■ 下部組織が充実している柏DF森脇、FW興梠、MF関口など、日本代表クラスの選手を補強して、「優勝候補の筆頭」という呼び声も高い浦和は、選手層もリーグ屈指となった。そのため、出場機会を得るのは、かなり難しいと思うが、U-19日本代表のFW矢島は、得点感覚に優れたアタッカーで、将来が楽しみなタレントである。U-20W杯の出場権を獲得することはできなかったが、昨年秋に行われたアジア選手権でFW矢島は随所にポジショニングの良さを発揮して、チャンスに絡んだ。浦和の2列目は激戦区なので、今シーズンの活躍は難しいかもしれないがいい選手である。
浦和とともに優勝候補に挙がっている柏は、比較的、資金力のあるクラブなので、大物外国人を獲得したり、他クラブの主力を引き抜くこともできるが、その一方で、下部組織も充実しており、今のチームも、主力の1/3程度はユース出身ということで、非常にバランスがいい。今年もU-17W杯のメンバーだったMF秋野ら5人の選手がトップチームに昇格してきたが、ユース出身で2年目のDF山中はU-19日本代表でも活躍した有望株である。DF橋本がいるので、ポジション争いは熾烈だが、左足のキックは並外れたものがある。
5位と躍進した鳥栖はFW野田にブレークの期待がかかる。身体能力は並程度だが、183センチとサイズがあって、しかも、リーチがあるので、ポストプレーヤーとしての評価は高くて、ボールのおさまる選手である。エースのFW豊田は日本代表入りが期待されて久しいが、ザッケローニ監督の求める1トップ像に近いのは、むしろ、FW野田の方である。昨年はサイドハーフでプレーする機会が増えて、プレーの幅が広がったが、彼がサイドで起点を作ってくれるとFW豊田の仕事が楽になる。
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