トルコの基本計画:クルド人を押し潰し、アメリカを無視し、カリフ制を復興
トルコ軍がシリアで領土を占領する中、プーチンとエルドアンはアンカラで協定締結。
Elijah・J・Magnier
2019年1月25日金曜日
ウラジーミル・プーチンとレジェップ・タイイップ・エルドアン、二人の大統領は彼らの長期戦略-経済関係を論じるため会談している。にもかかわらず、シリアの状況と、占領されているレバント北東からのアメリカ撤退が議論の重要な部分を占めると予想される。両大統領は、重大な状況、特にトルコをロシアに敵対させ、同時にアメリカ同盟者、つまり、ルド人民防衛隊とシリア民主軍のクルド人を台風の目として残すアメリカの狙いに気が付いている。
アメリカ支配体制にとって、クルド人戦士が負担になっているのは疑いようがない。彼らの同盟者アメリカは、クルド人が運命のままになるのを邪魔しないか、最悪の敵トルコにクルド人を引き渡そうとしている。ダマスカスは、もしクルド人が、それが彼らの生命と存在を救う唯一の方法であると認識さえすれば、放とう息子が中央政府支配下に戻るのを好むだろう。そうではなく、アメリカ軍の利益のため、人間の盾として、クルド人戦士が一歩も引かなければ、ダマスカスにさえ、なくて済むものになってしまうだろう。
現在、アメリカ支配体制は、ユーフラテスの東にあるアブ・カマルの狭い地域に何千人もISISが残留するのを可能にするため、北東シリアでのアメリカ軍駐留を利用している。アメリカ支配体制は、ロシアはシリアが統合されるようにして、シリア軍に自国領域の支配を取り戻すの可能にすることを目指しているに対して、放棄する地域をトルコ軍に引き渡すと強く主張し、ロシア-トルコ連合を分断しようとしている。これは「政権転覆」計画の完全な失敗にもかかわらず、ワシントンがレバントでの戦争を潔く断念しようとしていないことを示している。実際、アメリカ支配体制は、シリアを再建するシリア政府の計画を妨げるため不安定な状況を維持しようとしているのだ。
シリアでトルコの野心は疑いようがない。1923年に、スイスのボー・リヴァージュ・ホテルで、オスマン帝国はローザンヌ条約に署名した。ローザンヌ条約は、トルコにとって、以前のセーヴル条約条約より良い条件を与えたが、にもかかわらず、トルコは、シリアとイラクの巨大な領域(モスル)に対する権利を放棄するよう強いられた。
トルコは条約の秘密条項と主張されているものを基盤に、ローザンヌ条約は、百年後の、2023年に期限が切れると主張している。エルドアンは領海でのエネルギー資源採掘権を主張するだろう。さらに彼は条約の満了を、トルコが隣接する領域を取り戻すのを正当化するのに使うことを計画している。
トルコ帝国へのカウントダウン:条約が満了した瞬間、全てが白紙に戻る。
シリア戦争当初の数年間、ISISとアルカイダに、トルコ国境を越えてシリアとイラクに侵入するのを許していたアンカラの決定は、国境を引き直す準備だった可能性がある。実際、ISISが2014年にモスルを占拠した際、トルコはイラクの3分の1をISISが占領したのを「スンニ派の革命」と呼んだ国の一つだった。トルコ外交官がモスルの領事館で人質として抑留された際、トルコは彼らの釈放を交渉し、人質ととりこをテロ集団と交換した。現在、トルコ軍兵士が、イラク北部、バシカに駐留しており、バグダッド中央政府が繰り返し要求しているにもかかわらず、撤退を拒否している。
シリアで、トルコ軍はアフリン、イドリブ、アル・バブとジャラブルスに駐留しており、クルド人民防衛隊/ PKK支配から地域を取り戻すという口実の下、80,000人の兵士がアル・ハサカとラッカ州への侵入準備ができている状態にある。
アンカラは、北東シリアの13,000平方キロ以上を含め、できる限り多くのシリア領を付け加えようとしている。トルコはロシアと交換交渉をする強い意志を示している。エルドアンはアルカイダ後継集団(タハリール・アル=シャーム)が、サウジアラビアからの金銭的支援を受け始める前、トルコに支援されていたシリア人代理集団ヌレディン・ アル・ジンキを排除するのを許した。巧妙な動きで、トルコ大統領は、アルカイダがアスタナ停戦合意に含まれているイドリブとその郊外を支配するのを許した。そうすることにより、彼はアメリカ支配体制に提案されている「安全地帯」と引き換えに、ロシアにイドリブを引き渡す可能性を、交渉の切り札として作り出したのだ。
