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【五輪代表】堂安律なのか？久保建英なのか？併用なのか？どちらも外すのか？ (下) | | |　

■　2人と比べて遜色ない実力を持つMF三好

MF堂安とMF久保建の2人が「この世代の中ではトップ級のタレントであり、軸候補であること」は誰しも認めるところだと思うが、イコール、「この2人を軸に代表チームを作らないといけない。」というわけではない。フル代表に継続して招集されているのはMF堂安とMF久保建であり、MF三好は本格的にフル代表に定着しているわけではないが、現状の実力や将来性などを比較して2人と大きな差があるわけではない。

確かに人気や知名度ではMF堂安とMF久保建の方がはるかに上になるがMF三好も五輪代表の攻撃陣の中心候補であり、これまで五輪代表の中心として攻撃陣を引っ張ってきた選手である。コパ・アメリカの2戦目のウルグアイ戦で2ゴールを決めたときは世界に衝撃を与えたが「現状の実力や将来性ではMF堂安とMF久保建よりもMF三好の方が上」と考える人も少なくはないだろう。甲乙つけがたいタレントである。

「3-4-2-1」を採用する場合にMF堂安とMF久保建ではなくてMF堂安とMF三好を並べる形やMF堂安とMF久保建を並べる形も、今後、テストされるだろう。3人の左利きのアタッカーの競争は面白くなると思うが五輪代表は他にも面白いアタッカーがたくさんいる。MF三笘(筑波大)、MF旗手(順天堂大)、MF岩崎(札幌)などは五輪代表で十分な結果を残してきた選手なので「彼らも2列目のレギュラー候補」と言える。

「3-4-2-1」の2シャドーは「レフティの選手が2人並ぶ形」よりも「左利きの選手と右利きの選手が並ぶ形」の方がバランスは取りやすい。また、ボールを持ったときに仕事をするタイプのMF堂安やMF久保建やMF三好を並べるよりも3人のうちの誰か1人に絞ってその横に爆発的なスピードを持つMF前田大(CSマリティモ)やスピードと運動量を兼ね備えたMF岩崎(札幌)のような選手を置いた方が機能する可能性もある。

■　華麗なドリブルが魅力のMF三笘(筑波大)

日本に限らず、世界中のサッカーファンはスターを併用することを望むが似た系統の選手をピッチ上に送り出してうまく機能させるのは難しい。よく知られているのはMFネッツァーなのか？MFオベラートなのか？の論争が巻き起こった1970年代の西ドイツ代表になるが昔からサッカー界ではよくある話と言える。FWペレやFWリベリーノやMFトスタンなどの併用に成功した1970年のブラジル代表は特別と言える。

MF堂安やMF久保建やMF三好がスペシャルな選手であることは間違いないが川崎F入りが内定しているMF三笘(筑波大)のドリブルも一級品である。華麗なドリブルで相手DFを切り裂くことが出来る。「MF堂安とMF三笘」や「MF久保建とMF三笘」や「MF三好とMF三笘」という組み合わせでも相当に魅力のある2シャドーになる。MF三笘は左サイドから中央にカットインするプレーが得意なので棲み分けは出来るだろう。

同じく川崎F入りが内定しているMF旗手(順天堂大)も能力的には相当に高い。五輪代表ではコンスタントにゴールを決めて生き残ってきたがMF堂安やMF久保建やMF三好やMF三笘などと比べるとよりストライカー色の濃い選手になる。正確なボールコントロールからスムーズにシュートまで持っていくことが出来る。「MF堂安とMF旗手」や「MF久保建とMF旗手」や「MF三好とMF旗手」でも同様に面白いコンビになる。

五輪代表では1トップの位置で起用される機会も多いMF前田大(CSマリティモ)は松本山雅のときはほぼシャドーの一角だった。驚異のスピードは世界クラスと言える。「3-4-2-1」や「4-2-3-1」の1トップで起用する方法もあると思うが「MF堂安とMF前田大」や「MF久保建とMF前田大」や「MF三好とMF前田大」というのも組み合わせとしてはかなり面白い。彼のスピードをどう生かすのか？は注目点になる。

■　4つのパターンが考えられるが・・・。

京都橘高のときは世代屈指のストライカーだったMF岩崎はプロ入り後は伸び悩んでいる。Jリーグでインパクトを残せていないが五輪代表では同じようにコンスタントにゴールを決めている。スピードがあって運動量が豊富で相手の守備網をかき回すことが出来る。所属クラブで出場機会を確保しないと東京五輪のメンバーに選ばれるのは難しいと思うが「もともとのポテンシャルという点では世代有数の選手」である。

G大阪で活躍してマンチェスターCへの移籍を実現させたMF食野亮(ハート・オブ・ミドロシアン)はここに来て評価を急激に上げている。果敢にドリブルで仕掛けて貪欲にシュートを狙うことが出来る選手である。J1の上位争いに参加している広島で攻撃の中心になっているMF森島司(広島)も五輪代表には何度か招集されており、海外で経験値を積み上げているMF伊藤達(シントトロイデン)も2シャドーの候補になる。

現時点での実力と人気と知名度を加味するとMF堂安とMF久保建に注目が集まるのは当たり前の話になるが「2シャドーの2人」という視点で考えると「MF堂安とMF久保建の2シャドーがベスト」とは言い切れない。「MF堂安だけになるパターン」、「MF久保建だけになるパターン」、「MF堂安とMF久保建を併用するパターン」、「両方とも外れるパターン」の4つあるがいずれのパターンになっても不思議はない。

　・2019/11/20 　【五輪代表】堂安律なのか？久保建英なのか？併用なのか？どちらも外すのか？ (上)
　・2019/11/20 　【五輪代表】堂安律なのか？久保建英なのか？併用なのか？どちらも外すのか？ (下)