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2024年10月12日 (土)

イランとの戦争が近づく中、ガザとレバノンでの虐殺



ガザでの大量虐殺と民族浄化の活発化、レバノンでの新たな絶滅作戦の脅威、そしてイランとの想像を絶する恐怖の直接戦争への加速。

ケイトリン・ジョンストン
2024年10月9日

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。

 イスラエル国防軍は爆弾を投下し複数病院に避難命令を出し狙撃ドローンで民間人を攻撃し民間人を包囲して何万人もの人々に南へ移動するか死ぬかの選択を迫り、イスラエルは長年計画していたガザ北部の民族浄化を開始した模様だ。イスラエルは、ジャバリア難民キャンプに退去を命じるビラを投下し退去しようとする人々を射殺していると報じられている。

 昨年10月7日以来、ガザでおよそ100回の10月7日攻撃をイスラエルは行っている。ガザ地区でボランティア活動を行った多数のアメリカ人医療従事者が、イスラエルの猛攻撃による実際の死者数は11万8000人以上と推定する公開書簡に署名しバイデン大統領に送った。同時期にレバノンでもイスラエルは約2回の10月7日攻撃を行っており、レバノンでのイスラエルによる死者2100人の大半はここ数週間で発生している。

 ガザとレバノンの両方でイスラエルの残虐行為が激化する中、ベンヤミン・ネタニヤフ首相はレバノン国民に宛てた声明を発表し「ガザで見られるような破壊と苦しみにつながる長期戦争の奈落の底に陥る前にレバノンを救う」ため何とかヒズボラを倒す必要があると訴えた。

 何ヶ月もガザを破壊したようにレバノンも破壊するとイスラエル当局は言っている。昨年12月、「レバノンの誰もが、ガザの地図、航空写真をベイルートの航空写真の上に置き、自分がそこでこんなことが起きてほしいと思っているのか自問できる」とイスラエルのヨアブ・ギャラント国防相は述べた。今やネタニヤフ首相自身がそう言っている。

 注目すべきは、ネタニヤフ首相の声明が英語で行われ、英語字幕がついたことだ。これは実際はレバノン国民への呼びかけではなく、欧米諸国が見るためのプロパガンダだった。レバノン国民が自国の破壊を阻止するためヒズボラに対して武器を取るとネタニヤフ首相は思っておらず、レバノンに対して既に計画していることを正当化するための物語を作り上げているに過ぎない。

 そしてアメリカはイスラエルに前進を促している。火曜日、バイデン政権はもはやヒズボラとの停戦を支持しておらず「ヒズボラの能力を弱めるイスラエルの取り組みを支持する」とマシュー・ミラー国務省報道官が報道陣に述べた。二週間前、政権はガザでの停戦も事実上断念したとCNNが報じた

 そして、イランについてさえ、我々はまだ話していない。米軍当局がイスラエルのイラン攻撃計画に直接参加すること、イスラエルが攻撃を開始すればイラン軍に対して米軍独自の空爆を開始する可能性について話し合っているとNBCニュースは報じている

 イスラエルの次の攻撃にアメリカが加わるかどうかは別として、イスラエルによる更なる攻撃に対し報復するとイランは既に明らかにしており、イランが反撃すれば攻撃を激化させ、おそらくイランのエネルギー・インフラを攻撃し始めるとイスラエルは明言している。これが全面戦争に発展する可能性が高まっているが、そうなればアメリカがイスラエルを防衛することは避けられない。

 Axiosとイスラエル情報機関内部のバラク・ラビドは、バイデン政権がイスラエルの好戦的行動にいかに苛立ちを募らせているかについて新たな記事を発表した。Axiosの典型的なやり方で、イランとレバノンに対するイスラエルの軍事作戦計画にホワイトハウスが「益々不信感を抱くようになっている」と報じているが、バイデン政権の典型的なやり方で、そのアメリカ情報筋は、何が起ころうともアメリカは「イスラエルの自衛に協力する可能性が高い」と認めている。

 11月のアメリカ選挙で誰が勝利しても、イスラエルとともに地獄の底へ向かう道を進む決意をしているようだ。

 カマラ・ハリス副大統領は、バイデン政権によるイスラエルへの大量虐殺的支援を擁護し、政権がイスラエルに与えている武器は「イスラエルが自衛することを可能にする」と60 Minutesのインタビューで述べた。またアメリカ最大の敵だと彼女はイランを名指しした

 ザ・ビュー出演で、ハリスは、バイデン大統領とどう違う行動を取っていたかと聞かれ「思い浮かぶことは何もない」と答えた。その後「ジョー・バイデンと私の違いは何かと聞かれたが、違いの一つは、私の内閣に共和党員を迎えることだ」と付け加えた。

 トランプの方が優れていると皆様が誤解しないため言うが、先週、前大統領はイスラエルはイラン核施設を攻撃すべきだと述べ、バイデン政権はこの点で十分積極的ではないと批判した。

 金曜日の選挙イベントで「(バイデンに)イランについてどう思うか、あなたはイランを攻撃するつもりかと彼らは尋ねた」とトランプは述べた。「すると彼は『核施設を攻撃しない限りは』と答えた。それこそ攻撃したいものだろう? 彼はその点間違っていると思うと私は言った」

 トランプが平和主義者だとまだ言う人は全くの愚か者だ。このような発言はジョン・ボルトンやリンジー・グラハムなどワシントン最悪の戦争屋連中の発言と完全に一致する。

 とにかく、それが今我々がいる場所なのだ。それがアメリカ帝国が我々を導いている軌道だ。ガザでの大量虐殺と民族浄化が活発に行われ、レバノンでは新たな絶滅作戦の脅威があり、イランとの想像を絶する恐怖の直接戦争が加速している。

 これら精神異常者連中を止めなければならない。

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画像はAdobe Stockより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/10/09/slaughter-in-gaza-and-lebanon-as-war-with-iran-approaches/

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