、豊富な中盤のメンバーを生かす<4-2-2-2>がベストだろう。FW播戸をスーパーサブに回すことができるのが心強い。不安材料はディフェンス面。DF宮本の役割は決して小さくはなかった。
4位 FC東京→ 原博美監督が復帰。コスタリカ代表のFWワンチョぺを獲得したが、ワンチョぺは、あくまでも活躍したらラッキーという感じで、過度な期待は禁物。注目したいのは原監督の採用するシステム。「バルサスタイル」を追いかけるようだと危険。DFジャーンの抜けた守備陣は不安いっぱいで、守備が安定しなければ、上位進出は見えてこないが、攻撃陣にタレントが多いので、波に乗れれば、開幕から突っ走る可能性も。
5位 鹿島アントラーズ→ 鍵を握るのはFW田代。高さを生かして、常時、スタメン出場できれば、前線に核ができる。MF野沢・MF本山・MF増田の中盤はテクニカルで面白い。未知数の外国人選手がチームにかみ合えば、リーグ制覇も可能な布陣となる。
6位 名古屋グランパス→ ダークホース的存在。フェルフォーセン監督の戦術が浸透し、安定感のある戦いができるようになると思われる。FWヨンセン不在のときに、勝ち点を重ねられるかが鍵。
7位 ジェフ千葉→ MF阿部の去就は流動的だが、MF阿部が移籍したとしても、何とかなりそうなのが、このチームの不思議なところ。06シーズンは、チームの成績は伴わなかったが、DF水本・MF水野・MF羽生・MF山岸らがブレークし、若手の成長が著しい。下位に沈むことはないだろう。
8位 川崎フロンターレ→ ACL出場のため、リーグ戦に集中できなくてマイナス要因になりそうだが、GK川島・MF河村・MF村上ら効果的な補強を行い、選手層は確実に厚くなった。MF中村憲がフルシーズンプレーできれば優勝争いに食い込むだろうが、無理は禁物。
9位 清水エスパルス→ MFフェルナンジーニョの加入は一種のギャンブルで、マイナスに作用する可能性もある。FWマルキーニョスの退団の影響は、少なからずあらわれるだろう。注目はMF藤本淳吾で、もうワンランク上の存在に進化するためのシーズンとなる。左SBの児玉の加入は大きいが、そのほかのメンバーは固定された感もあるので、マンネリ感を打ち破れなければ苦労するかもしれない。
10位 柏レイソル→ J1復帰組だが、もともと自力のあるチームなので、J1でも問題なくフルシーズンを過ごすことができるはず。守備陣に不安はあるが、攻撃力はJ1でも中位以上で、熱狂的なサポーターに囲まれて、ホームでは強さを見せるだろう。
11位 ヴィッセル神戸→ こちらもJ1復帰組だが、過去の実績は十分で、J1の戦い方は熟知している。戦術浸透度は、J1というカテゴリーでもトップクラスで、欧州ナイズされた組織的でダイナミックなサッカーがJ1に新しい風を巻き込むだろう。
12位 横浜Fマリノス→ MF奥とDFドゥトラを放出し若返りを図るが、早急に結果を求めるのは酷。それでも、DF中澤やDF松田、DF栗原ら、守備陣はタレント豊富で、大崩れすることはないだろう。怪我人に泣いた過去、数シーズンの反省を生かしたいが・・・。
13位 サンフレッチェ広島→ ペトロビッチ監督の2年目。06シーズンは、MF森崎和幸やFW盛田を最終ラインで起用する大胆な采配を見せたが、07シーズンも同様の布陣で挑むのかが注目される。まだ、優勝を争うだけの自力はないが、MF柏木・MF高萩・FW前田・MF青山ら若くて優秀な選手が揃う。将来に向けて、実りのあるシーズンにしたい。
14位 大分トリニータ→ 06シーズンは、FW高松を中心にFW松橋やMF梅崎、MF高橋らが急成長を見せて中位に食い込んだ。07シーズンも、ほぼ同様のメンバーでシーズンに入ることになりそうだ。楽なシーズンにはならないと思われるが、シャムスカにはいつも驚かされるので、快進撃を見せる可能性も。
15位 ヴァンフォーレ甲府→ 主砲のFWバレーとMF倉貫を引き抜かれたが、残りのメンバーでも、ある程度は戦えるだろう。注目はMF藤田で、ゴールに直結する活躍が求められる。中位以上を狙うためには、FWアルベルトの出来にかかってくる。
16位 アルビレックス新潟MFデビット・純・マーカスとDF千代反田の獲得は悪くはないが、上位をうかがうには、物足りない。地域性もあり移籍市場では苦戦の模様。怪我がちだったとはいえ、チームの心臓のMFファビーニョが退団し、試練のシーズンとなりそうだ。
17位 大宮アルディージャ知将の三浦監督が退団し新しいチームに生まれ変わるためのシーズンだが、規律の多かったチームだったので、その反動でチームが緩むと低迷する可能性もある。今後、J1の中で存在感を発揮できるのかを左右する大事なシーズン。
18位 横浜FC→ 守備の組織力はJ1でも上位だが、個の能力が特別に優れているわけではない。組織で守りきれなかったときにどう対応するのかが不安材料。攻撃では、FW城とFWアレモンの2トップが退団し、MFアウグストも退団が濃厚で、明らかにタレント不足。苦しいシーズンになりそうだ。
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2007年 J2 順位予想■展望■京都・C大阪・福岡がJ2に降格し、7チームがJ1の経験をもつチームとなった。今年のJ2は、かつてないほどの大混戦が予想される。降格組の3チームに加えて、鳥栖・仙台・東京V・札幌も昇格を狙っており、熾烈な争いとなるだろう。
