■ J2の第6節J2の第6節。週末にルヴァン杯の3節が行われるのでJ2からルヴァン杯に出場している徳島と大分の2チームはJ2のリーグ戦が水曜開催になった。ルヴァン杯に出場する徳島ヴォルティスは3月23日(水)に他のチームに先駆けて6節を消化することになった。ホームの鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムでブラウブリッツ秋田と対戦した。徳島は1勝4分けで8位、秋田は2勝3敗で13位に位置する。
ホームの徳島は「4-1-2-3」。GK松澤。DF新井直、カカ、石尾、安部崇。MF白井永、児玉駿、渡井。FWオリオラ・サンデー、ムシャガ・バケンガ、西谷和。徳島は開幕から4試合連続で引き分けだったが5節の大宮戦(A)で初勝利を挙げた。大宮戦で少しメンバーを入れ替えたがDFカカ、DF石尾、MF児玉駿などがスタメンで起用されるようになった。U-22日本代表のFW藤尾はU-23ドバイ杯に参加している。
対するアウェイの秋田は「4-2-2-2」。GK新井栄。DF才藤、小柳、池田樹、飯尾竜。MF稲葉、輪笠、三上、茂。FW吉田伊、武。連戦ということもあってメンバーを少し入れ替えたが開幕から5試合でベンチ入りしながら出番はなかったGK新井栄とDF池田樹が初スタメン。フルタイム出場を続けていたGK田中雄とDF千田はベンチ外となった。10番のMF沖野は右足アキレス腱断裂で長期離脱することになった。
■ 水曜日の夜の開催水曜日の夜の開催となったが気温は9.7℃。雨も降るあいにくのコンディションでの試合になった。1勝4分けながら開幕から負けなしの徳島はホーム初勝利を目指す試合だったが右ウイングで初スタメンとなったFWオリオラ・サンデーが積極的な仕掛けを見せた。秋田はいつも通りでシンプルなサッカーを見せた。前半26分には相手のバックパスのミスからFW武にビッグチャンスが訪れたが決めることは出来なかった。
後半になると徳島がゴールに迫る回数が増えた。後半13分にはFWオリオラ・サンデーのパスを起点にMF渡井がシュートチャンスを迎えたがキーパーにセーブされた。後半32分にはアンカーの位置で起用されているMF白井永が得意のミドルシュートを放ったが左足のシュートは枠を捉えることは出来なかった。さらに後半36分にはFW西谷和が左サイドの裏を取って右足でシュートを放ったがキーパーにキャッチされる。
秋田は後半38分にFKからFW青木翔が空中戦で競り勝ってゴール方向に流れたボールに反応したDF飯尾竜にチャンスシーンが訪れたが押し込むことは出来なかった。試合はスコアレスドローに終わった。両チームとも放ったシュートは6本のみ。あまりシュートシーンを作れない試合になった。またもホームで引き分けた徳島は開幕6試合で1勝5分けとなった。秋田は2勝3敗1分け。まずまずのスタートを切った。
■ 引き分けが目立つ今年のJ2リーグ徳島は1勝5分けで勝ち点「8」。暫定ながら順位は6位なのでこちらもまずまずと言えるが6試合で勝ち点「8」というのは昇格を狙うチームとしてはやや物足りない数字になる。負けていないことは評価できるが、やはり、勝ちきれない試合が目立っている。J2は年間の試合数が「42」なので『7試合を1クール』と考えているチームが多くなると思うが好スタートを切ったのか?出遅れたのか?の評価はかなり難しい。
徳島に限らず、今シーズンのJ2は引き分けの数が多くなっているが「全試合の中で引き分けに終わった割合」を計算すると2020年は26.6%、2021年は29.7%、今シーズンはここまで36.8%となる。全体のレベルが上がっているのか?得点力に欠けるチームが多いのか?守備は堅いチームが多いのか?理由は定かではないがここまで引き分けが多いのは珍しい。当然、5分けの徳島がJ2で最多の引き分け数になる。
残留であったり、10位前後を目指すチームであれば勝ち点「1」でも十分と言えるが徳島のようにJ1を目指すチームは勝ち点「1」では不満足である。特にホーム戦となると勝ち点「3」が求められる。徳島の各種のスタッツを見ると「ドリブル数」はJ2で1位となるが「シュート数」は8位、「クロス数」は14位、「ペナルティエリア進入回数」は14位となる。『ゴール前の厚み』という点はかなり物足りない状況である。
FW藤尾もしくはFWムシャガ・バケンガが3トップの中央で起用されており、前者は1ゴール、後者は3ゴールを奪っているのでまずまずのスタートを切ったがCFの選手にかかる負担は大きくて左右のウイングやインサイドハーフの選手がもっとシュートチャンスに絡まないといけない。左右のウイングやインサイドハーフの選手の中でゴールを決めているのは左ウイングのFW西谷和のみ。やや寂しい数字になる。
期待したいのは高卒1年目ながら早くも出場機会を得ているFWオリオラ・サンデーになる。2019年に留学生としてナイジェリアから来日して日本でプロ選手になったが身体能力は相当に高い。最近ではMFターレス(熊本)が留学生からJリーガーになってJ2やJ3で活躍しているが留学生ということもあって日本語は問題なし。日本の環境にも慣れている。名古屋入りを実現させたFWターレスのように出世できるか?
■ 秋田は2勝3敗1分けアウェイで引き分けた秋田は2勝3敗1分けとなった。6試合で勝ち点「7」というのはまずまずと言える。今シーズン初の引き分けとなったが攻撃力の高い徳島を相手に被・シュート数は6本のみ。持ち味である堅い守備は光った。この日はGK新井栄とDF池田樹が初出場するなど少しメンバーを入れ替えたが大きな問題は生じなかった。後半の半ば以降の攻め込まれた時間帯も落ち着いて対応することは出来た。
オフに愛媛FCから秋田に完全移籍したDF池田樹は開幕から5試合連続でベンチスタートで出番はなかった。なかなか出番が回ってこなくてうずうずしていたと思うがスタメンのチャンスを得て好プレーを見せた。186センチとサイズに恵まれているが身体的な能力も非常に高い。C大阪の頃から「未完の大器」と言われてきたが愛媛FCや長野では殻を破るきっかけはつかめず。停滞しているが潜在能力は相当に高い。
6試合で4得点なので今シーズンも得点力不足に苦しんでいるがDF池田樹がいるとセットプレーの期待感は増す。もともとJ3時代から秋田はセットプレーを得意にしているので自らの武器であるヘディングでアピールしたい。今シーズンから10番を背負っているMF沖野が大怪我をして今シーズン中の復帰は難しくなったので「右SHを誰にするのか?」が注目点になるが現状は選択肢はたくさんあるが決め手には欠ける。
▼ 動画の投稿日 (2022年3月19日)
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