世界平和を守るため、トランプはボルトンを首にしなければならない
Martin SIEFF
2019年3月29日
Strategic Culture Foundation
ドナルド・トランプ大統領の、ばかばかしいロシア共謀容疑が最終的に晴れた今、彼の最優先事項は、分別を持ってモスクワとの緊張緩和することであるべきで、その手始めは即刻、彼の国家安全保障担当補佐官ジョン・ボルトンを首にすることだ。
この論拠は緊急で、世界平和の維持は、トランプが勇気を取り戻し、それに従って行動するか、あるいは共和党のジョージ・W・ブッシュ前大統領が、ボルトンと彼のネオコン仲間にそうされたように、新たな果てしない戦争と戦争犯罪への道を、彼も再び受動的に操られたまま進むのかどうかにかかっている。
それどころか、あらゆる兆しは、真逆で、ボルトンは生涯の親友マイク・ポンペオ国務長官と、ベネズエラに民主主義を復活させるエリオット・エイブラムス特使とともに、まだトランプを完全に支配下に置いている。そういうことをやめるようにと言うモスクワからの重大な警告にもかかわらず、ベネズエラの合法的な民主的に選出された政府を倒すいう連中の決意が強いままでいるのだ。
3月20日、ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官はローマでエイブラムスに会い、ニコラス・マドゥロ大統領を倒して、アメリカの茶番傀儡、フアン・グアイド大統領で置き換えるための、ベネズエラにおける、いかなるアメリカの直接軍事介入も、モスクワは容認しないと、彼にきっぱり警告した。フィニアン・カニンガムがStrategic Culture Foundationのコラムに書いた通り、「ローマでの会談は「率直で」「重大だ」と描写されているが、それは「激論」を意味する外交上の婉曲表現だ。」
リャブコフ外務次官は会談後「我々はワシントンが我々の優先事項、我々のやり方や警告に真摯に対処するよう期待している」と述べた。
だが、エイブラムスは正直に正確に、彼の上司、アメリカ大統領にリャブコフ外務次官の非常に真剣な警告について正確で率直な報告を上げたのだろうか?
そういうことは決して起きず、それどころかエイブラムスと彼のご主人ボルトンは彼らが忠実に仕えるはずの男をこの「不都合な真実」から「守った」と本気で思うべきだ。
これは確かに事実であるように思われる。なぜなら3月27日、トランプはワシントンでグアイドの妻と会った後、記者団に、どのようにロシアを撤退させるつもりか尋ねられると、ロシアはベネズエラから出て行かなければならないと言った後、こう述べた。「今にわかる。すべての選択肢が可能だ。」
それより前、同じ日、ばか者ではないが、しばしばそのように振る舞うことで権勢を振るっているマイク・ペンス副大統領が、ロシアに、マドゥロ支援を断念し、「フアン・グアイドと共に立ち上がる」よう求めていた。
エイブラムスを通して、もし実際それが伝えられていたなら、トランプとペンスが、リャプコフの警告を一瞬たりとも深刻にとらなかったのは明きらかだ。
これは再度強調しなければならない。エイブラムスの背後にはジョン・ボルトンがいる。二人はロナルド・レーガン大統領の下で、中米のマヤ族に対する血まみれの抑圧を画策するのに、シャム双生児のように一緒に働いた。それから彼らはジョージ・W・ブッシュ大統領の下で2003年にイラクの略を計画するのを手伝うため一緒にサービス残業した。今彼らは再び同じことをしており、ベネズエラ合法政府に狙いを定めている。
ボルトンは、アメリカ・ロシア間の1987年の中距離核戦力(INF)条約をとりやめる決意に執念深く、戦略的な軍備管理や協力のあらゆる可能性を、彼の狂信的な容赦ない支配力で押しつぶし続けている。トランプは、これに関し、あらゆる段階で彼を熱狂的に支援しており、後悔や再考の兆しを全く示していない。
ボルトンとトランプは、ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認めることについて、明らかに完全に一致していた。シリアとイランを、今までよりモスクワに近づけることが確実で、一方、報復として、できるだけ早く、ダマスカスが、イスラエルとアメリカ両方への新たな困難な挑戦に、身構える動機を与えるだけのこの動きに。
