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【プレーオフ：横浜FC×東京ヴェルディ】またもミラクル 11年ぶりのJ1昇格まであと1つ。 | | |　

■　プレーオフの2回戦

J2のプレーオフは2回戦に突入した。1回戦で大宮アルディージャを下して2回戦に進んだ東京ヴェルディはアウェイのニッパツ三ツ沢球技場で横浜FCと対戦した。町田がJ2で4位になった関係で横浜FCは1回戦が免除された。この試合で勝者になったチームはJ1で16位になったジュビロ磐田と12月8日(土)にヤマハスタジアムで対戦する。横浜FCは2007年以来、東京Vは2008年以来のJ1復帰を目指している。

ホームの横浜FCは「3-1-4-1-1」。GK南。DF川崎、田代真、ヨン・ア・ピン。MF佐藤謙、瀬沼、齋藤功、北爪、永田拓、野村直。FWイバ。大黒柱のMFレアンドロ・ドミンゲスは怪我のため欠場。大一番でベンチに入ることも出来なかった。MFレアンドロ・ドミンゲスは38試合で11ゴール14アシストを記録。ベストイレブン級の活躍を見せた。得点源となるFWイバは39試合で17ゴール3アシストを記録している。

対するアウェイの東京Vは「3-4-2-1」。GK上福元。DF田村直、井林、平。MF渡辺皓、井上潮、奈良輪、香川勇、李栄直、佐藤優。FW林陵平。1回戦の大宮戦(A)で退場になったMF内田達は出場停止。187センチと高さのあるMF李栄直をシャドーの位置で起用してきた。怪我を抱えているFWドウグラス・ヴィエイラはベンチスタート。MF泉澤も欠場。FWレアンドロやFWアラン・ピニェイロはベンチスタートとなった。

■　またしても劇的な勝利

試合は堅い展開になった。1回戦で大宮をアウェイで下して勢いに乗る東京Vだったが先の大宮戦と比べるとおとなしい試合の入り方になった。両チームともなかなかシュートまで持ち込めない序盤戦になったが前半20分にMF齋藤功のクロスからMF永田拓がヘディングシュート。両チームを通じて最初の決定機だったが決めることは出来なかった。どちらかというと静かな展開で前半は0対0で折り返した。

東京Vは後半4分という早い段階でMF李栄直とMF井上潮を下げてFWレアンドロとMF梶川を投入。思い切った選手交代を実施するとMF梶川がたくさんボールに触ってリズムを作った。「引き分けでもOK」という立場の横浜FCはカウンターからチャンスを作った。後半26分には右WBのMF北爪がシュートチャンスを迎えたがキーパーにセーブされた。試合は0対0のままで後半のアディショナルタイムに突入する。

アディショナルタイムは「7(分)」と表示されたが、後半51分に東京VがCKを獲得するとゴール前に上がっていたGK上福元がヘディングシュート。キーパーがはじいたところを途中出場のFWドウグラス・ヴィエイラが押し込んで土壇場で先制ゴールを奪った。1対0で勝利した東京Vがまたしてもアウェイで勝利。参入決定戦に進出した。12月8日(土)にヤマハスタジアムで磐田と対戦することになった。

■　11年ぶりのJ1昇格まであと1つ

東京VはJ1復帰まであと1つに迫った。0対0のままで後半のアディショナルタイムに突入したが攻撃参加したGK上福元のヘディングシュートから決勝ゴールが生まれた。GK上福元をケアしていたのは167センチのMF齋藤功だったがミスマッチだった。もちろん、上がってきたキーパーに対処するのは特定のマークマンを持たない選手になるのが普通。マークの確認は出来ていたと思うが振り切られてしまった。

横浜FCは交代カードをあと1つ残していた。東京VがFWレアンドロやFWドウグラス・ヴィエイラを投入してパワープレーを実施してくることは試合前の段階から十分に予想できたが投入済みのMF渡邊一とFW戸島以外の4人のフィールドプレーヤー(DF新井、MF中里、MF斉藤光、FW三浦知)はいずれも空中戦の得意な選手ではない。高さ勝負になったときに対抗できる選手をあと1人はベンチに入れておきたかった。

ベンチメンバーの選択があまり良くなかったように思うが、3枚目のカードとして51才のFW三浦知を投入するのも1つの方法だった。FW三浦知は177センチなので4人の中では最も背が高い。MF齋藤功と比べると10センチ上になる。FW三浦知の方がきちんとした対応ができた可能性は高い。J2で3位になって有利な立ち位置でプレーオフを迎えたので横浜FCはJ1復帰の大きなチャンスだったが生かせなかった。

東京Vは決勝戦で磐田と対戦することになったが雰囲気的には2014年の山形と今の東京Vはよく似ている。勢いに乗った状態で磐田に乗り込むことが出来るがこの流れを変えるのは経験豊富な磐田と言えども難しい話である。またしても「アウェイで勝たないといけない。」という厳しい条件下での試合になるが東京Vが勝者になる可能性の方が現状は少し高いように感じる。J1復帰への道筋が見えてきた。