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2023年3月22日 (水)

ブッシュ時代のネオコンはイラク(と他の全て)について口をつぐむべし

2023年3月15日
ケイトリン・ジョンストン

この記事を英語音声で聞く。

 デーヴィド・フラムとマックス・ブートというイラク侵略推進を支援した二人のネオコンは我々があの恐ろしく許せない戦争の20周年に取り組む中、我々と共有したい考えを持っている。我々人類に対して戦争をした責任ある全員がまさに今日まで大いなる影響力と尊敬を享受しているので二人の意見は広く評価されている主流出版物で読める。

 二人はそれぞれの方法で戦争が間違いだったと認め、同時にキューバ危機以来いかなる時より核アルマゲドンに人類を近づけているウクライナでのアメリカ代理戦争を応援している。二人ともイラク戦争の回顧に戦争の弁明や歴史的出来事の修正論や徹底的なウソと混ぜている。そして二人ともしっかり沈黙すべきだ。あらゆることに関して。永久に。

 フラムの記事は彼が編集主幹のThe Atlanticで発表され「イラク戦争再考」という題だ。フラムは9/11事件後、地政学戦略上重要な国々へのアメリカ軍拡張主義と「人道介入」の未曾有の時代の原点となったジョージ・W・ブッシュの悪名高い「悪の枢軸」演説原稿を書いた功績を認められている

記事の第二段落で、フラムは嘘の絶対的な焦げ付きで始まり、「化学兵器の砲弾と弾頭の兵器庫」がイラクで発見され、大量破壊兵器の物語が少なくともある程度真実であることが証明されたことを示唆している。

 第二段落で、フラムは「化学兵器砲弾や弾頭の兵器庫」がイラクで発見され、大量虐殺兵器言説が少なくとも多少は本当だと証明されたことを示唆する強烈なウソで口火を切る。The Interceptのジョン・シュワルツは、イラク化学兵器は以下のいずれかしかないと2015年に説明していた。(A)軍需品は90年代にイラク兵器コンプレックスで国連検査官によって地下壕に閉じ込められ、それを移動するにはあまりに危険で、そのままになっているか(B)イラン・イラク戦争後に若干の古い軍需品は無くなったか忘れられた。いずれの場合もサダム・フセインが何らかの大量虐殺兵器を隠していたというのは本当ではない。

https://twitter.com/schwarz/status/1635788424220114944

 フラムは「アメリカはイラクで民主主義を築くため戦争した」と主張するが、子供のおとぎ話で、ばかと子供しか信じない。指導者がアメリカのエネルギー権益に十分従順でなく、地政学戦略上重要地域の、石油に富んだ国だったからイラクは侵略されたのだ。イランとの関係を再度正常化する方向でも動いていたが助けにはならなかった。

 フラムは滑稽にも「アメリカがイラクでしたのは、いわれのない侵略行為ではなかった」と主張し、オバマ政権が化学兵器使用の主張で「自身の超えてはならない一線」宣言を実行するためシリアを侵略しなかったのを批判して全く何も学ばなかったことを示す。

 フラムは、戦争を「重大な高価な間違い」と呼んで記事を始めるが、終わる頃に彼は完全に、イラク人にとって事態をどれだけ良くしたかを興奮して語って、すっかり後戻りする。彼は「ISISがイラクで破壊され、シリアでごく小さい立場に落とされ」「ジハード・テロがアラブ中東全体で薄らぎ」それに続く「安定」で、より多くの石油輸出のように、イラク人にとって「経済的利益」をもたらしたと言う。フラムは「イラクに、国と国民にとって遙かに良い別の未来があったかどうか、私には非常に疑わしく思える。」と言って、もしアメリカが侵略していなかったら、イラク人にとって事態は同じように悪いものだったろうという反証不可能な空想の主張をする。

 「イラクの統治は不完全だが、アメリカ介入のおかげで、イラクは独立した歴史で初めて多少自国民に対し責任を負う政治制度を持っている」とフラムは書いている。

 フラムは、ネオコンのイメージを回復させるためウクライナでの戦争を利用する考え方の記事を量産するThe Atlanticの長年の、継続するパターンに沿った段落で締めくくる。


 「ウクライナの侵略は人々に欧米民主主義を思い出させた。自由な人々は自己防衛で戦わなければならない時がある。我々がイラク戦争からどんな教訓を引き出すにせよ、その真実は失われてはならない。そして、おそらくイラクの人々と自由を共有する約束も同様まだ失われていない。彼らは可能性を獲得し、彼らの物語は終わっていない。」

https://twitter.com/MaxBoot/status/1634215557191835650

 マックス・ブートの記事は「ネオコンはどこで間違ったか」という題で、Foreign Affairsに掲載されている。ブートは9/11事件の1カ月後にネオコン主義の雑誌Weekly Standardに今や悪名高い「アメリカ帝国擁護論」という題のエッセイを書き、最も早い影響力あるイラク侵略提案者の一人だった。ブートの2001年の長文は、イラクへの「アメリカ侵略と占領」を主張し、迅速かつ容易な勝利を予測し「サダムを退位させたら、バグダッドに、カーブルでと同様アメリカ主導の国際摂政政治を課せる」と述べていた。