従って、アメリカ大統領を、いまだにロシアとの関係を改善し、大惨事になりうるモスクワとの戦争を回避するのを熱心に望んでいるかのように描くあらゆる取り組みは拒絶しなければならない。ジグムント・フロイトが正しく述べた通り、明白な説明が正しいことが多いのだ。葉巻は葉巻に過ぎない。もしボルトンが、危険な戦争挑発狂信者のよう見え、行動し、聞こえるなら、それは彼が危険な戦争挑発狂信者だからだ。
もしトランプが、2016年大統領選挙運動中に繰り返した、ロシアとの関係を改善することを望むという勇敢な宣言に今も本気なら、ロバート・マラー特別検察官によるロシア共謀罪状からの彼の完全な無罪放免を祝って、即刻ボルトンを解雇し、モスクワと真剣な建設的対話を始めるよう努めるべきなのだ。ボルトンが、トランプの腹心をつとめ、際限なく彼に慇懃に、それを断固防ぐ決意で、彼の耳にささやき続ける限り、そのような対話は可能どころではない。
ボルトンは去らねばならない。アメリカの、実際、全人類の安全と存続が、それを要求しているのだ。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/03/29/trump-must-fire-bolton-save-peace-world.html
----------
電車中吊り広告で『朴烈と金子文子』の文字を見てびっくり。不思議なことに、その雑誌広告、ネット検索しても、みつからない。しかも、その号の雑誌表紙に、その記事見出しはみあたらない。Wikipediaで見ると、朴烈は獄中で転向したとある。出獄後、韓国に帰国、朝鮮戦争で北朝鮮軍に捕らえられたという。「田中清玄によると、朴烈はその後スパイ容疑をかけられて最期は処刑され、1974年に刑死した」とある。金子文子の手記や伝記はあるが、朴烈の伝記こそ読みたいものだ。
孫崎享氏のメルマガ、出典とされる万葉集にちなんで、話題は「貧窮問答歌」だった。高校で習って驚いた率直な歌。
昼から夕方まで外出し花を見ようと歩きまわったので、大本営広報部洗脳番組をリアルタイムで見ずにすんだ。珍しく10000歩を越え、一石二鳥。
植草一秀の『知られざる真実』 元号騒ぎで統一地方選忘れさせる狙いが明白
日刊IWJガイド、万葉集が出典か疑問を呈している。いずれにせよ、役所の書類以外に使うつもりはない。
« トランプは本当に大統領なのか、ただのお飾りに過ぎないのかわかるだろう | トップページ | ウクライナ大統領茶番選挙 »
「アメリカ」カテゴリの記事
- 空騒ぎ:トランプ大統領のウクライナ大詰め計画(2024.12.19)
- シリア:全てが、金、金、金の問題(2024.12.18)
- イスラエルはシリア問題に介入するつもりはないというネタニヤフ首相の滑稽な主張(2024.12.17)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- 空騒ぎ:トランプ大統領のウクライナ大詰め計画(2024.12.19)
- シリア:全てが、金、金、金の問題(2024.12.18)
「ロシア」カテゴリの記事
- 空騒ぎ:トランプ大統領のウクライナ大詰め計画(2024.12.19)
- シリア:全てが、金、金、金の問題(2024.12.18)
- イスラエルはシリア問題に介入するつもりはないというネタニヤフ首相の滑稽な主張(2024.12.17)
「ベネズエラ」カテゴリの記事
- ベネズエラ政権転覆はありそうにない(2024.08.04)
- ブリンケンは言うべきことを言ったが、実行するだろうか?(2021.03.13)
- 最近アメリカとイギリスは、クーデターをどのように起こしているのか(2021.03.10)
- 全員トランプを誤解していた(2020.12.26)
« トランプは本当に大統領なのか、ただのお飾りに過ぎないのかわかるだろう | トップページ | ウクライナ大統領茶番選挙 »
コメント