そのなかでも、オフに効果的な補強を行って、06シーズンよりも明らかにパワーアップした京都が優勝の最右翼。不安定だった最終ラインにはDF秋田とDF森岡を獲得し、MF倉貫も引き抜いた。J2レベルでは、穴が見つからない隙のない布陣となった。
京都の後に続くのは、札幌・鳥栖・C大阪。札幌と鳥栖は、昇格の大チャンスのシーズンとなる。C大阪は、戦力ダウンは免れないが、それでも選手層はJ2屈指で、長丁場のシーズンでは、自力を発揮するだろう。湘南・福岡・仙台にも、昇格の可能性はあるが、いずれも、ストライカー不足に悩んでおり、効果的な補強が出来れば、昇格レースに参加できる。
8位に挙げた愛媛FCは、中位をうかがうシーズンとなる。9位の山形は主力流出で苦しいシーズンになりそうだ。10位の東京Vは、未来への展望がもてない。水戸・徳島・草津は、チームの基礎を固めるシーズンで、かみ合えば、中位グループの仲間入りも可能。
■ 各チームの戦力分析と見所1位 京都サンガ→ FWパウリーニョとFWアンドレが残留し、J2最高レベルの2トップを維持した。新戦力では、CBに森岡(清水)と秋田(名古屋)を獲得し、ボランチではMF倉貫(甲府)を加入させた。このチームには珍しく適材適所な戦力強化で、J2制覇に向けて不安要素は少ない。
2位 コンサドーレ札幌→ 天皇杯でベスト4。アクションサッカーを掲げた柳下監督の下、チームのベースは出来た。FWフッキら主力の流出が噂されているが、監督就任が決定的な三浦監督(大宮)が、J2で勝ち抜くことの出来る堅実なチームを作ることだろう。若い選手が多いだけに、序盤戦で波に乗れば、昇格の可能性は小さくない。
3位 サガン鳥栖→ エースFW新居の移籍が決定的だが、1億円ともいわれる移籍金で、着実な補強ができるだけだろう。FW新居の代役が務められるようなストライカーが獲得できれば、優勝戦線に食らい付くことが出来る。テクニカルな中盤は、MF高橋、MF廣瀬ら若手選手を中心に大崩れすることはないだろう。
4位 セレッソ大阪→ 予期せぬ降格だっただけに、ダメージは少なくない。FW古橋やMF森島寛は残留が決定したが、FW大久保やFW西澤らの動向は未定。U-17代表のFW柿谷やU-20代表のFW森島康ら、若年層の逸材も多いが、彼ら二人を中心にチーム作りを行うことは、まだリスクが高すぎる。難しい1年になりそうだ。
5位 湘南ベルマーレ→ 不安要素の守備陣に、経験豊富なDFジャーン(FC東京)を獲得し、幹ができた。スピードには難があるものの、同じく移籍が濃厚なDF斉藤(清水)とのコンビで、どの程度、失点数を減らすことが出来るのか、注目したい。得点力不足の前線では、FW原(山形)を獲得し、FW柿本(C大阪)がレンタル先から復帰したものの、まだまだパワー不足。大物ストライカー獲得ということになれば、一気に昇格の可能性が膨らんでくるが・・・。
6位 アビスパ福岡→ 入れ替え戦の末、J2降格。MF薮田が退団し、MF古賀やDF千代反田に移籍の噂はあるものの、大部分の選手はチームに残り、新しいシーズンを迎えることになるだろう。パワー不足の前線に、ゴールゲッターを獲得できれば、昇格争いに加わることが出来るが・・・。
7位 ベガルタ仙台→ 東北の雄も、J2に降格して4年目がたった。毎シーズン、J1昇格を目指して戦っているが、シーズン終了後に、毎シーズン、監督が交代しており、継続性はゼロに近く、降格チームにとっては、悪いサンプルとなっている。J2得点王のFWボルジェスも移籍が濃厚で、昨年以上に、苦しいシーズンとなりそうだ。
8位 愛媛FC→ 昨シーズンの躍進を支えた、MF高萩が広島にレンタル復帰したが、五輪代表のGK佐藤(広島)と大型FW三木(G大阪)をレンタルで獲得し、昨シーズンから続くレンタル路線を継続させた。豊富な運動量をベースにしたアグレッシブなサッカーで、上位をうかがう。
9位 モンテディオ山形→ 06シーズンで23得点をマークしたFWレアンドロが神戸に移籍し、戦力ダウンは否めない。入場料収入とスポンサー収入がリーグで最低レベルなので、勝つことで観客とスポンサーを引き付けなければならないチームだが、現状は簡単ではない。
10位 東京ヴェルディ1969→ ラモス監督の2年目。服部(磐田)と土屋(大宮)を獲得し、名波(C大阪)の加入も濃厚。一見すると華やかな補強だが、長期的に見てプラスに働くような補強とは思えない。ラモス監督の使命は、「J1昇格」だけではないはず。
11位 水戸ホーリーホック→ 17得点を挙げた、FWアンデルソンが退団し、ストライカー探しが急務。前田監督のもと、守備的なサッカーから主体的なサッカーに変革を行っている真っ只中。結果が出るようになるまでには、もう少し時間がかかるかもしれない。
12位 徳島ヴォルティス→ 各ポジションにタレントを擁したが、チームとしての統一された戦術はなく、下位をさまよった。中盤の核となった、MF玉乃も退団し、07シーズンは、イチからのスタートとなる。
13位 ザスパ草津→ チームを支えた、MF島田がレンタルで大宮に復帰。アシスト王を失うことになった。島田らレンタル組を含めて、31人のトップチーム登録者のうち15人が退団。07シーズンの開幕で、どんなチームに仕上がるのか、いまだに見当がつかない。
※ 1月7日、現在の予想です。
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