 ブートの現在のイラクに対する感情は、戦争と軍事力で民主主義を促進するという考えのフラムの明確な非難よりは深く悔いているものの、彼のForeign Affairs記事には依然多くの戦争挑発たわごとがある。

 「韓国と南ベトナムいずれも共産主義侵略から守る価値があったが、韓国人は南ベトナム人よりも自身の自由のために戦う素晴らしい技能と意欲を示した」とブートは全く出し抜けに宣言する。

 彼が単に共和党の戦争支持から、ウクライナでの代理戦争のような民主党の戦争を支持に軸足を移したことを明らかにする前に「私はもはやネオコンではない」とブートは宣言する。正当なアメリカ介入主義で「ウクライナは簡単に試験に合格する」とブートは述べ、ゼレンスキー大統領を「アメリカの惜しみない支援に値するチャーチル並みの人物」と呼ぶ。

 ネオコンを非難しながらも、ブートは、ブッシュ時代のネオコン仲間全員が昨年結集した同じアメリカ代理戦争の例外的なタカ派支持者だった。ワシントン・ポストの定期論説欄で彼はウクライナに一層強力な兵器を注ぐようアメリカに要求する最もうるさい一人で、アメリカ連合が更に多くの戦車を送る必要について戦争プロパガンダを書くためロイド・オースティン国防長官と共に旅行さえした

 (我々はこの問題を議論しているのだが、なぜワシントン・ポストはマックス・ブートジョン・ボルトンジェニファー・ルービンジョシュ・ロギンに定例論説欄を与える必要があるのだろう? 連中全員戦争挑発ネオコンだ。ネオコンでさえ、ネオコンが多すぎるのに同意すると私は思う。)

 しかし、デーヴィド・フラムやマックス・ブートが発表する特定の言葉より重要なのは、連中の言葉が実際掲載されている事実だ。イラク戦争という恐怖を世界に解き放つ手助けをした連中が刑務所にいないだけでなく、欧米世界で最も影響力のあるメディアで積極的に称賛され、祝われているのは全く正気ではないあり。これら奇人はどんなキャッシュ・レジスターの後ろで働くより素晴らしく影響力がある職を得ることが可能であってはならず連中は有罪判決された重罪犯より厳しい仕事をさせられるべきだ。連中は確実に連中が計画するのを手伝ったまさにその犯罪について書く場所を与えられるべきではない。

 だがそれが我々が暮らす文明社会だ。帝国は帝国に奉仕する連中を出世させ、反対意見を述べる人々を排除する。デーヴィド・フラムやマックス・ブートは連中の過去の悪事にもかかわらずではなく、まさにそれら悪事ゆえ大規模拡声される名士評論家なのだ。連中は自分が信頼できる帝国使用人であることを証明し、帝国はそれに応じて連中に報酬を与えているのだ。

 ほんのわずかでも正気な社会なら、こんなことはあるまい。ほんのわずかでも正気ない社会なら、このような生きものは子供に対する性的虐待者と同じ嫌悪感と拒絶反応で対応されるはずだ。連中はジェフリー・ダーマーやジョン・ウェイン・ゲイシーが夢想できたより遙かに多く殺人したのだから、この連中は連続殺人犯より悪質だ。

 いつの日かネオコンであることがもはや許容できないほど健全な社会に暮らしたいと願う。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2023/03/15/bush-era-neocons-should-shut-the-fuck-up-about-iraq-and-everything-else/

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 二人は「傀儡は辛いよ」と慰めあったのだろうか? 宗主国の扱いをぼやいたのだろうか?

 「首相がウ訪問 露の反発必至」という大本営広報部新聞の与太記事を見た。

一方、露外務省報道官は9日の記者会見で、「日本は米国に操られている」と一方的に主張した。プーチン政権は岸田首相がバイデン米大統領の言いなりになっているとのプロパガンダを展開している。

 正しくは

一方、露外務省報道官は9日の記者会見で、「日本は米国に操られている」と正しく主張した。プーチン政権は岸田首相がバイデン米大統領の言いなりになっているとの正論を展開している。

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コメント

 欧米の都合で、仲の悪い日韓が、無理に一緒にされていますが、実におかしいです。
 「朝鮮人を殺せ!」とまで叫んでデモ行進していた人々は、明日から韓流になるのでしょうか。
 韓国の反日運動、そして日本のウヨクは、米国の圧力をはねのける、意地を貫いていただきたいものです。
 ここでアメリカの圧力に屈したら、国粋主義者とは言えないと思います。
 日本が第一などと言いながら、実際には米国の召使いにすぎないという、正体がばれるというものです。

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