■ 毎年恒例のSBSカップが開幕毎年恒例のSBSカップが開幕した。真夏の暑い時期に開催されることが多い過酷な大会になるが今大会に出場するのはU-18日本代表・静岡ユース・U-18コロンビア代表・U-18ベルギー代表の4チームになる。意図的だと思うがロシアW杯の本大会のGLの構成とよく似ている。地元の静岡ユースは「清水ユースと磐田U-18の選手」が中心になる。影山監督率いるU-18日本代表は初戦でU-18ベルギー代表と対戦した。
日本は「4-2-2-2」。GK板橋(鳥栖U-18)。DF三原秀(愛媛U-18)、DF西尾(C大阪U-18)、DF馬場晴(東京Vユース)、DF加藤聖(JFAアカデミー福島)。MF土肥(広島ユース)、MF松本凪(C大阪U-18)、MF中山陸(甲府)、MF小田(神戸U-18)。FW藤尾(C大阪U-18)、FW櫻川ソロモン(千葉U-18)。今回のメンバーは全員が2001年生まれでパリ世代の選手になる。早生まれとなるMF中山陸は唯一のJリーガーになる。
ベンチスタートになったのはGK小畑(仙台ユース)、DF井出(柏U-18)、DF木村誠(FC東京U-18)、DF石田凌(名古屋U18)、MF岩本翔(筑波大)、MF中村龍(SC相模原ユース)、MF鮎川(広島ユース)、MF石浦(東京Vユース)、FW晴山岬(帝京長岡高)の9名。当初は浦和入りが内定しているMF武田英(青森山田高)が選出されていたが怪我のため辞退。MF土肥が追加招集されている。MF岩本翔は唯一の大学生になる。
■ 2対0で完勝したU-18日本代表試合は18:30キックオフ。40分ハーフで行われた。両チームの選手にとっては過酷なコンディションの中での試合になったが、慣れない環境の中、動きの重いベルギーを相手に日本が優勢に試合を進める展開になった。前半15分のFW藤尾のミドルシュートはバーに直撃して先制ゴールとはならなかったが前半30分にFW藤尾のパスから右サイドの裏を取ったDF三原秀がクロス。これをMF小田が決めて先制に成功する。
1対0で迎えた後半14分には右SBのDF三原秀の裏へのパスから抜け出したFW藤尾がキーパーもかわしてから左足で流し込んで貴重な追加点のゴールを奪った。愛媛U-18でプレーする右SBのDF三原秀は2アシストの活躍。鮮烈な印象を残した。C大阪U-23の一員としてJリーグでのプレーも経験しているストライカーのFW藤尾は1点目のMF小田のゴールにも絡んでいるので2ゴールに絡む活躍だった。
過密日程になるので日本は後半の半ばを過ぎると選手を大きく入れ替えた。高体連のチームでプレーする選手としては唯一の選出となるFW晴山岬(帝京長岡高)などを投入するがなかなかチャンスを作れなくなった。終盤になると左SBのDF加藤聖(JFAアカデミー福島)のクロスからチャンスを作るようになったが3点目のゴールを奪うことは出来なかった。それでも2対0で勝利した日本が白星スタートを切った。
■ パリ世代はフォワード陣が充実フル代表がロシアW杯で激闘を繰り広げた日本とベルギーの対戦になったが日本が2対0で快勝した。これだけの暑さなので日本の選手も消耗したと思うが、やはり、「今の最高気温は28℃くらい」というベルギーからやって来たベルギーの選手は大変だっただろう。18:30キックオフなので幾分かは涼しくなっているがせっかく遠いところから招待しているので開催時期は再検討した方が有意義な大会になるだろう。
日本は全員が2001年生まれの選手で構成されている。5年後のパリ五輪のときに主力となる選手たちになる。海外組のMF久保建(レアル・マドリー)やGK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、J1で出場機会を得ているMF松岡大(鳥栖)、J2で出場機会を得ているMF山本理(東京V)やFW斉藤光(横浜FC)、インターハイに出場したFW染野(尚志高)などは招集されなかったがこの世代も各ポジションにタレントを揃えている。