トランプが提案した「緩衝地帯」はアラブ多数派とクルド少数派が暮らす区域、幅490キロ、長さ32キロで、レバノンより広い土地だ。トランプは彼がアンカラ軍のために、この土地から、アメリカ軍を撤退させる準備ができていると主張している。
アメリカは、すぐには撤退しないかもしれないが、シリア軍より、むしろトルコ軍が、この区域を支配するかもしれない可能性を真剣に受けとめているのをエルドアンは知っている。NATO同盟国トルコにシリアの「緩衝地帯」を引き渡すというアメリカの決定後、アンカラはカショギ殺人事件に関して静かになった。トランプは、プーチンの抱擁からエルドアンを引き離そうとしているのだ。
アメリカ支配体制はシリア再建への参加や、アラブ連盟にシリアが戻るのを受け入れるのを阻止すべく、アラブ湾岸諸国に対し多大な圧力を行使している。2国間取り引きの増大を止めるべく、アル・タンフでシリアとイラク間の国境を閉鎖している。アメリカ支配体制は石油とガスが豊富な北東シリア支配を保持し、シリア経済の拡大を妨害している。
これが、もし代償がアル・ハサカ/ラッカ地域とイドリブの交換になるなら、エルドアンが彼の計画について、プーチンに、アメリカをトルコ占領と交換するよう説得するのが非常に難しいわけではないと見ている理由だ。トルコ大統領がこのような取り引きをしたのはこれが最初ではない。彼はアレッポとアル・グータのシリア軍奪還に効果的に貢献した。
アメリカの撤退がシリアで活動している当事者全員にとって、不確実で、真剣に受けとめられていないにもかかわらず「緩衝地帯」創設は、たやすいことではないのが事実だ。クルド人は領土を守るだろうが、彼らはアフリンでしたように、彼らの村を捨てて、シリア軍に管轄される地域に移住することになるだろう。ある決定をしておいて、一晩寝ると全く異なる決定で目を覚ます、朝令暮改のアメリカ大統領と交渉しているのだから、クルド人戦士は最大の敗者になるだろう。
アンカラは、トランプ-エルドアン取り引きに不安を抱いているシリア同盟諸国に言える「緩衝地帯」が必要だ。現在このグループは、彼らの運命についての重大な懸念を表明している。エルドアンは彼の代理人が一片の地域を持てるようにするため、最大の敗者、クルド人を犠牲に、農業と石油に富んだシリア北東地域を引き渡すことを計画している。
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ある決定をしておいて、一晩寝ると全く異なる決定で目を覚ます、朝令暮改のアメリカ大統領と交渉しているのだから、 日本は、クルド人を遥かに超える最大敗者になるだろう。
衆議院代表質問国会中継、志井共産党議員の質問のみ拝聴。怪答は聞いていない。
大本営広報部は、当然、モリもカケも放置し、体制腐敗ではなく、少女と大学生の惨事にエネルギーを注いでいる。実質、宗主国巨大企業の走狗である大本営広報部にとって、一人殺せば殺人、国ごと売り飛ばせば総理。与党・ゆ党の連中すら、形だけは、統計のデタラメにはふれざるを得ない状況。あくまでも形だけ。
統計不正追求、日刊IWJガイドにもある。
重ねに重ねた嘘が次々と明らかに!大幅な賃金上昇どころか、むしろマイナス!? 『アベノミクスによろしく』著者・明石順平氏が連日参加した、賃金構造基本統計の不正に関する野党合同ヒアリングがノーカットで閲覧できるのはIWJだけです!
アホノミクスはなから全く信じていない。信じている人が本当にいるのだろうか。壮大なオレオレ詐欺の被害者が。下記のご本をお勧めするが、被害者の皆様読まないだろう。
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