アメリカがこの戦争を引き延ばそうとしている更に多くの証拠
2022年3月25日
ケイトリン・ジョンストン
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ワシントン・ポストに、ウクライナでの彼らの作戦(アメリカが、まさに彼らの作戦について、直接ウクライナ政府と包括的な軍事情報を共有している事実に関係があるのかもしれないが私にはわからない)を論じる国防総省の呼びかけをロシア軍司令官たちが拒否している事実を嘆く新しい記事が載っている。記事の第18番段落に、極めて興味深い意外な事実がある。2月24日に戦争が始まって以来、ワシントンの国務長官は、モスクワの外務大臣と連絡を取ろうとしていないことだ。
「アメリカ当局者によれば、アントニー・ブリンケン国務長官は、紛争開始以来、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣との会話を試みていない」ワシントン・ポスト報道。
だから、ウクライナの人々に加えられている恐ろしい暴力について、大衆が心を痛めているにもかかわらず、アメリカ政府は、この戦争に対するどんな高レベルの外交的解決も試みるのを拒否する政策を続けているのだ。この暴露は、アメリカとイギリス政府の情報提供者が、彼に欧米勢力の本当の紛争の目的は、和平交渉や、速く戦争を終わらせることではなく、それを引き伸ばし「プーチンに血を流させ」モスクワでの政権転覆を実現することだと言った、というブルームバーグのニーアル、ファーガソンによる最近の報道とぴったり一致する。
The amazing part of this column is that U.S. officials are saying out loud that they want the war to last in order to "bleed Putin". They don't care a fig about Ukraine. It stands completely alone (and Zelenskiy knows it, btw). https://t.co/NBOKvmT63K
— Leonid Bershidskiy (@Bershidsky) March 22, 2022
このコラムの驚くべき部分は、アメリカ当局者が「プーチンに血を流させる」ため彼らは戦争が続くよう願うと大声で言っていることだ。連中はウクライナのことなどおかまいなしだ。ウクライナは全く孤立しているのだ(ちなみに、ゼレンスキーはそれを知っている)。https://t.co/NBOKvmT63K
- レオニード・ベルシツキー (@Bershidsky) 2022年3月22日
バイデン政権が「ウクライナがロシアを泥沼に閉じ込めるのを支援しようとしている」ニューヨーク・タイムズの先の報道に重ねて、ファーガソンは「アメリカはこの戦争を継続さるつもりだ」という結論に達し、これを裏付ける別の情報も持っていると言う。
今月早々、私的な催しで、政府高官がこう発言した。「今唯一の大詰め」は「プーチン政権の終焉だ。その時まで、プーチン在任中[ロシア]は決して国際社会に戻るのを歓迎されない、のけもの国家だ。中国はプーチンが、罰せられずにやり通せると思った点で途方もない間違いをした。ロシアが隔離されるのを見るのは良い方向には見えず、彼らは中国-ロシア枢軸を再評価しなければなるまい。将来振り返る時、この全てが、民主主義と欧米が強くなる極めて重要な瞬間として見えるえるはずだ。」
イギリスの幹部も似たような基準で話していると私は思う。「イギリスの第一番の選択肢は、紛争が引き伸ばして、プーチンに血を流させることだ」という信念がある。私は繰り返し、このような言葉を聞く。それは何よりも、アメリカによる停戦を確保する外交努力の欠如を説明するのに役立つ。それはプーチンを戦争犯罪人と呼んだジョー・バイデン大統領の素早さも説明する。
今月早々、ホワイトハウス記者会見で、なぜまだ第三次世界大戦を始めないのか知りたいと、バイデンに要求するマスコミ記者の群集の中に、The Interceptのライアン・グリムがうまく割り込んだ際、ジェン・サキ報道官が、実に意味深な回答をした。
「それで、武器要請は別として、ゼレンスキー大統領も、アメリカが、戦争の平和的解決に向かう交渉に、もっと関与するよう要請しています。アメリカは、そうした交渉を促進するため何をしていますか?」とグリムが質問した。
「ええ、我々がとった措置、重要なものの一つは、軍事的、人道的、経済的援助の世界最大の提供者であることで、彼らがこうした交渉に入る際、彼らをより強い立場にすることです」とサキは、アメリカが平和交渉を支援するため実際に何をしているかの問題を完全に避けて答えたのだ。
This is wild pic.twitter.com/CNZZ1wVzcz
— Ryan Grim (@ryangrim) March 16, 2022
これはひどい。pic.twitter.com/CNZZ1wVzcz
- ライアン・グリム (@ryangrim) 2022年3月16日
我々が先に論じた通り、アメリカ政府は、軍を専念させ、財政傷つける狙いで、モスクワを高価な軍事的泥沼に引き込もうと務めてきた文書化された立派な実績がある。アフガニスタンとシリア両国でそうしたことを、元アメリカ当局者が公式に自慢している。これは、未曾有の経済戦争行為で、国際同意をでっちあげ、ロシア政府を次第に弱らせることを目指し(おそらく不器用ながら)ロシア経済を押しつぶし、不和と反乱を煽り、究極的にモスクワでの政権転覆をおこすことを意図しているのだ。
アメリカ帝国はウクライナ人の命など気にかけておらず、アメリカ工作員連中が絶えず気にかけるふりをしているのは侮辱的だ。もしそれが北京と許せないほど結託し、アメリカ帝国の狙いに対して、耐えられないほど平然と、反対して介入する核武装した権力の座から、言うことを聞かない指導者の地位を奪えることを意味するなら、帝国は国中のあらゆる男女や子供を、この戦争の口の中に喜んで放り込むだろう。そして彼らの#StandWithUkraineInstagram活動と、青と黄色のプロフィール写真で、ウクライナ国旗を振る洗脳された欧米人全員、そのためのあらゆる措置に声援を送るだろう。
私はこの残忍な代理戦争が終わり、ウクライナに早く平和が来るよう願っている。だが我々が今日見ているものからして、この恐怖からの唯一の出口ドアを巨大な地球規模の権力構造が、その足で押さえつけているように思えるのだ。
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大統領まだ視力良好。「ロシア政権転覆」を狙っているわけではないという釈明時、左手でアンチョコ・カードを持っている。
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