■ J2の1試合平均の観客動員数は・・・。2019年のJ1の1試合平均の観客動員数は「神戸人気」や「イニエスタ効果」や「FC東京の快進撃」や「松本山雅と大分のJ1復帰」などいくつかのプラスの要素が絡んで史上初となる平均2万人越えが確実な情勢になっている。1試合平均の過去最高はJリーグブームの真っただ中と言える1994年に記録した19,598人という数字になるが22節を終えた時点では21,122人。過去最高だった数字を大きく上回っている。
優勝争いや残留争いが佳境を迎える終盤戦は数字が伸びやすいことを考えると「22,000人を上回る可能性もある。」と言えるが一方のJ2の1試合平均の観客動員数は28節を終えた時点で6,796人。2015年は6,824人、2016年は6,946人、2017年は6,970人、2018年は7,049人なので「例年と同じくらいの数字になっている。」と言える。J2の過去最高は2003年に記録した7,895人になるが12チーム制の時代だった。
「6,800人前後」というのが近年のJ2の1試合平均の観客動員数になるが、当然、J2リーグを構成する22チームの顔ぶれというのは、毎年、微妙に異なる。であるにもかかわらず、「6,800人前後」に収束してしまうのは不思議に感じるが、2018年に記録した7,049人というのは22チーム制になった2012年以降では最多の数字になる。優勝争いと残留争いとPO争いが佳境を迎える終盤戦で数字を稼いで7,000人を超えたい。
■ アウェイ動員数の1位は柏レイソルだが・・・。J2は28節を終えた時点で柏が首位に立っている。現在10連勝中。破竹の快進撃を続けて「首位固め」に入っているが開幕前から良くも悪くも柏が今シーズンのJ2の中心だった。J1優勝を経験しており、J1の常連である柏がJ2に降格したことで動員面でどのくらいのプラスの効果が表れるのか?は1つの注目点だったが、28節を終えた時点での「各クラブのアウェイ戦における1試合平均の観客動員数」は表1のようになる。
28節を終えた時点で柏は8,837人。2位の大宮が8,345人なので2位以下との差は大きい。ただ、J2全体の平均値は6,796人であることを考えると「とんでもなく凄い数字」というわけではなさそうだ。3位は横浜FCで8,272人になるが「キングKAZU」が在籍している横浜FCのアウェイ動員力の高さは素晴らしいものがある。FW三浦知の出場機会は決して多くないが「一目見たい。」というサッカーファンが多いのだろう。
表1. アウェイ戦における1試合平均の観客動員数 (28節終了時点)
順位 | クラブ名 | 平均 |
1 | 柏レイソル | 8,837 |
2 | 大宮アルディージャ | 8,345 |
3 | 横浜FC | 8,272 |
4 | アルビレックス新潟 | 7,901 |
5 | レノファ山口 | 7,634 |
6 | ジェフ千葉 | 7,115 |
7 | ファジアーノ岡山 | 6,914 |
8 | モンテディオ山形 | 6,873 |
9 | FC琉球 | 6,799 |
10 | 鹿児島ユナイテッド | 6,686 |
11 | アビスパ福岡 | 6,579 |
12 | 愛媛FC | 6,548 |
13 | FC岐阜 | 6,429 |
14 | 徳島ヴォルティス | 6,422 |
15 | V・ファーレン長崎 | 6,327 |
16 | 町田ゼルビア | 6,141 |
17 | 京都サンガ | 6,049 |
18 | ヴァンフォーレ甲府 | 5,988 |
19 | 水戸ホーリーホック | 5,942 |
20 | 栃木SC | 5,909 |
21 | 東京ヴェルディ | 5,900 |
22 | ツエーゲン金沢 | 5,329 |
■ 1万人を超えているのは6チームのみ表2は2010年~2019年までのJ2の「アウェイ戦における1試合平均の観客動員数のベスト30」を示している。過去最高は2013年のG大阪で13,821人になる。「この年のG大阪戦でクラブ史上最多の動員数を記録した。」というチームがJリーグにはいくつかあって、富山・鳥取・岡山の3チームが該当する。現役の日本代表のMF遠藤とMF今野の人気は凄まじくて「ガンバノミクス」あるいは「脚ノミクス」と呼ばれた。
