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2017年7月17日 (月)

アメリカ軍が心配するペンタゴン傭兵の復活

Wayne MADSEN
2017年7月14日
Strategic Culture Foundation

ジェームズ・マティス国防長官と、H・R・マクマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官が、アフガニスタンでのアメリカ軍政策を見直している時期に、2017年7月10日のニューヨーク・タイムズ記事が、アメリカの国防戦略をひっくり返し、苦い過去に引き戻す脅威を暴露した。タイムズの記事は下記の段落を中心に展開されている。

“話についてブリーフィングを受けた人物によれば、民間警備会社ブラックウオーター・ワールドワイドの創設者エリック・D・プリンスと、巨大軍事請負企業ダインコープ・インターナショナルを所有する億万長者投資家、スティーブ・A・フェインバーグが、トランプの首席戦略官スティーブン・K・バノンと、上級顧問で義理の息子、ジャレッド・クシュナーの要請により、アフガニスタンでは、アメリカ軍ではなく、契約業者に頼るようにという提案を作成した。”

ブラックウオーターと、ダインコープの歴史は、イラクとバルカン半島での極悪な戦争犯罪と、世界中での軍事攻撃での、アメリカ納税者のお金の大規模詐欺そのものだ。ブラックウオーターのトップとしての彼の行動が調査対象となった後、ドナルド・トランプの教育長官ベッツィ・デヴォスを姉に持つプリンスは、会社を売って、傭兵事業をアブダビに海外移転した。

アブダビを本拠とするプリンスの会社、リフレックス・リスポンシズ(反射反応という意味)(R2)は、隊員を世界中、特にコロンビア、チリ、ホンジュラス、南アフリカと、ルーマニアから徴募し、アブダビのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子の傭兵用に訓練している。同輩のイスラム教徒たちを殺害する上で、必ずしも信用が置けないので、イスラム教徒の軍事要員を雇うことは厳格に禁止されているのだ。アブダビ郊外の、巨大な軍事都市ザーイド市を基地とする傭兵は、アメリカ合州国、イギリス、フランスと、ドイツの元特殊部隊将校が指揮している。R2が、英領ヴァージン諸島を本拠とするオフショアのトンネル会社、ソアー・グローバル・エンタプライズ経由で、傭兵要員を徴募している。R2傭兵は、イエメン内戦で、サウジアラビアによるイエメン支配に反対する勢力に対して、サウジアラビアが率いる連合の一部として戦っていると報じられている。皇太子はR2に関するあらゆる通信や文書で“キングフィッシュ”という暗号名を使っている。

トランプ支持者のフェインバーグは、複数のペンタゴン請負企業を支配している彼の投資会社ケルベロス・キャピタル経由で、ダインコープを支配している。ダインコープは、両国で、ペンタゴンとNATOの作戦を支援していた間、コソボとボスニアでの子供や女性の性的売買に関連した役割を含め、ワシントンで、いくつかの議会とinspector general 捜査の対象になっていた。

2009年、プリンスがブラックウオーターの社名をXeサービシズに変えた後、2011年に、USTCホールディングスに売り、同社は最終的に企業名をアカデミに変えた。同社は、競合する傭兵企業トリプル・キャノピーともども、2014年に、コンステリス・ホールディングスに買収された。社名と所有者の変更は、中央情報局(CIA)による典型的な企業ペテンだ。アカデミは、ノースカロライナ州北東部のモヨックで、ブラックウオーターが所有していた7,000エーカーの軍事訓練施設を維持している。

プリンスは、ペンタゴンとCIAが、外国における軍事的冒険を、アカデミやR2のような企業に民営化するようになるのを長年期待してきた。もし、バノンとクシュナーが思い通りにすれば、彼の願望は、今やアメリカ最長の戦争となったアフガニスタンで実現する可能性がある。

ジョージ・W・ブッシュ政権時代、ブラックウオーターは国務省の主要治安警備請負業者で、世界中のアメリカの外交施設に治安警備要員を提供していた。国務省契約には詐欺がはびこっている。2007年11月の議会宣誓証言で、国務省統括監査官ハワード・“クッキー”クロンガードは、当初、彼の弟、元CIA幹部のアルヴィン・B・“バジー”クロンガードは、ブラックウオーターとのいかなる関係もないと否定していた。下院監視・政府改革委員会が、バジー・クロンガードが、ブラックウオーター・ワールドワイド諮問委員会に参加するよう招かれ、招待を受けて、バージニア州ウィリアムズバーグでのブラックウオーター諮問委員会に出席したことを証明する文書を示すと、ハワード・クロンガード証言の数時間前、国務省監察官は、偽証罪の容疑を避けるため、彼の証言を変えた。