中でもパリ世代はフォワードの人材が豊富である。この試合で注目が集まったのは190センチのFW櫻川ソロモン(千葉U-18)だった。父親がナイジェリア人になるが身体能力が高くて足元の技術が高い。「ジェフ千葉の至宝」とも呼ばれているがFW藤尾(C大阪U-18)との2トップは強力である。FW栗原イブラヒムジュニア(三菱養和SCユース)やFWブラウンノア賢信(横浜FMユース)などもいるのでCF系の選手の層が厚い。
■ 2アシストの活躍だった右SBのDF三原秀真2点目のゴールを決めたFW藤尾はJ3のC大阪U-23で5試合に出場しているが長時間プレーする機会はないのでじっくりとプレーを観るのは久しぶりだったが以前と比べると運動量が多くなって攻守にアグレッシブにプレーできるようになった。その一方で得意にしているポストプレーでボールを失うシーンが目立ったのでプレーの質は低かった。プレーの量が増えているのはいい傾向になるが質は落としたくない。
この試合で目立ったのは右SBのDF三原秀だった。右SBながら2アシストを記録。「2トップの右側」でプレーする機会が多かったFW藤尾との関係性が良くて2つのアシストの場面はともに状況判断が的確で、かつ、キックの精度も高かった。172センチなのでサイズに恵まれている選手ではないが代表定着に向けてこれ以上ないほどのアピールが出来た。いいタイミングで攻撃に参加してチャンスに絡める選手である。
彼は愛媛U-18所属になる。愛媛FCの下部組織出身の選手の出世頭はトップチームで活躍しているDF前野になるが「愛媛FCに所属する選手が年代別代表で活躍する。」というのは男子では珍しい。1993年生まれのMF近藤貫が愛媛U-18に所属していた頃に年代別代表でプレーしているがそのくらいである。DF三原秀のような選手が出てくるといろいろな面でプラスに作用する。愛媛FCにとっては明るいニュースである。
★ 現在の投票数 → 214票
→ 最大で20人まで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
拍手が多かったエントリー (2005年-2019年)
第01位 2009/02/19 サッカーを観る上で気をつけたい8箇条 → 433拍手
第02位 2007/12/16 オシムジャパンを殺したのはセルジオ越後か? → 360拍手
第03位 2008/06/01 松本育夫(サガン鳥栖GM)のサッカー人生 → 271拍手
第04位 2008/05/02 みんなKAZUが好きだった。 → 255拍手
第05位 2008/08/14 凹んだときにはオシム語録 → 250拍手
第06位 2010/06/30 日本代表のスタッフと27人の選手をたたえよう。 → 244拍手
第07位 2010/06/03 日本サッカーの偏差値を下げてしまっている人 → 219拍手
第08位 2013/01/31 【読エ】 鳥栖サポーターにとっての豊田陽平とは? → 216拍手
第09位 2013/01/04 【読エ】 サンフレッチェ広島 J1リーグ優勝について想う → 210拍手
第10位 2010/02/12 杉山サンが酷過ぎる → 200拍手
第11位 2011/03/10 【シャルケ×フランクフルト】 内田篤人のメッセージ → 200拍手
第12位 2008/05/04 カリスマ:山本浩アナの名フレーズを堪能する。 → 194拍手
第13位 2008/01/14 金子達仁さんのレッズサポ批判 → 176拍手
第14位 2010/05/16 【C大阪×神戸】 シンジ 旅立ちの日 (生観戦記 #4) → 171拍手
第15位 2008/10/30 もし、小倉隆史の大怪我がなかったならば・・・。 → 169拍手
第16位 2008/05/30 中田英寿のいない日本代表チーム → 162拍手
第17位 2014/02/25 ゼロックスでの広島批判に感じた強烈な違和感 → 154拍手
第18位 2013/03/07 【読エ】 香川真司と柿谷曜一朗 → 147拍手
第19位 2008/08/13 ラモス瑠偉と日の丸への思い → 129拍手
第20位 2011/02/02 はじめてのサッカースタジアム → 122拍手
第00位 2019/08/10 J3+(アンテナ) ・・・ 人気のあるサッカーサイトの最新記事 (4つ)
- 関連記事
-