2位は2011年のFC東京で11,831人になる。3位は2016年のC大阪で10,858人になる。FW柿谷がスイスから戻って来たシーズンになる。この時は「桜ノミクス」と呼ばれたが町田と水戸と讃岐の3チームは「この年のC大阪戦」でクラブ史上最多の動員数を記録している。C大阪は降格1年目だった2015年も10,295人で歴代5位となる。この年の前半戦はウルグアイ代表として活躍したFWフォルランが在籍している。
6位は2017年の名古屋で10,235人となる。初のJ2降格を喫したシーズンになるがFC岐阜は「この年の名古屋戦」でクラブ史上最多の動員数を記録している。名古屋が話題の中心になったが各地のスタジアムは名古屋戦になると大盛況で「鯱ノミクス」と呼ばれた。表のとおり、1万人を超えているのは2011年のFC東京、2013年のG大阪、2014年の磐田、2015年と2016年のC大阪、2017年の名古屋の6チームとなる。
今年の柏の8,837人というのは12位に相当する。他には大宮が15位、横浜FCが16位、新潟が23位に入っている。2018年は松本山雅の8,850人が最多だった。松本山雅のアウェイ動員力もかなりのレベルであるが、2018年の松本山雅も、2019年の柏も「○○ノミクス」という名前が付けられるほどではないようだ。ちなみに歴代ワーストは2012年の岡山で4,730人。ワースト2位は2011年の栃木SCで4,833人になる。
表2. アウェイ戦における1試合平均の観客動員数 (2010年-2019年)
順位 | クラブ名 | 年度 | 平均動員数 |
1 | ガンバ大阪 | 2013年 | 13,821 |
2 | FC東京 | 2011年 | 11,831 |
3 | セレッソ大阪 | 2016年 | 10,858 |
4 | ジュビロ磐田 | 2014年 | 10,316 |
5 | セレッソ大阪 | 2015年 | 10,295 |
6 | 名古屋グランパス | 2017年 | 10,235 |
7 | ジュビロ磐田 | 2015年 | 9,791 |
8 | 松本山雅 | 2017年 | 9,203 |
9 | ジェフ千葉 | 2010年 | 9,181 |
10 | 清水エスパルス | 2016年 | 9,158 |
11 | 松本山雅 | 2018年 | 8,850 |
12 | 柏レイソル | 2019年 | 8,837 |
13 | 横浜FC | 2017年 | 8,657 |
14 | 横浜FC | 2015年 | 8,594 |
15 | 大宮アルディージャ | 2019年 | 8,345 |
16 | 横浜FC | 2019年 | 8,272 |
17 | 横浜FC | 2016年 | 8,261 |
18 | 横浜FC | 2010年 | 8,228 |
19 | 柏レイソル | 2010年 | 8,147 |
20 | 東京ヴェルディ | 2018年 | 8,082 |
21 | 横浜FC | 2018年 | 8,031 |
22 | 横浜FC | 2013年 | 8,001 |
23 | アルビレックス新潟 | 2019年 | 7,901 |
24 | 横浜FC | 2011年 | 7,893 |
25 | 東京ヴェルディ | 2011年 | 7,877 |
26 | コンサドーレ札幌 | 2010年 | 7,774 |
27 | 松本山雅 | 2014年 | 7,730 |
28 | 湘南ベルマーレ | 2017年 | 7,725 |
29 | コンサドーレ札幌 | 2015年 | 7,704 |
30 | ヴィッセル神戸 | 2013年 | 7,703 |
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