2007年9月16日、17人のイラク民間人を銃殺したかどで、ブラックウオーターは既にFBIと司法省の捜査対象になっていた。同社はイラクへの兵器密輸のかどで、司法省捜査対象にもなっている。兵器の一部は、イラクの様々な武装反抗勢力集団の手に落ちたと報じられている。国務省やCIAや国防省がブラックウオーターなどの企業を雇う主な理由は、外国での秘密アメリカ軍作戦や、アメリカ合州国での、ニュー・オリンズ市内や周辺でのハリケーン・カトリーナ後の治安作戦中のようなイベント中のものを、連邦捜査や議会の委員会から隠すためだ。

トランプ政権に、ベッツィ・デヴォスがおり、プリンスが、自ら課したアブダビ亡命の後、またしてもワシントン権力の最高の地位に復帰したことで、デヴォス家とプリンス家が、右翼共和党政治家とつながりを持っていることに注目が向いている。デヴォス家は、ウインドクェスト・グループ、DPフォックス・ヴェンチャーズやアルティコア(旧アムウェイ)など様々な企業を利用して、何千ドルも保守派共和党政治家や、政治活動委員会に注ぎ込んできた。プリンスは、家族調査評議会や、トランプの大統領選挙運動で、有権者データへの財政的、技術的支援をしたレベッカ・マーサーが率いるマーサー・ファミリー財団などの右翼福音主義キリスト教政治集団と緊密なつながりをもっている。マーサー家は、トランプの首席戦略官スティーブン・バノンや、トランプ顧問ケリーアン・コンウェイの政治後援者だ。

ダインコープは、国務省契約の下、アフガニスタンの当時の大統領ハミド・カルザイや、ハイチ大統領レネ・プレヴァルや、ジャン=ベルトラン・アリスティドの治安警備を行っていた。同社は、2004年にCIAが起こし、アリスティドを退陣させたクーデターに参加していたと考えられており、同社はカルザイがからむ金融腐敗に関し、うわべ以上の情報を持っていた可能性がある。ブラックウオーター航空部は、アフガニスタンでの秘密作戦のみならず、キルギスタン、パキスタンやウズベキスタンにも関与していた。2004年11月27日、“ブラックウオーター 61”と名付けられたブラックウオーター CASA 212が、アフガニスタン僻地の渓谷で墜落した。乗員と乗客の生存者はいない。ブラックウオーターのパイロットはバグラム空軍基地を離陸し、ファラに向かう飛行計画を申告しておらず、飛行機は飛行機の位置を特定する追跡システムを動かしていなかった。国家運輸安全委員会(NTSB)は後に、パイロットと乗組員は無謀な行為と複数の間違いをしていたと判断した。

ブラックウオーター 61の墜落で亡くなった乗客の中にマイケル・マクマホン陸軍中佐がいたが、彼には幼い子と未亡人、ジャネット・マクマホン陸軍大佐がいる。マクマホン陸軍大佐は後に、下院監視・政府改革委員会に、彼女の夫が死亡した墜落についてこう書き送っている。“あれは単なる悲劇的な事故で、事故は特に戦域で起きたのだというむきもあるだろう。しかし、この事故は、管理している企業[ブラックウオーター]の判断が完全に欠如していたためだ。私の10カ月のバグダッド遠征経験からして、私のに対する印象は、むやみに銃を撃ちたがり、アメリカ軍の交戦規則に拘束されず、イラク民間人にも連合軍にも危険で、まるで法を超越するかのようにふるまい、現地住民から無差別殺人者と見なされており、戦域では会社は全く動いていない。私の同僚たちは、彼らは資産ではなく、債務だと考えている。”

ペンタゴンとCIAにとって、ブラックウオーター航空は、インドシナ戦争中、銃や鶏から、高品質ヘロインや、エレクトロニクス商品に至るまで、ありとあらゆる種類の貨物を輸送したむこうみずなエア・アメリカの“ワイルド・ウエスト”の日々復活だ。もし、バノン、ファインバーグとプリンスが思い通りにすれば、アメリカの“ドラッグストア・カウボーイ”傭兵は、またしても、アフガニスタンや、おそらく現在、そして将来、世界中の他の交戦地帯を支配するようになるだろう。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2017/07/14/return-pentagon-mercenaries-worries-us-active-duty-military.html
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究極の民営化。憲法を破壊して、そういう侵略戦争に、国民の税金で軍隊を提供したがる不思議な国がある。属国民の税金による傭兵提供。反対しようとすれば共謀罪の対象。

戦争といえば、有名人がヒトラーのシャツを着て大本営広報部大政翼賛会に出演した話。
他の大本営広報部大政翼賛会、この件に触れたのだろうか?

