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2018年10月29日 (月)

安全保障同盟でアフガニスタン、パキスタン、タジキスタンに加わる中国

Peter KORZUN
2018年10月25日
Strategic Culture Foundation

 アメリカ合州国のアフガニスタン戦争は18年目に入ったが、終わりは見えない。交渉が始まり、終わり、戦略や戦術が考え出され、試されるが、全て無駄で - 何も機能しない。アメリカ国民は、この戦争にうんざりしており、アメリカの資源は徐々に奪われている。2016年の大統領選挙戦中、トランプは、アメリカにとって勝利も恩恵もないこの紛争に対する根本的な新たな取り組みで選挙運動をした。約束を守るべき時期だ。

 アフガニスタンの407の地区で、政府支配下にあるものの数は、2016年5月の66%から、今年の56%に減った。アメリカは、とにかく失敗しているのだ。欧米軍事介入に対するアフガニスタン人の反感も要素も考慮に入れるべきだ。アフガニスタン内のアメリカ最高司令官ジョン・ニコルソン陸軍大将が、昨年、上院軍事委員会で、アフガニスタンの状況を安定させるためには更に数千人の兵士が必要だと述べた。約8,400人のアメリカ軍兵士と、6,400人のNATO兵士がアフガニスタンに駐留している。アメリカ合州国はいくつかの紛争に同時に関与しているが、この全てで圧勝するのは不可能だ。二兎を追うもの一二兎を得ず。アフガニスタンから撤退すれば資源が使えるようになり、支出も減る。

 ワシントンは、中国を世界的ライバルとして注目しており、イランに対し武力を行使する可能性も排除していないが、アメリカは、アフガニスタン国内で軍事駐留を維持する必要はない。アメリカが撤退しても、アフガニスタンが大混乱に陥ることを意味するわけではない。まったく逆で、紛争で荒廃したこの国にずっと近くにある国々に、アフガニスタンを、果てしない泥沼から引き上げる好機があるのだ。

 中国がより大きな役割を演じられるのは確実だ。結局、平和なアフガニスタンは、アジア開発銀行と北京のアジアインフラ投資銀行に支援されている一帯一路構想(OBI)プロジェクトの利益を更に推進するのだ。ロシア、インド、パキスタン、イランとタジキスタンも、この取り組みに参加可能なはずだ。中国とパキスタンは、中国-パキスタン経済回廊 (CPEC)を、アフガニスタンへの拡張を申し出ている。上海協力機構(SCO)と集団安全保障条約 (CSTO)が、手を貸すべく踏み込めるはずだ。タリバンは会議に参加するよう説得可能なはずだ。2018年6月、上海協力機構(SCO)会議での講演で、習近平国家主席はこう述べた。“アフガニスタンにおける平和と再建を支援するため、SCO-アフガニスタン・コンタクト・グループの役割を十分に発揮させる必要がある。”

 2016年8月、中国とパキスタンとアフガニスタンとタジキスタンが軍事同盟を形成した - 四国間協力協調機構(QCCM)で - 加盟諸国の対テロ活動と諜報活動を共有するのが狙いだ。中国はイスラム国家ではないが、パキスタン国境近くのイスラム教徒が支配的な石油の豊富な新疆省で、少数民族集団のイスラム主義過激派と戦っている。四カ国の国軍の参謀総長が、この集団の狙いを推進するため、毎年会合する。パキスタンと中国は大規模な経済協力を行っている。この両国は、戦略的提携を構築する途上にある。

 中国とパキスタンとロシアが、アフガニスタンを安定化させるための提携締結に向けて少しずつ進んでいるという最近の報道もある。ウズベキスタン-パキスタン安全保障同盟も出現しつつあると報じられている。10月18-20日、この“戦略的”関係の進展に拍車をかけるためのシャブカト・ミルズィヤエフ大統領との会談で、ロシアのプーチン大統領がウズベキスタンを訪問した。両国には共通の敵がある。2014年に、ウズベキスタン・イスラム運動が「イスラム国」との提携を誓ったのだ。シリアやイラクや他の場所で闘うため、約1,500人のウズベク人が、この集団に参加している。今やこの聖戦戦士集団は、いたるところで打ち負かされているので、これら志願兵は帰国するものと想定されている。昨年ウズベキスタンは12年間で初めてのロシアと共同軍事演習を行った。

 いくつかの軍事的な準備も行われている。中国はバダフシャーン州でアフガニスタン国軍基地を建設している。これでタジキスタンは、中国-アフガニスタン軍事協力の不可欠な部分となる。中国と短い国境を共有している県は車では通れない。もし中国軍兵士がアフガニスタンに入れば、国連安全保障理事会の承認無しで、こうした作戦を北京が行うことになるので画期的な出来事だが、QCCM同盟国を招待したアフガニスタン政府の要求なので、それでも依然合法的だ。

 7月、ロシアとタジキスタンはバダフシャーン州で共同演習を行った。ロシアは最近タジキスタンとキルギスタンの軍事基地を強化した。約7,000人のロシア軍兵士が、集合的に、第201軍事基地として知られている - ドウシャンベと、ドウシャンベから約100キロのクルガン・テッパ、二つの軍事施設に駐留している。タジキスタンは、ロシア率いるユーラシア経済連合内での役割を検討している。

 アフガニスタンでの紛争は余りにも長く続いている。アメリカは試み、失敗した。アメリカは立ち去り、他の国々に、この喫緊の国際問題を解決させるべき時期だ。アフガニスタンは見捨てられてはならない。平和への新たな希望を与えることこそ正しい行動だ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/10/25/china-joins-afghanistan-pakistan-tajikistan-security-alliance.html

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 新潟市長選、野党惨敗。

 日刊IWJガイドで、刊行されてすぐ読んだ『イスラム教の論理』(新潮新書) 著者講演もIWJは中継しているのを知った。早速、拝聴。

 公開講演会「イスラム2.0:イスラム過激派はいつ消滅するか?」―講演:飯山陽氏(上智大学客員所員) 2018.10.26

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