フランス部隊:アフガニスタン行きを拒否
2008年10月4日
Press TV
フランス国内の軍事基地にいる部隊が、フランス軍が駐留していることに対する支持が次第に衰える中、自分たちのアフガニスタン展開に反対している。
フランスのマスコミによると、南部のフランス軍事基地に駐留している第27大隊の部隊が、金曜日、中央アジア諸国におけるフランスの任務の一端として、アフガニスタンに行くのはいやだと発言した。
部隊が戦争で荒廃した国への駐留を拒否したのは、8月にアフガニスタンで10人のフランス兵が殺害された後のことである。
8月の待ち伏せ攻撃は、2001年のアフガニスタン侵略以来、国際部隊に対する最も破壊的な地上攻撃であり、1983年のベイルートの兵舎爆撃で58人のフランス人空挺部隊員が殺害されて以来、フランス軍にとって一度に亡くなった死亡者数としては最大だ。
フランス兵は、待ち伏せ攻撃から彼等が脱出するのを支援しにやってきた、NATO軍機からの'誤爆'によって殺害されたのだという憶測がされている中、ヘズブ-イ-イスラミ(アフガニスタン・イスラム党)を率いるタリバンでアフガニスタン元首相のグルブッディーン・ヘクマティヤールは、フランス兵士に対する攻撃を行ったのは自分たちだと、単独に主張している。
攻撃は、フランスを震撼させ、フランスのアフガニスタン駐留にかかわる激烈な議論の火付け役となった。撤退の要求にもかかわらず、フランスの議員たちは、アフガニスタン紛争に対するフランスの関与を延長することを最近承認した。
フランス国民の50パーセントが、何千人もの兵士をアフガニスタンに展開することに反対しているという事実にもかかわらず、フランス大統領ニコラ・サルコジは、四月におこなわれたNATOサミットで、アフガニスタンでタリバンと戦うべく、更に700人のフランス兵を派兵し、総計約3,000人とする予定だと表明した。
10人のフランス兵の死亡以後、サルコジの政策に対する批判が増大している。彼は、アメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領政権に余りに密接にすぎるという厳しい批判にも直面している。
記事原文のurl:www.presstv.com/detail.aspx?id=71254§ionid=351020603
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盟主アメリカや、NATO諸国軍、およびカナダ軍の惨状については、以下の翻訳記事も参照されたい。
『予期しなかった戦争- カンダハールのカナダ』書評 日本の近未来を予言しているかのような本。
NATO、コソボ、アフガニスタンとパキスタン: NATOはアフガニスタンで一体何をしているのか?
NATOの白鳥の歌: アフガニスタンおける敗北の本当のコスト
そして、直接の戦争行為にこそ参加していない日本はアフガニスタン爆撃の基地だ。
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