今日の日刊IWJガイド、シャツに関する記事の一部をコピーさせていただこう。

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<お知らせ>いよいよ夏本番も間近!好評発売中のIWJオリジナルTシャツは残りわずか!新たなデザインも検討中です!
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 おはようございます。IWJテキスト班の林俊成と申します。

 東京では連日真夏日となっており、梅雨明けはまだですが、すでに夏本番の様相です。Tシャツの出番も増えているのではないでしょうか。

 Tシャツといえば、先日本ガイドでもお伝えしましたが、「ホリエモン」こと堀江貴文氏がNHKの番組に「ヒトラー」Tシャツを着て登場。そのTシャツは、ヒトラーが「No War」というメッセージを主張しているようにデザインされていました。堀江氏の行為を受け、インターネットは騒然となり、司会者は番組の最後で「不快な思いを抱かれた方にはお詫び申し上げます」と謝罪しました。

 一方、堀江氏は番組終了後、ツイッターで「シャレわかんねー奴多いなあ」「ヒトラーがNO WARって言いながらピースマーク付けてるTシャツの何が悪いのかさっぱりわかりませんが」などと述べました。

 言うまでもなく、ヒトラーがおこなったホロコーストの歴史を考えれば、こうした堀江氏の態度は許されるものではありません。

 ヒトラーが、演説で人心を掌握することに長けていたことは有名ですが、1933年5月の「平和演説」では「平和」と「軍縮」という言葉が11回使われていました。しかしこの演説、実際の中身は国際連盟からの脱退の表明でした。ちょっと聞くだけでは耳障りのいい言葉が並んでいるため、その奥に巧妙に込められた意味を把握し難かったのです。

 また「平和」と口先で謳いながら実際には戦争準備を着々と進める、という点で、日本でもかつて「積極的平和主義」というフレーズで、元来の「積極的平和」という言葉が意図的に歪められて使われたことが思い出されます。これは1933年ではなく、ごく最近の話です。

※【全編字幕付き!】「積極的平和」の生みの親・ガルトゥング博士に岩上安身が単独インタビュー!「安倍総理は言葉を乱用している」 ~博士の提言する日本の平和的安保政策とは 2015.8.19
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/258667

・平和学(wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%92%8C%E5%AD%A6#.E6.B6.88.E6.A5.B5.E7.9A.84.E5.B9.B3.E5.92.8C.E3.81.A8.E7.A9.8D.E6.A5.B5.E7.9A.84.E5.B9.B3.E5.92.8C

 堀江氏は、ヒトラーの二重話法演説自体は知らなかったかもしれません。しかし何よりも、批判に対し正面から向き合わず、あらかじめ「反戦Tシャツだよ」という逃げ道を用意しておく堀江氏の姿勢は、大人として、社会人としていかがなものでしょうか(40過ぎの人物に対していうのもどうかと思いますが)。

 IWJでは、こうした小細工なしで、正面から「主張する」Tシャツを用意しております!現在は、「TRUE DEMOCRACY」と「TALK ABOUT DEMOCRACY」の2種類のデザインを販売中です。

 好評のため、「TALK ABOUT DEMOCRACY」ヘザーグレーのSサイズ、バーガンディのSサイズ、Mサイズは品切れとなってしまいました。「TRUE DEMOCRACY」のネイビー×イエローも、一部サイズで品切れとなっています。

 また、その他の商品も、在庫はかなり少なくなっております。ぜひ、お早めにお買い求めください!

※復刻版!! Tシャツ「TALK ABOUT DEMOCRACY」色:ヘザーグレー
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=256

※復刻版!! Tシャツ「TALK ABOUT DEMOCRACY」色:バーガンディ
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=257

※復刻版!! Tシャツ「TRUE DEMOCRACY」色:ネイビーXイエロー
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=142

※復刻版!! Tシャツ「TRUE DEMOCRACY」色:ナチュラルXエンジ
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=141

※復刻版!! Tシャツ「TRUE DEMOCRACY」色:ブラックXレッド
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=140

ところで、横浜市民、カジノに賛成なのだろうか?

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